2016/06/03
〜気候も良いし・良い本だし〜

「羊と鋼の森」
〜宮下奈都〜

『羊と鋼の森』:宮下奈都(みやした なつ):2015年9月15日:\1500:文藝春秋:県立M高校図書館
 芥川賞だったか・直木賞だったか…どちらでもなくて本屋大賞でした
〜北海道の山中に生まれた外村は下宿しながら通った高校で調律師の板鳥に出会い,高校卒業後に楽器メーカーが運営する専門学校へ。卒業後は板鳥が勤める楽器店に勤め始めた。緊急事態で初めて客のピアノを調律しようとして失敗した夜,板鳥からハンマーと共に貰った言葉は原民喜の「明るく静かに澄んで懐かしい文体,少し甘えているようでありながら,きびしく深いものを讃えている文体,夢のように美しいが現実のようにたしかな文体」であった。由仁と和音の双子高校生の所に行くのは楽しみだが,ピアノを前にすると指が動かなくなってしまった。再び佐倉家に呼ばれた時,和音はピアニストとして生きていくことを,由仁は和音のピアノを調律したいと言い出した。先輩の柳の結婚披露パーティーで和音が弾くピアノの調律は外村は引き受けた。調律にとって大事なのは,チューニングハンマーか,根気か,度胸か,あきらめか……お客!〜
 自分の中で文学賞としての本屋大賞は芥川・直木と同等。内容も調律師の話だと分かったいたけど,この前,職場で調律師の仕事の音を聞いても何も思いつかなかった。家にもピアノがあったから年に一度は調律したはずだが,時間を掛ける人の次に来た人はあっと云う間に終わらせる人だったなぁ。音程を整える作業よりも持ち主の好みの音色を作る方が大変なんだね。何台かのピアノを用意して舞台で演じることもできそうだ・と思った。p229「その辺に漂っていた音楽をそっとつかまえて,ピアノで取り出しているみたいだ。」が好き!がちゃがちゃしてなくて,静かで,でも音楽は聞こえてきて,「舟を編む」も似たような感覚がした

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最終更新日 : 2016.06.03

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