2018/07/10
〜終わっても良いんだけどね

「ひとめぼれ」
〜畠中恵〜

『ひとめぼれ』:畠中恵(はたけなか めぐみ):2017年4月20日:文藝春秋:¥1300:千葉市若葉図書館泉分館
 まんまことシリーズ第六弾
〜「わかれみち」(札差の娘と揉めて上方へ追いやられた男の思わぬ反撃とは)八木家の後妻・お由有が父の大倉屋の番頭と縁づくことになったが、邪魔に入りそうな戻ってきた達三郎を追い返し、儲けの元である酒屋商売も丸三と大貞・小十郎が妨害した。大金が掛かることも知らずに同心株を買って貰った養子の後ろ盾になる小十郎の面目を潰そうと横平屋は謀ったのだった:「昔の約束あり」(盛り場で喧伝された約束が、童心一家に再び波紋を呼び起こす)領国の顔役・貞が立ち合い、仏壇の東国屋の娘が昔の約束として、相馬家に嫁ぐと言い出したのは、その前に来た縁談相手である多村家に不審を頂いたからであり、持参金付きの嫁を猫イラズで次々に殺害していたことが判明した:「言祝ぎ」(麻之助の亡き妻に似た女にもたらされた三つの縁談の相手とは)一人は上野の顔役との揉め事を収めたくて貞と繋ぎを付けたかった旗本の跡継ぎ、一人は金貸しの丸三と繋ぎを付けたかった大名の留守居役、最後は参勤交代でやってくる浅黄裏が起こす揉め事を収めるために同心の小十郎と繋ぎを付けたかった大名の用人:「黒煙」(火事現場で双子を救った麻之助は、新たな騒動に巻き込まれる)火事場に残された数え三つの双子は大店に戻るのを怖がりつつも療養先から我が子に会いたくて呼び出していた母親のせいで、親戚で仲良くしていた店二軒が火事騒ぎから喧嘩まで発展したのは姉の死で次の自分の番だと嫁入りを楽しみにしていた次女が自分の店の簪を隠したためだった:「心の底」(行方不明の男を探すため、麻之助は東海道へと旅立とうとする)小十郎の伯母が嫁いだ料理屋の娘が三島で消息を絶った茶葉屋の跡取りを探そうとするが、両国で見かけたという人も出現する。茶葉屋は主の女遊びが過ぎ、左前になっていたのだが、三島に茶葉屋を開かせた妾腹の子に金を届ける際に賊に襲われていた:「ひとめぼれ」(沽券が盗まれた料理屋から、一葉が消えてしまったのは何故か)沽券を盗んで一番蔵にしまったという文が真実で、本当に盗まれたら誰かの首が飛ぶと心配した深川の料理屋に、小十郎と吉五郎・一葉と清十郎と麻之助が来たが、出迎えたのは相馬と遠縁で武士になりたい料理屋の孫で仏具屋の四男・春四郎は婿の座を狙っている。謎解きのために蔵に赴かなかった一葉の姿と蔵の鍵がなく、一葉は蔵に閉じ込められていた。犯人は二番番頭、沽券を盗んで死罪と決まった店者の思い人の父だった〜
 麻之助の妻・お寿ずが死んだのが第三作。同心見習いの吉五郎を相馬家の12歳一葉は好いている? お由有は札差・大倉屋の妾腹の娘で,麻之助を好いていたため麻之助から文が来たと喜んで上野に出掛けていったら,連れ込まれて手籠めにされ,子どもを身籠もった。全体に暗い話で,お気楽モノと言われている麻之助もお気楽な印象なし、いつまでも先立った妻寿々に内心で語りかけている・・・へっ!! もう書き方を素直にしてくれれば読みやすくなるのに手の内をなかなか明かさないから嫌っ!

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最終更新日 : 2018.07.10

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