2015/07/20
〜ああ疲れた

「乙女の家」
〜朝倉かすみ〜

『乙女の家』:朝倉かすみ(あさくら):2015年2月20日:\2000:新潮社:県立M高校図書館
 女三世代が暮らす
〜若竹若菜は高校2年生,中の上の高校で,中の上のグループに属している。今日も「あの人」がやってくる。一人になりたいと言う父の希望を入れ,母・あゆみは私と二つ下の誉を連れて祖母・洋子の家に戻ってきたが,普通の家庭と同じようにするため,銀行勤めの父(がきっちょおやじ・功)が平日の夕食を家族で摂るという要求を受け入れたのだ。今晩,12時に図書室で知り合った図書委員の文学少女・高橋さんと家出を決行する。家の目の前のコンビニに行く振りをして,待ち合わせの駅に行くが,電車もバスもなく,始発までファミレスで待つことにした。行き当たりばったりで,女の武器を使えば過ごせると話していると,黄土色・赤茶色・黒のヤンキー3人組が馴れ馴れしく迫ってくる。初代R総長である祖父安藤の名を出すと恐れだした。行き場所がなくなった二人は,曾祖母が暮らすマンションのエントランスで夜明けを待ってそれぞれの家に帰らざるを得なかった。仲良しグループの手帳を見ると予定がびっしりで,若菜も予定を書き込みたく,高橋さんと一緒にバイトをしようと,純喫茶ウィーンで話を切り出すと,高橋さんは既に定食屋をバイト先と狙いを定めていた。募集1名だというので,若菜はスーパーに狙いを切り替えたが,レジは埋まってしまい鮮魚部で刺身をトレイに盛る役を振られた。定食屋のバイトに不採用となった高橋さんは,純喫茶でバイトを開始した。年末は忙しく,クリスマスは若菜の家で高橋さんと過ごすが,誉は高橋さんを見て上気しているようだし,祖母・洋子さんはスナック・ルイジアンナに行く前にわざわざ若菜の部屋にやってきた。洋子さんが若い男と腕を組んで歩いている様子を高橋さんは見たと言い,男性とつきあい始めるかもと言い出す。高橋さんは幼稚園の頃,好き嫌いのある友達に替わって何でも食べてやり,猿の物真似が得意な活発な子だったが,病弱キャラに憧れて挫折し,文学少女キャラに収まったのだという。若菜はどんな集団にいても主人公にはならず,キャラのない脇役だ。高橋さんの恋を成就させたいし,祖母と安藤との仲も回復させたいし,父母も元鞘に収めたい。高橋さんの好きになった相手というのは,あのファミレスで絡んできた黒・五木元重で,インテリア安藤でクロス屋の修行をしている20歳で,夕食はバイト先に定めた定食屋で摂っているのだ。洋子さんと腕を組んで歩いていたのも五木,通称ひろしだ。スナック内の様子はマンションへ帰る父に偵察を依頼し,若菜は確実にあのファミレスに来るように念を押すようにインテリア安藤に赴き,曾祖父・祖父と初対面を果たす。父の報告で,通称ひろしは病弱で,病院で准看護婦として働く洋子に色々相談し,就職先も斡旋して貰っていたのだ。報告を聞くついでに,父母は只の別居ではなく2年前に離婚している告白を聞かされる。翌夕,スナック・ルイジアンナに赴き,祖母洋子さんと篩知り合いのマスターとママに事情を聞き,後から来た祖父は,思い切って復縁を切り出すと約束した。家に帰ると,カレーを食べながら,誉にすでに離婚していること,こうした生活はもうやめるべきだと両親から切り出される。父の暮らすマンションで鍋パーティーをやると計画して,両親が話し合いの機会を持つという作戦も通じそうにない。祖母と曾祖母から,洋子が結婚するという報告がもたらされる〜
 「乙女の家」というのは,シングルマザーばかりが暮らす家ってことで,高橋さんの命名。その高橋さんって若菜から見ると少々風変わりであるが,誉から見ると美少女ってこと,がやっぱり女の子の視点だ。科白と科白の間で頭が激しく回転しているのが描かれているが,確かに頭の良い人ってグルグル高速回転するのだろうけど,それを文字にされて読まされるのは疲れるのです。朝倉さんは書く(キーボードを打つor口述)のも速いのだろうけど,読むのはそうも行かないので,疲れます

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最終更新日 : 2015.07.21

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