2018/07/06
〜頑張りました・・・ね〜

「宵山万華鏡」
〜森見登美彦〜

『宵山万華鏡』:森見登美彦(もりみ とみひこ):2009年7月10日:集英社:¥1300:千葉市若葉図書館泉分館
 苦労して纏めた感じがして、感心!
〜姉と宵山迫るバレエ教室が終わった後、寄り道をしていた4年生の妹ははぐれ、ひらひら金魚みたいな赤い浴衣を着た少女達に誘われるまま、路地から路地へ連れ回されるが、宙に浮かびそうになる途中で姉が両脚にしがみついてきた。東京の会社に勤務する藤田は高校時代の友人・乙川に誘われて宵山の京都を訪れたが、又しても置き去りにされ、彷徨い歩いた末に宵山様の法に触れ、宵山様の罰を受けるために大坊主・舞妓と審査をされ、いよいよ金魚が飾られた屋根のない座敷で…。後輩の演劇集団を動かして悪戯を仕掛けたのは乙川だった。15年前に宵山ではぐれてそれきりになった従妹を叔父はまだ忘れられず、一緒にいた千鶴に色々喋る様子の画家が怪しい。万華鏡を手にしている叔父には、従妹の姿が見えるだけでなく、ずっと宵山に留まって衰弱しているようなのだ。同じ現象が出入りする画廊の柳にも起こった。宵山を見て寝たはずの起きしなは宵山の朝に戻っているのだ。この日に起きることが分かる。鞍馬で遭難した父が持っていたはずだという水晶玉を骨董屋の乙川が探している。画伯の姪まで宵山に絡め取られないためにはどうしたらいいのか。バレエ教室の後に寄り道をした姉は、鯉の風船に見とれている妹の手を離して脅かそうと思って、本当に見失ってしまった。大坊主や舞妓さんに連れられていった先の宵山様は彼女と同じくらいの少女。「みんなで一人、一人でみんな」と言い、喉が渇いたら、泡を飲み込めば良いというが、断固拒否して地上に戻り、浮かび上がる寸前の妹も地上に戻した〜
 祇園祭って一大イベントなんだなぁ。森見君がこれを書いていたのはずいぶん悩んでいた頃じゃないか。夜は短し…の後であることは確か。京大祭のゲリラ演劇が出てきて、調達係を務めた学生が退団している。妄想と妄想を上手く繋ぎ合わせようとして苦労していたんじゃなかろうか。結果、巧く纏めたと思うよ。このように(図書館の本だから透明フィルムのカバーが)なっていると、きらきらしたホログラム風の印刷が台無しだぁ

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最終更新日 : 2018.07.06

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