2018/07/30
〜経済学も進んでいるが…〜

「新しい時代のお金の教科書」
〜山口揚平〜

『新しい時代のお金の教科書』:山口揚平(やまぐち ようへい):2017年12月10日:筑摩書房:¥780:県立CSRD高校図書館
 一般に評価されるのはずっと後かも知れないねぇ
〜Tお金は記帳を起源に始まりました。そしてお金の定義は,譲渡可能な(外部化された)信用であると言うことです。また社会性と個性を軸とする人間によって,効率的な社会的取引のためにこのお金というのは重要な発明でした。お金の本質に戻った時,それは信用であると言うことであり,「お金は稼ぐのではなく,実は“創るもの”である」ということです。21世紀で大事なことは,人(や国家)がつくた二次的な生産物であるお金をもらう,というスタンスではなく,自分が自らお金(信用)を創り出す
と言うことなのです。この世界に万能のスーパーマンは存在しませんし,存在してはならない。人間は個性と社会性の二つをもって分業し合うことで繁栄することを生存戦略とした生物種だからです。人生の早いタイミングで自分の個性(天才)を見つけ,伸ばしていきましょう。その自分固有の能力を人と分かち合い互いに分業しましょう。この世にはコモディティ(一般的)な人間など一人もいないのです。Uお金を構成するのは「信用」と「汎用」です。信用とは「価値について説明がいらないこと」であり,価値=(専門性+確実性+親和性)/利己心で成立します。信用は価値の積み上げで形成されます。汎用とは,信用の適応範囲でアリ,広さ×深さで成り立っています。信用と汎用を高めていこう。具体的には貢献を通して価値を創造し,ネットワーク(業界)を横断してつながりを創っていく。すべてが記帳されていく21世紀では隠し事は出来ません。信用を創るのは10年,失うのは10分。やるべきはネットワークを広げ,その中に信用を編み込んでいくことなのです。V国力の低下によって信用の母体が国家から個人へと変化し,技術に関してはブロックチェーンによって個人の取引と信用が記載されるようになります。経済は,人々の欲求が生存欲求から社会的欲求に変化することで財の形態がモノからコトへと変化していく。社会はタテ社会からヨコ社会へと変化しつつある。必要なのはタテ社会(貨幣・権威)と,ヨコ社会(信用・ネットワーク)を両立させて生きていく術を身につけることです。両者を融合してはいけない。タテ社会の大企業相手に契約や報酬を怠ってはならないし,ヨコ社会において安易に信用をお金に換えてはならない。二つの世界は隔離して適応していきましょう。クラウドファンディングなどのまねたライズツールが浸透すると社会的信用をためる方が有効だが,21世紀,人々が欲しがるものはモノから承認(社会的信用)に移ってしまい,承認はお金で直接は買えず,承認はすぐにお金に換えられる。しかし賢い人は,このお金をうまくつかってまた新たな信用を創り出すのです。W欲求と仕組みの二軸で見ると,社会的な欲求を時間というお金で満たすのが時間主義経済,衣(医)食住など生存欲求を信用という直接的な方法で満たすのが記帳式経済です。20世紀までは人々が欲しがるのがお金であり,それをやりとりするツールもお金であるという不思議な世界だった。手段が目的に化していた。21世紀の半ばから終わりには求めるモノが信用であり,それを求める手段も信用という統一が起こるのです。そこにきてお金もなくなります。人々が求めているものが承認やつながりへとシフトしてゆき,中間物であるお金などが少ないほど純度が高まる。つまりお金と社会的な欲求はトレードオフの関係にあるからです。今十代から三十代の人は完全な信用主義時代の前にやってくる時間主義経済と記帳主義経済の生き方を学ばなくてはならない。空間は制覇しつつあるので,時間は意識が追いついていかないので,自らの時間単価価値を意識して生きていく必要があるでしょうし,記帳主義では人を外見・主張・行動で評価されるので,一貫性を持ちましょう〜
 ふーん,そうかぁ…なるほど・なるほど

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最終更新日 : 2018.08.02

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