2015/12/03
〜失敗かなぁ・このシリーズ〜

「黄泉坂の娘たち」
〜仁木英之〜

『黄泉坂の娘たち』:仁木英之(にき ひでゆき):2014年9月30日:\1300:角川書店:東部台文化会館
 仁木さんの僕僕先生シリーズだけが好きだって言いたくなる
速人は車デューセンバーグと一体化し,大国を追い出した彩葉は村長代理を務めていたが,やよいという村長が川向こうから送り込まれてきた。両親を失った女性は建築会社で営業をやっていて,契約先の担当者と男女の仲になったが,彼女は自分の勤め先が不正を働いているのが許せない。死んだ父が特撮物のヒーローとして応援に来てくれて,男が自分を利用しようとしていることを知り,父は川向こうに旅立った。大坂方についた木村長門守重成は,剣道で勝てない相手に運動会の騎馬戦で勝ちたいと願う小学生の願いを叶えさせるため,自分の首を探させた。重成を狙う山口伊豆守重信の相手をしてやり,運動会で応援をし,重成も川を渡った。村長になったやよいは,彩葉との間で選挙をやると言い始める。妖らはやよいの味方らしいが,効率よ川を渡す方法を考えているようで,じっくり話を聞いて川向こうに渡そうという綾葉とは路線が違う。看病に疲れた妻と共に向こうに行きたい老人は,心中を謀って死にきれずにいる妻を待っているが,妻は生きる道を選ぶ。僅差で選挙に勝利したやよいは,海津波で亡くなった人が大挙して押し寄せる前に方策を練り,彩葉はそれ以外の担当にされる。先代の玉置さんは,手伝いをさせるためにうつしよから,べとべとさんを連れてこいと言うが,実際に連れてくると,彩葉の方が離れられなくなり,こどもと一緒にいたい,餓死した女に乗っ取られてしまう。先代の鏡で,子らと一体になってあやかしになった女は嬉しそうだ。デューセンバーグには何者かが取り憑いている。東吉野で林業を営んでいた男だろうか。勝手に走り出した車は故郷のあったダムの底を見せ,年寄りが黙々と樹を植え続ける場面を見せ,山を丸裸にしたせいで,山津波が起き,妻も娘も失った男が黙々と樹を植えている処で,娘が父に声を掛けているのだった。虚ろの町に迷える魂が屯している。やよいは体育館のような建物で皆で一体となって妖になる施設を作った。速人も娘に会いに行ってこのままで良いから,定着する道を選ぼうとするが,川の向こうに行ってしまった,戻ってくると約束をした両親を入日村で待とうという少女を河原まで連れて行くと,邪魔をする鬼が現れたが,少女には両親にしか見えず,3人で向こうへ旅立った。戻ると彩葉がかぐつちで,絆の館を打ち壊していた。やよいは津波で消え去った町の出身だったのだ
 このイラストレーターが嫌いなのかも知れないけど! 死者が長い坂を登って,川に辿り着くって設定が腑に落ちないのだよね。死んだ人間は,ころころ転がり落ちていけばいいので,現世に未練がある者はしっかりしがみついて,必死?で坂を遡って行くのが良くない?

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最終更新日 : 2015.12.05

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