2015/06/16
〜異端かぁ

「異端の数ゼロ」
〜チャールズ・サイフェ〜

『異端の数ゼロ』:チャールズ・サイフェ:林大(はやし まさる)訳:2013年10月25日:\860:早川書房:県立M高校図書館
 <数理を愉しむ>シリーズ:数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念
〜世界の各地の古代文明が編み出した数体系と,無に対して抱いた恐れ。ゼロの発見を妨げたギリシアの数哲学。その一方,ゼロが東洋でいかにして生まれ,いかにしてヨーロッパに入ってきたか。教会はなぜゼロを異端視したのか。キリスト教哲学の土台をなすギリシアの思考と聖書の思考の間にある,無と無限をめぐる対立に神学者はどう対処したか。神秘主義者たちはどうしてゼロにとりつかれたのか。最終的にヨーロッパでどのようにゼロが受け入れられていったのか。微積分が考え出されたとき,それがゼロをめぐるどんな論理の飛躍を抱えていたか。そして,極限の概念によって,この問題がどのように解決したか(また,この概念によってゼノンのパラドックスがどのように解けるか)。さらに,ゼロが熱力学,相対性理論,量子力学でどのような形をとって現れ,現代物理学をどのように脅かしてきたか。ブラックホール,真空のエネルギー,万有の理論の探求をめぐる論争の核心にあるゼロ,物質の基本要素を○次元の粒子から一次元のひもに転換して,相対性理論と量子力学から生じる無限大を解消する,ひも理論を論じ,最後に宇宙のはじまりと終わりの問題に触れる〜
 読み終えて,訳者後書きで「…か」と問われても,答えられないのが悲しい。ゼロはセム系の民族が考え出したが,アリストテレス哲学・キリスト教と相容れず,当然ローマに入ることもなく,インドで育まれてヨーロッパへ…てのは解ったよ!

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最終更新日 : 2015.06.16

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