2016/11/14
まあ彼らしいけど〜

「私の消滅」
〜中村文則〜

『私の消滅』:中村文則(なかむら ふみのり):2016年6月20日:\1300:文藝春秋:県立M高校図書館
 私が誰か判らなくて混乱します
〜私は母の連れ子として新しい家に入り、下に出来た妹に叩いたと言いつけられては義父に詰られる。母も暴力を振るわれ、そのまま性交に移ることも度々だ。妹が私に付いてきた崖の上から転落し、重傷を負って、母と共に家を追い出され、母はスナックで働きながら、客を連れて帰って暴力を振るわれ、性交に及ぶのを見て生活する。ある日、襖を開けて、客が逃げられた母に怒りがこみ上げ、台所用品に八つ当たりして母に通報され、私は施設に送られた。施設に来た医師は後で考えると、吉見で、ゆかりの診察もした男だったのだ。後に彼の同僚に引き取られ、小さな精神科クリニックを引き継いだ。他のクリニックから紹介された・ゆかりという女性は、不幸にも義父から性的暴行を受け、それを知った母が首を吊り、風俗で働きながら、多くの男から性暴力を受けて、自殺願望を持っていた。ゆかりは私に自分の内面に入って欲しいと云われ、得意でない催眠を施すが聞かず、最後の手段としてECTを試みる。麻酔で眠らせた患者の脳に直接100Vの電気を流し、てんかんと同じ症状を作るのだ。巧く行って記憶がすっぱりなくなったゆかりに、幸せな平凡な記憶を植え付ける。ゆかりが働きたいと言い出して勤め始めた喫茶店の経営者・和久井とは恋愛感情が生まれたが、過去を知る二人の客・木田と間宮が証拠を突きつけて、すっかり思い出したゆかりは母親と同じ様に首を吊った。復讐せねばと和久井は言い、紹介元のクリニックの医師だった吉見はマンションで私への治療を施そうとする。私と和久井は木田と間宮を攫ってきて人気のないクリニックに閉じこめて、私・小塚亮大の人生を植え付けてなぞらせ、最後には殺すことを決める。麻酔なしのETCで木田は廃人となり、間宮には手記を読ませることで私の人生をなぞらせるが,手記は私の書いたモノでなく、内容も誤っている。そもそも吉見は私を治療したと言っているが、性的問題を植え付け、自分の患者が通り魔事件を起こしたことで狂っていた。木田と間宮に情報を流したのも吉見であった。吉見を攫って、木田と一つの部屋にして殺させ、木田も命を落とし、埋めた。さあ、自分の人生を取り戻すために、ECTを自分に施す〜
 宮崎勤にインスパイアされたらしいが、ピンと来ないな。精神科医が情愛に溺れてしまうとか、ソ連やアメリカがやったマインドコントロールとか、オウムも? 一人称をあやふやにする手はもう已めて欲しいな。男がちんぽこを性器とは言わないよね、少なくとも

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最終更新日 : 2016.11.14

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