2018/
〜7月に読んだ本〜

流れの勘蔵 ☆☆☆☆ 宵山万華鏡 ☆☆☆☆ 奔流恐るるにたらず ☆☆☆ ひとめぼれ ☆☆☆
頭に来てもアホとは戦うな! ☆ さざなみのよる ☆☆☆☆ 青くて痛くて脆い ☆☆☆ 素子の碁 ☆☆☆
私、日本に住んでいます ☆☆ 師弟の祈り 僕僕先生 旅路の果てに ☆☆☆ 水田マリのわだかまり ☆☆☆ 四月になれば彼女は ☆☆☆
新しい時代のお金の教科書 ☆☆☆☆☆      

冊数が多いのは真面目に仕事をしていない証拠

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18/07/30
『新しい時代のお金の教科書』:山口揚平(やまぐち ようへい):2017年12月10日:筑摩書房:¥780:県立CSRD高校図書館
★★★★★
 一般に評価されるのはずっと後かも知れないねぇ
〜Tお金は記帳を起源に始まりました。そしてお金の定義は,譲渡可能な(外部化された)信用であると言うことです。また社会性と個性を軸とする人間によって,効率的な社会的取引のためにこのお金というのは重要な発明でした。お金の本質に戻った時,それは信用であると言うことであり,「お金は稼ぐのではなく,実は“創るもの”である」ということです。21世紀で大事なことは,人(や国家)がつくた二次的な生産物であるお金をもらう,というスタンスではなく,自分が自らお金(信用)を創り出す
と言うことなのです。この世界に万能のスーパーマンは存在しませんし,存在してはならない。人間は個性と社会性の二つをもって分業し合うことで繁栄することを生存戦略とした生物種だからです。人生の早いタイミングで自分の個性(天才)を見つけ,伸ばしていきましょう。その自分固有の能力を人と分かち合い互いに分業しましょう。この世にはコモディティ(一般的)な人間など一人もいないのです。Uお金を構成するのは「信用」と「汎用」です。信用とは「価値について説明がいらないこと」であり,価値=(専門性+確実性+親和性)/利己心で成立します。信用は価値の積み上げで形成されます。汎用とは,信用の適応範囲でアリ,広さ×深さで成り立っています。信用と汎用を高めていこう。具体的には貢献を通して価値を創造し,ネットワーク(業界)を横断してつながりを創っていく。すべてが記帳されていく21世紀では隠し事は出来ません。信用を創るのは10年,失うのは10分。やるべきはネットワークを広げ,その中に信用を編み込んでいくことなのです。V国力の低下によって信用の母体が国家から個人へと変化し,技術に関してはブロックチェーンによって個人の取引と信用が記載されるようになります。経済は,人々の欲求が生存欲求から社会的欲求に変化することで財の形態がモノからコトへと変化していく。社会はタテ社会からヨコ社会へと変化しつつある。必要なのはタテ社会(貨幣・権威)と,ヨコ社会(信用・ネットワーク)を両立させて生きていく術を身につけることです。両者を融合してはいけない。タテ社会の大企業相手に契約や報酬を怠ってはならないし,ヨコ社会において安易に信用をお金に換えてはならない。二つの世界は隔離して適応していきましょう。クラウドファンディングなどのまねたライズツールが浸透すると社会的信用をためる方が有効だが,21世紀,人々が欲しがるものはモノから承認(社会的信用)に移ってしまい,承認はお金で直接は買えず,承認はすぐにお金に換えられる。しかし賢い人は,このお金をうまくつかってまた新たな信用を創り出すのです。W欲求と仕組みの二軸で見ると,社会的な欲求を時間というお金で満たすのが時間主義経済,衣(医)食住など生存欲求を信用という直接的な方法で満たすのが記帳式経済です。20世紀までは人々が欲しがるのがお金であり,それをやりとりするツールもお金であるという不思議な世界だった。手段が目的に化していた。21世紀の半ばから終わりには求めるモノが信用であり,それを求める手段も信用という統一が起こるのです。そこにきてお金もなくなります。人々が求めているものが承認やつながりへとシフトしてゆき,中間物であるお金などが少ないほど純度が高まる。つまりお金と社会的な欲求はトレードオフの関係にあるからです。今十代から三十代の人は完全な信用主義時代の前にやってくる時間主義経済と記帳主義経済の生き方を学ばなくてはならない。空間は制覇しつつあるので,時間は意識が追いついていかないので,自らの時間単価価値を意識して生きていく必要があるでしょうし,記帳主義では人を外見・主張・行動で評価されるので,一貫性を持ちましょう〜
 ふーん,そうかぁ…なるほど・なるほど

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18/07/28
『四月になれば彼女は』:川村元気(かわむら げんき):2016年11月4日:文藝春秋:¥1400:県立CSRD高校図書館
★★★
 S&G,"April will she come"
〜東京近郊の医者の家に生まれた藤代は大学の医学部に進み勉強に付いていけず写真部の部室に籠もる日々だが,青森出身の新入部員と付き合うようになり,先輩で写真部の部室だけにしか居場所がない大島の自殺未遂で分かれた。精神科の医師になった後,強制送還されるフィリピン人女性が残したチワワの世話を獣医師に頼むために三つ年上の弥生と付き合うようになり,タワーマンションで別々の寝室で同棲し,セックスレス状態で1年後に結婚する予定だ。昔の彼女ハルから手紙が届く。最初はボリビアのウユニから,プラハから,アイスランドから。婚約中の弥生が失踪し,彼女の寝室で最後の手紙,インドのカンチャークマリを発見する〜
 確かにそうかもしれないけど,エリート臭がぷんぷん匂って,嫌な感じ。みんな錯覚の中で生きていけば良いんだ。冷めちゃ駄目だよ。一瞬だけの真実って困るじゃない

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18/07/26
『水田マリのわだかまり』:宮崎誉子(みやざき たかこ):2018年2月25日:新潮社:¥1500:県立CSRD高校図書館
★★★
 現代的だ
〜「水田まりのわだかまり」「笑う門には老い来る」〜
 父親が若い女に狂って家出して,怒った母が新興宗教にのめり込んで,祖父の経営する工場で働く友達の自殺になやむ高校中退女子。自分もいじめに悩んだ経験を持ちながら,娘へのいじめに対応できず,認知症初期の父の様子を見に行く保険外交員

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18/07/25
『師弟の祈り 僕僕先生 旅路の果てに』:仁木英之(にき ひでゆき):2018年6月20日:新潮社:¥1500:茂原市立図書館
★★★
 前巻で終わったと思っていたが,改めて締め括り
〜王方平は蓬莱に居座り,魃は王弁を思いながらも動けずにいる。故郷に帰った薄妃は旅の友を思い,幻想は道士・司馬承禎と地上の悲惨さを見ながら語らい,ラスクと貂・葛福順・関羽・孫悟空を迎え,人の世を滅ぼそうという蓬莱と闘うことを決意する。千三百年の時を先取り東京に着いた王弁は,先生と暮らし双子を為した青年(華蛇)と出会い,先生の声を聞いて,出来ないことはないと理解して,始めて先生と出会った懐かしい故郷に帰るが,再開したのは先生を似せた王方平だった。地上の苦しみを見た董虔は人を救いたいとバンと共に,雷神に伝わる宝貝を手に入れるが,懐かしい雲の城と家族は蓬莱によって消し去られてしまった。本物の先生と再会した王弁は互いの気持ちを確かめ合い,天地を滅ぼそうとする力に対抗するため,董虔とバンを探しだし,時を遡ることが出来る吉良が求める宝貝を求めて,狂った燭陰と耕父を正気に戻すが,封をしたのは黄炎戦争に敗れた黄帝が鍵だった。雷帝ともなった王方平は,王弁を慕う魃を誘い,すべてを滅ぼす力を発揮させる。何もなくなった天地を再生すべく,王弁と僕僕先生は新たな天地と一体となった〜
  粗筋書くのが大変! オールキャストで思い出すのが一苦労。尤も,先の巻本で終わったと思っていたのです。新シリーズはどうなったのだろう。もう駄目だよね…残念ながら,ファンの私も読むのに6日掛かってしまったんだから

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18/07/19
『私、日本に住んでいます』:スベンドリニ・カクチ:2017年10月20日:岩波書店:¥800:県立CSRD高校図書館
★★
 岩波ジュニア新書862
〜バンコクから来た東北大留学生が、被災地を知るための外国人向けバスツアーを定期開催中。テンプル大日本校に来て女性DJとなった女性。カンボジアから来た両親の許、日本で生まれ、日本名を名乗る少女。バイリンガル落語家。江戸川区にあるGlobal Indian International School。オーストラリアから来てぼんちオサムに弟子いりしたお笑い芸人。親と子をセットにする日本人感覚に面白みを感じ、家族の日に親子写真を撮るアメリカ出身写真家。インドと日本のハーフでミスワールド日本代表になった女性。ジンバブエからテキサス、日本に住んでいるゴスペルシンガー。日本に亡命した父を追って来たサッカー少年。古民家再生を手掛けるアメリカ人男性。日本文学者にして95歳の翻訳家ドナルド・キーン〜
 スリランカ出身日本在住の女性ジャーナリスト。テレ東の「あなたはなぜ日本へ?」の方が良く出来ている。どうしても有名人にスポットが当たるよね

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18/07/17
 『素子の碁』:新井素子(あらい もとこ):2018年3月25:中央公論新社:¥1700:茂原市立図書館分館
★★★
 副題「サルスベリがとまらない」SF作家の囲碁エッセイ 
〜(週刊碁連載)〜
 10年前,ヒカルの碁に触発されてホームパーティーでDSで囲碁に触れ,出版社の編集者の夫と始めた碁で,市ヶ谷の囲碁会館で初心者の教室に通い,推理小説協会の囲碁同好会を復活させ,夫より先行していたはずなのに,夫は初段になり妻は一級のまま。2年連載して終わった

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18/07/13
『青くて痛くて脆い』:住野よる(すみの よる):2018年3月2日:角川書店:¥1400:県立CSRD高校図書館
★★★
 全部読んでいるなぁ「君の腎臓…」「また、同じ夢…」「よるのばけ…」「か「」く「」…」
〜名門大学一年の田端楓のテーマは「人に不用意に近づきすぎない」「誰かの意見に反する意見を出来るだけ口に出さない」だが、一般教養で一緒になった秋好寿乃は突然立ち上がり「この世界に暴力はいらないと思います」と発言し、周囲から痛いやつと評価されている。その彼女が席が近かったために楓に接近し、モアイという秘密結社を作ることになった。理想の自分になるがテーマだ。映画を見たり、講演を聴いたり…、二人ではしょうがないと三人目を入れ、就活支援の大学院生が企業とのコネを付けると、瞬く間に性格が変化し、楓の居場所はなくなった。四年の春、就職内定を確保した今、大きな組織になったモアイの活動をリセットする必要を感じ、友人の董介とモアイの弱点となるだろうテンという幹部に接近する。最後に掴んだのは、モアイが情報を企業に提供している犯罪紛いの点だった。董介はもうやめろと言っているのに、爆弾をネットに投下し、代表のヒロは報告集会で突然の解散を口にする〜
 大学生の青春。大学生も周りに気を配って生活していかないと生き辛く、結構いいマンションに住んでいる。就活が一番のネック。最後は何なんでしょ。始発駅のマンションの壁が厚くて彼女との喧嘩が隣に漏れないとか、就職支援のサークルにバイト仲間に呼び出されて参加するとか、彼女ってのは川原さんじゃなく、秋好?? でも、もう一度彼女に会いたいって言ってるしなぁ、難しくって分かりません!! 55ページで「お前と一緒に作った友達は、その、もう」言いにくそうな董介に向かって「もうこの世界には、いない」と…書いているじゃない、で種明かしは196ページ「…リーダーのヒロも、本名なんつったっけ。…」…「ああ、そうだ、秋好だ」、はぁあ? 大学生って痛いし、痛い大学生を書いている作者も痛くなっているゼ

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18/07/12
『さざなみのよる』:木皿泉(きざら いずみ):2018年4月20日:河出書房新社:¥1400:県立CSRD高校図書館
★★★★
 婦共同で脚本を書くって、どんな気持ちだろう。すぐ喧嘩しそうなんだけど
〜1富士ファミリーの次女・ナスミは危篤と聞いて駆けつけてきた人々を冷静に観察する。東京に出たのは二十代半ば、姉の鷹子が銀行から百万を引き出して差し出してくれた。最後に思い出したのは、姉の鷹子と争って相手より長生きして自分から先に「ぽちゃん」と言わないと決めたことなのに、まわりに誰がいるか分からない意識が途切れる最後の最後にナスミは「ぽちゃん」とつぶやいた。2ナスミが好きな漫画が載っている雑誌を病院のコンビニで購入している最中にナスミは逝ってしまった。鷹子は童話を読むように漫画の台詞を読む。3月美は笑子ばぁちゃんが教えてくれた「おんばさらだるまきりくそわ」という千手観音の真言を思い出す。「生きとし生けるものが幸せでありますように」という意味らしい。4ナスミの夫日出男が一人の時にナスミは逝ってしまった。ナスミは人を文字に譬えるのだった。自撮りした動画の中で、ナスミは「と」みたいな人と結婚したらいいと思うよと言っていた。5笑子はナスミの父の叔母で婚家と折り合いが悪く、戻ってきた女で、富士が見える家の長女は鷹、次女はナスビだと主張した。ナスミが母親と喧嘩して、出て行く時にダイヤの指輪を持ってけ、要らないと争っているのを見ている。見舞いに行って、ナスミから台所の柱に目を描いて窪みを付けて、ダイヤを接着剤でくっつけろと依頼を受けたのだった。ナスミはあの世とこの世を結ぶ窓だと言う。6中村清二は床屋で、中学時代にナスミとクリスマスツリーを見に行くための家出を計画したことがあった。当日ナスミは現れずに空振りに終わったが、妻の利恵も経緯は知っている。通夜に行くことを妻に告げるが、妻は既に準備を終えていた。7病院に備品を返しに行って、不思議な手紙を受け取った鷹子は、それが女児を攫って借金の返済に充てようとしていた男をナスミが覚えていて声を掛け、逃げ出した男からのものだった。8ナスミが死んで一週間後に線香を上げに来た加藤由香里はビル管理会社で同僚であって、付き合っていた上司の子を妊娠し、下ろされた挙げ句に、その上司の紹介で自分の希望する編集社に就職できたのだと告げた。ナスミは上司を殴った挙げ句に逆襲され、歯を折られて、母から貰った指輪の台座を金に換えて歯を入れたのだった。9利恵は今でこそ仲の良い床屋の妻に収まっているが、自分より格下だと思っていた女が個展を開くと聞いて、居ても立っても入られず、スーツケースを転がして駅に向かう途中で、同じような格好のナスミに出会い、どこに帰りたいのか気が付いて、義父が居た頃の床屋に戻りたいのだと悟って引き返し、ナスミは東京に行ったのだ。10愛子は兄・啓介が二百万を貸す場に立ち合い、月五万ずつの返済は貸した同じ喫茶店で愛子が請け負うことになった。不細工なナスミにバカみたいに笑った方が良いと言われ、やがてナスミに憧れていく。具合の悪いナスミに代わって夫の日出男が返すようになり、やがて銀行振り込みに変わったが、四年後に同じ喫茶店で日出男と再会し、なんとなく付き合うことになり、結婚までしてしまった。ナスミが亡くなった後の続きをやるとは愛子も吃驚。富士ファミリーで店番をしながら我が子の誕生を心待ちにしている。11ナスミに好きな漫画の結末を教えたくて、出版社から著者にしつこくアタックし、ホドコシ鉄拳の作者・樹生光林と交流が出来た。二年ぶりに会った樹生は最終回のコピーを持って訪ねてきたのだ。12好江は清掃管理会社でナスミと同僚だった。加藤への上司の扱いに憤って殴りかかって逆襲され、折られた歯をフィルムケースに入れて今も持っている。友達関係を使って水を売る詐欺紛いの会社に移り、ナスミの歯にがははと笑われて、元の会社と同じような職種に戻り、アンチエージングに興味を持ち、ブログが評判となって本にする担当は、加藤由香里でったので驚いた。加藤を許せないと躊躇うが、会社のエレベータに乗ると人もいないのに五階に止まり「誤解です」と聞いて本を出すことに決めた。13日出男と愛子の子の光は作文の題で我が家の秘密を描くことになり、台所の柱に埋め込まれたダイヤを纏めた。光が生まれた頃になくなった。光を通してナスミはこの世を見ているのだ。14光の友が63で亡くなった。その友は浮気の罪滅ぼしで貰ったダイヤを預けていたのだ。友の娘からそのまま持っていてくれと言われ、台座から外して、介護施設で生活している母・愛子に「ダイヤが見つかった」と届けたのだ〜
  一人の女性の死。ブスで太っていた。200万の借金は何のためだったのだろうか、読み込みが不足しているのだろう。癌の治療費かなぁ。笑子の説明をするのにナスミの母が和枝で、その夫の有三の父の年の離れた妹、みたいな書き方はないんじゃないの。各章の下に描かれている輪っかは「ぽちゃん」の波紋だね

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18/07/11
『頭に来てもアホとは戦うな!』:田村耕太郎(たむら こうたろう):2014年7月23日:朝日新聞出版:¥1300:県立CSRD高校図書館
★★★
 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法。Method with the stress of human relations as power.
〜<目次を拾います>1アホと戦うのは人生の無駄・他人とのいざこざで人生を浪費していた自分・無駄な戦いを繰り広げる人の特徴(正義感が強い/自信にあふれる/責任感が強い・プライドが高い/おせっかい)・厄介な無駄なプライドの捨て方(必ず「ダメになる人」の特徴/「等身大の自分」を冷静に見極めよ)・蒸し返して傷を大きくするな(サンクコストで割り切り/タイムコストを考えよ)・2臆病者のための戦略的コミュニケーションのススメ・臆病なコオロギの強さ・嫌な相手にこそやられたフリ・「生意気は元気な証」だなんて思うな・耐えて耐えて、耐え抜いた人が勝つ・消えない怒りの解きほぐし方(まずは相手の動機を探る/瞬時に反応してはいけない)・カッときたら幽体離脱・仕事に敵という発想はいらない・気まずい時こそ、無理にでも話しかける・アップサイドのある人だけに絡め・それでも一度はアホと戦え・3どんな強者でも味方にする人たらし≠フ技術・人生で一番大切な能力(本当に頭がいい人とは?/エリートなのに挫折する理由)・相手の気持ちを見抜くためのちょっとしたコツ・人を意のままに動かす技術(理屈よりも感情/どんな相手にでもリスペクトを)・腰の低い人ほどデキる人が多いのはなぜか?・困っていなくても困った顔をせよ・淡々とこなす者が最後には勝つ(得意淡然、失意泰然・「男の嫉妬」は最大の敵)・2年か売り上げゼロの私が、全社で1位になれた理由(数字は人格/自分のことばかり考えていると損をする)・常に楽天的であれ(志が人を動かす/絶大な信頼感の源)・皮肉な「ものの見方」を鍛えよ・偉くなっても偉ぶらない偉さ=E4権力と評価の密接な関係・上司があなたを見てくれないのはなぜか?・仕事で評価される人・されない人(なぜ彼ばかりが出世するのか?/ゴルフ、カラオケでは愛い奴になれ)・不本意な人事異動の正しい耐え方(期待値コントロールの技術/腐るのは人生の最大の無駄)・無駄な会議を建設的にする方法(不毛な国会/会議に参加しないで済むコツ)・喧嘩が下手な日本人(なぜ日本はアマゾンも匿名書評なのか?/予定調和で出来上がった社会)・日本企業は権力闘争が好き?(政治権力はビジネスに不可欠/目的のために「組織力」を利用せよ)・権力を握る人の条件(権力闘争に巻き込まれたら/常に情勢を把握せよ)・飲み会を有意義にする方法・不機嫌な職場で、息苦しいあなたへのヒント・5他人の目を気にするな・人生は、あなたが主役であるべきだ(他人の人生を生きていないか?/死ぬ時に後悔すること)・人に好かれたい願望・張り合わず、自分のために利用せよ!・苦手な相手に「うん」と言わせる説得術(小さな合意から積み重ねる/手っ取り早い関係改善法)・突き抜けたプレゼンはテクニックより「本気度」・自然と自信がつく、スーツの着こなしのコツ・心がポッキリ折れた時の自信の取り戻し方・他人を恨むな・<終>アホとではなく自分と戦え!・ネットを見る暇があったら自分と向き合え(成功者がSNSをしないワケ/自分を叱咤激励せよ)・デキる人間に囲まれた環境に飛び込め!・自分の人生に満足できるかが、すべて・リスクだらけの人生をどう生きるか?(準備をして未来に自信を持て/ピンチをチャンスと考える)・有限な人生を活かすために、私がやっていること(道半ばで逝ってしまった友人たち/肉体のコンディショニングを重視せよ/劇的に人生が豊かになる習慣)・あなたの「目的」はどこにある?〜
 山一証券でM&Aトップセールスマンになって、留学もさせて貰い、地方新聞に入社して、その子会社の社長になり、何度かの落選を経て参議院議員となり、政権交代で小沢一郎に擦り寄って落選。今は人材養成のコンサルタントをしているらしい鳥取出身の54歳(←よく知らなかった)。「国会議員一人あたりに4億円の国費が投入されている」というの有益な情報だったが、そもそもどういう人たちに読ませるための本なのだろうか? 人口減少社会で日本の将来は厳しいぞ・時間を無駄にしている暇はないぞって、子どもに向けているの?(本当は☆一つなんだけど・後に残すため三つ)

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18/07/10
『ひとめぼれ』:畠中恵(はたけなか めぐみ):2017年4月20日:文藝春秋:¥1300:千葉市若葉図書館泉分館
★★★
 まんまことシリーズ第六弾
〜「わかれみち」(札差の娘と揉めて上方へ追いやられた男の思わぬ反撃とは)八木家の後妻・お由有が父の大倉屋の番頭と縁づくことになったが、邪魔に入りそうな戻ってきた達三郎を追い返し、儲けの元である酒屋商売も丸三と大貞・小十郎が妨害した。大金が掛かることも知らずに同心株を買って貰った養子の後ろ盾になる小十郎の面目を潰そうと横平屋は謀ったのだった:「昔の約束あり」(盛り場で喧伝された約束が、童心一家に再び波紋を呼び起こす)領国の顔役・貞が立ち合い、仏壇の東国屋の娘が昔の約束として、相馬家に嫁ぐと言い出したのは、その前に来た縁談相手である多村家に不審を頂いたからであり、持参金付きの嫁を猫イラズで次々に殺害していたことが判明した:「言祝ぎ」(麻之助の亡き妻に似た女にもたらされた三つの縁談の相手とは)一人は上野の顔役との揉め事を収めたくて貞と繋ぎを付けたかった旗本の跡継ぎ、一人は金貸しの丸三と繋ぎを付けたかった大名の留守居役、最後は参勤交代でやってくる浅黄裏が起こす揉め事を収めるために同心の小十郎と繋ぎを付けたかった大名の用人:「黒煙」(火事現場で双子を救った麻之助は、新たな騒動に巻き込まれる)火事場に残された数え三つの双子は大店に戻るのを怖がりつつも療養先から我が子に会いたくて呼び出していた母親のせいで、親戚で仲良くしていた店二軒が火事騒ぎから喧嘩まで発展したのは姉の死で次の自分の番だと嫁入りを楽しみにしていた次女が自分の店の簪を隠したためだった:「心の底」(行方不明の男を探すため、麻之助は東海道へと旅立とうとする)小十郎の伯母が嫁いだ料理屋の娘が三島で消息を絶った茶葉屋の跡取りを探そうとするが、両国で見かけたという人も出現する。茶葉屋は主の女遊びが過ぎ、左前になっていたのだが、三島に茶葉屋を開かせた妾腹の子に金を届ける際に賊に襲われていた:「ひとめぼれ」(沽券が盗まれた料理屋から、一葉が消えてしまったのは何故か)沽券を盗んで一番蔵にしまったという文が真実で、本当に盗まれたら誰かの首が飛ぶと心配した深川の料理屋に、小十郎と吉五郎・一葉と清十郎と麻之助が来たが、出迎えたのは相馬と遠縁で武士になりたい料理屋の孫で仏具屋の四男・春四郎は婿の座を狙っている。謎解きのために蔵に赴かなかった一葉の姿と蔵の鍵がなく、一葉は蔵に閉じ込められていた。犯人は二番番頭、沽券を盗んで死罪と決まった店者の思い人の父だった〜
 麻之助の妻・お寿ずが死んだのが第三作。同心見習いの吉五郎を相馬家の12歳一葉は好いている? お由有は札差・大倉屋の妾腹の娘で,麻之助を好いていたため麻之助から文が来たと喜んで上野に出掛けていったら,連れ込まれて手籠めにされ,子どもを身籠もった。全体に暗い話で,お気楽モノと言われている麻之助もお気楽な印象なし、いつまでも先立った妻寿々に内心で語りかけている・・・へっ!! もう書き方を素直にしてくれれば読みやすくなるのに手の内をなかなか明かさないから嫌っ!

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18/07/08
『奔流恐るるにたらず』:逢坂剛(おうさか ごう):2017年11月20日:講談社:¥1800:千葉市若葉図書館泉分館
★★★
 重蔵始末(八)完結編
〜オロシヤが長崎に現れて交易を求め、幕府がこれを突っぱねて、ロシア船は蝦夷地で乱暴狼藉を働いているとの報に、小普請組に入れられていた重蔵にお呼びが掛かり、幕府直轄となった西蝦夷を巡検することになった。勿論、団平や橋場余一郎も一緒だ。松前で船を買い上げ、クマイシ、ヨイチ、オタルナイ、イシカリと進んで、幕府の拠点を築くなら、サッポロがよいと考え、さらに北上してトマナイ、テシオ、宗谷まで来たが、リイシリには行けそうもない。しかし、利尻の山間部に隠れキリシタンがいて、女に率いられていると聞くと、何としても渡らねばならないと考えるのが重蔵だ。利尻に渡り、嫌がるアイノたちを宥め賺して山に登ると、まさに日本人がいた。団平が言葉を交わしたのは間違いなく「リよ」であり、逃げられたが重蔵に切り落とされた腕も生えていた。重蔵は長崎のオランダ医師に代わりの腕を付けて貰ったのだろうと言う。蝦夷地に戻って、棄教を促し、テシオ川を遡ることにアイノは反対しないが、剣淵川から山を越えて石狩川を下ることにアイノは猛反対する。通訳兼道案内として従ってきたアイノが操る船にしがみついて川を下ったが、案の定転覆して重蔵と団平は投げ出され、流れが緩やかになってきた場所で、必死に重蔵を押す団平の働きで、重蔵は拾われたが、団平は下流へ流され、カムイコタンの近くの洞穴に「りよ」の手で繋がれてしまった。捨てられた片袖を手掛かりに余一郎は団平を救ったが、それはりよの陽動作戦で、震えながら小屋にいた重蔵がりよに襲われていた。急ぎ戻った余一郎の働きで事なきを得て、江戸に戻った重蔵は家斉に目通りが叶うが、松前奉行所出役に任じられた二月後、紅葉山文庫での御書物奉行を拝命した。火事への備えのため、書物蔵の改修を筆頭老中の袖を握って直訴したため、閑職である大坂弓奉行に任じられたが、滝野川に文庫を、目黒の先の三田村に富士塚を築くために江戸を出ようとしない。完成し、後ろ盾である大目付に促されて大坂に赴任し、町奉行所の大塩平八郎と親交を深めるが、遊興癖は直らず、息子の富蔵は葵の紋服まで持ち出す始末。役を解かれて江戸に帰る際も、跡継ぎの富蔵は越後に修行に出された。団平は留守を守り、富士塚と隣接する蕎麦屋との揉め事も、余一郎が絡むことで大事にならずに済んだ。修行から帰ってきた富蔵は、隣のヤクザ紛いの蕎麦屋の挑発に乗り、亭主と息子二人、女房連も殺害し、八丈島に遠島の沙汰が下り、監督不行き届きで重蔵も江州大溝の大名分部家に預けとなった。団平は付き従って近江に赴き、中風になってあっという間に身罷った重蔵を見送る…〜
 お父さんは亡くなる前に絵を仕上げていたんだね。豪快にして厄介な人物。毀誉褒貶相半ばする人物。幕末に壮年期を迎えていたら…と逢坂さんは思うらしい。富士塚の話は誰かの本で読んでいるが、佐藤雅美だろうか? 最後のりよが重蔵の墓前で自殺する件は如何なモノかねぇ

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18/07/06
『宵山万華鏡』:森見登美彦(もりみ とみひこ):2009年7月10日:集英社:¥1300:千葉市若葉図書館泉分館
★★★★
 苦労して纏めた感じがして、感心!
〜姉と宵山迫るバレエ教室が終わった後、寄り道をしていた4年生の妹ははぐれ、ひらひら金魚みたいな赤い浴衣を着た少女達に誘われるまま、路地から路地へ連れ回されるが、宙に浮かびそうになる途中で姉が両脚にしがみついてきた。東京の会社に勤務する藤田は高校時代の友人・乙川に誘われて宵山の京都を訪れたが、又しても置き去りにされ、彷徨い歩いた末に宵山様の法に触れ、宵山様の罰を受けるために大坊主・舞妓と審査をされ、いよいよ金魚が飾られた屋根のない座敷で…。後輩の演劇集団を動かして悪戯を仕掛けたのは乙川だった。15年前に宵山ではぐれてそれきりになった従妹を叔父はまだ忘れられず、一緒にいた千鶴に色々喋る様子の画家が怪しい。万華鏡を手にしている叔父には、従妹の姿が見えるだけでなく、ずっと宵山に留まって衰弱しているようなのだ。同じ現象が出入りする画廊の柳にも起こった。宵山を見て寝たはずの起きしなは宵山の朝に戻っているのだ。この日に起きることが分かる。鞍馬で遭難した父が持っていたはずだという水晶玉を骨董屋の乙川が探している。画伯の姪まで宵山に絡め取られないためにはどうしたらいいのか。バレエ教室の後に寄り道をした姉は、鯉の風船に見とれている妹の手を離して脅かそうと思って、本当に見失ってしまった。大坊主や舞妓さんに連れられていった先の宵山様は彼女と同じくらいの少女。「みんなで一人、一人でみんな」と言い、喉が渇いたら、泡を飲み込めば良いというが、断固拒否して地上に戻り、浮かび上がる寸前の妹も地上に戻した〜
 祇園祭って一大イベントなんだなぁ。森見君がこれを書いていたのはずいぶん悩んでいた頃じゃないか。夜は短し…の後であることは確か。京大祭のゲリラ演劇が出てきて、調達係を務めた学生が退団している。妄想と妄想を上手く繋ぎ合わせようとして苦労していたんじゃなかろうか。結果、巧く纏めたと思うよ。このように(図書館の本だから透明フィルムのカバーが)なっていると、きらきらしたホログラム風の印刷が台無しだぁ

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18/07/04
『流れの勘蔵』:佐伯泰英(さえき やすひで):2018年4月12日:角川春樹事務所:¥690:茂原市立図書館
★★★★
 終わったんだぁ・鎌倉河岸捕物控32
〜瀕死の重傷を負った亮吉が本復に向かい、宗五郎らは帰路についた。板橋宿の岡っ引きが金座裏を訪れて、分限者を狙った拐かしを働いているお熊らが江戸で荒稼ぎをするつもりに違いないとやって来る一方、寺坂も八州方の情報として呉服屋の娘が狙われているらしいと告げる。京屋には見習いの丁稚として弥一が入り込み、10歳の娘を警護する。札差が狙われ、千両を払って解放されたことを知り、亮吉は千石船を買って住み処とし、稼いだ後は上方へ逃げると踏んだ…〜
 残ったのは…空也十番勝負だけ:まっ私が読んでいたのモノではネ。もうたっぷり稼いだから良いんでショ

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18/07/
 
★★
 
〜〜
 

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最終更新日 : 2018.07.31

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