2015/04/05
〜単発ものだった

「悪足掻きの跡始末 厄介弥三郎」
〜佐藤雅美〜

『悪足掻きの跡始末 厄介弥三郎』:佐藤雅美(さとう まさよし):2015年1月19日:\1600:講談社:市立図書館
 物書同心シリーズと同じ路線だけど,長編単発
〜旗本次男の弥三郎は厄介だ。公事宿や骨董屋で小遣い稼ぎの口を探している。公事宿から伊豆の在所にいられなくなった男の人別を江戸で作ることを請け負い,病死した男の母から人別を買ったが,その居候にお尋ね者の甲州の顔役がいるらしい。兄は不良御家人の婿養子の口を50両で探し出してきたが,騙りにあったと思しい。骨董屋に顔を出すと,その不良御家人と御数寄屋坊主が骨董で荒稼ぎを企画しており,50両を取り戻して,兄から独立するつもりだ。骨董屋は伊予出の武家の娘を紹介してきて,50両を取り戻したその晩に簡単に祝言を挙げたが,翌朝には新妻から借金を申し込まれる。新婚2日目の晩,50両を持ち出して帰ってこない。田舎の弟が役に付けた礼を送るためだと云うが,納得できない。駕籠訴を教えてやった道場の同輩は高利貸しをしている在所の売僧坊主の訴えを行った。その実は不良御家人の息子で,骨董屋を舞台にした騙りも明らかになり,弥三郎も小伝馬町に入れられた。二月後に無罪放免となったが,仕事をなくし,妻も伊予に帰ったという。人別を作ってやった男を訪ねると,江戸で一稼ぎをして,一旗揚げると云う。襲うなら自分を苦境に追い込んだ与力だと判断し,与力は殺害され230両余りを手に入れた。妻の行方を追うように,中山道から上方・金比羅を巡り,伊予で妻と再会を果たすが,手配書きが来ていると聞いて直ぐに立ち退き,流れ流れて伊勢の侠客の客分となって十数年を過ごし,幕末,安濃徳と次郎長の出入り・荒神山の争いで命を落とす〜
 出入りものの延長線上だが,これは単発。新しい厄介シリーズができたのかと思ったが,俳句現代(!?)に連載されたものに最後の一章を加えて完結させた

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最終更新日 : 2015.04.06

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