2016/06/11
〜赤裸々でなく,包み隠さず・だ〜

「作家の収支」
〜森博嗣〜

『作家の収支』:森博嗣(もり ひろし):2015年11月30日:\760:幻冬舎:東部台文化会館
 テレビドラマの原作料を面白く思ったが,そこらに引っ掛かった編集者もいるんだね
〜原稿料:小説雑誌4,000〜6,000円(単位は400字詰原稿用紙)→50枚の短篇だと20万〜30万。漫画の場合は6,000〜15,000円/枚(中には50,000円あり)。新聞のエッセィ20,000〜50,000円/作。新聞連載小説50,000円/回。400〜600枚の長編は200〜300万円。印税8〜14%。普通は10〜12%。未発表(書き下ろし)が12%で,雑誌掲載後や文庫化で10%。計算は印刷された時点で,出版社が著作権を利用したという筋道。単行本が出て約3年後に人気のあるものが文庫になる。値段は半額。3年が単行本の賞味期間で,ファンは多少高くても買うというのが日本のマーケッティング。単行本の6倍以上文庫が売れる場合は,文庫書き下ろしとして文庫で12%を貰った方が作家は得。森の累計部数:単150万2000ノ403万1700文791万3700新45万2500絵12万3000。1000円の本を1万部作り,印税が100万円,制作費300万円,取次等のマージンで出荷価格は700円程度になり1万部売って出版社の利益は300万円,6割しか売れなかったら売上420万円で利益20万円。実は多くの書籍が赤字。日常的に小説を読むのは数十万人と少ない。森の印税収入ピークは2008年で1億1222万円,1996〜2014累計11億9087万円だが,電子書籍の印税は15〜30%,もっと高くても良いと思う。印税だけが収入ではない。講演は40万円/時間と決めていた。テレビの原作料50万/時。コカコーラの依頼で書いた「カクレカラクリ」の執筆は1000万円。教科書にエッセイが載って年間50万円くらい。支出の方は…人件費も掛からず殆どなし。印刷出版した本は278冊,総部数1400万部,稼いだ総額は約15億円,1冊当り約5万部売れ540万円を稼いだ計算。2008年引退後,収入も半減したのは仕事量に比例する〜
 ライトノベルズって成る程,イラストがついてナンボって奴で,2%の印税がイラストレーターに入る!「…在庫は処分されることになる。在庫は課税対象になるからだ。処分するくらいならば,新古書店などに安く出荷する方が良い気もするのだが,そういうことは,表向きにはできない(裏の事情は知らない)。」(p37)森はメフィスト賞に応募せず受賞し(突如創設),賞金なしで本になることが報酬,小さなホームズ像はロンドンのシャーロックホームズ博物館の土産で£10

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最終更新日 : 2016.06.15

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