2015/07/07
こんな人たちがごろごろ居たら大変〜

「ラスト・ワルツ」
〜柳広司〜

『ラストワルツ』:柳広司(やなぎ こうじ):2015年1月20日:\1400:KADOKAWA:県立M高校図書館
 戦火の馬の作者でなかったら手を出さなかっただろう。ほかに何か読んだかなぁ?
〜「アジア・エクスプレス」瀬戸礼二は新京から大連へ向かう満鉄特急<あじあ>号で,ソ連領事館勤めのモロゾフと接触する予定だ。新聞を持って洗面所に行くモロゾフを確認したが,特別室には黒尽くめの者が入っていった。ソ連のスパイ狩人スメルシュはユダのカードを置いていく。特別室の客を炙り出すため,空調の弁を壊すのが良い。仕込み杖を上に突き出そうとする瞬間,車掌に呼び止められ,封筒入りの切符を差し出す瞬間,スポイトが付いている小さな針で突いた。「舞踏会の夜」五條侯爵家の三女は札付きだと思われている。姉二人が乗っていない送迎車の運転手を唆して駆け落ち未遂を計り,家出回数は数知れない。家出していく先は横浜のダンスホール。猥雑な場所で知り合った女のアヘン買いたさに,裏切られ,愚連隊に囲まれた顕子を救った軍人風に見えない男は,顕子の素性を言い当てて,いずれ会って踊ろうと約束した。男色の海軍中将と結婚して好き勝手なことをしている顕子は,戦争が迫り来る中,最後の舞踏会だと,張り切って皇紀二千六百年を祝うアメリカ大使館の仮面舞踏会に参加して,オペラグラスで男を捜しているが,なかなか現れない。ラストワルツに誘った相手は,少女時代の顕子を救った人物だ。耳元に囁きかけられたが,夫が家に持ち帰った機密を移したマイクロフィルムをペンダントの中から抜き取られ,男から渡されたオペラグラス型のカメラも持ち去られた。「ワルキューレ」在ドイツの日本大使館の内装屋としてやってきた雪村はスパイだ。大使の部屋から盗聴器を外すことが任務だ。大使の部屋に自由に出入りできる俳優の逸見も怪しいが,盗聴器はナチスが仕掛けたものに違いない。監督でもある逸見の現場にゲッペルスがやってきて,警告を発する。映画費用の私的流用か,女優を巡る諍いか。雪村は逸見が脅迫状を送られてあたふたしている場面で,自分がスパイであることを明かし,先手を打つことを勧める〜
 スパイを放っているのは,陸軍D機関だけでなく,海軍もだ!伊号作戦も絡めて! 中編三つで迫力に欠けるかな?

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最終更新日 : 2015.07.07

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