2014/08/18
〜大した事件が起きない〜

「後見の月」
〜佐伯泰英〜

『後見の月』:佐伯泰英(さえき やすいひで):2014年4月28日:\690:角川春樹事務所:東部台文化会館
 鎌倉河岸シリーズ14
〜八朔の紋日に,政次が吉原に招待され見かけた花魁道中の高尾が笑みを投げてきた。相手は知っている風でも,こちらは分からない。帰りに豊島屋に寄ると,浪人と町人の食い逃げ・飲み逃げ犯を逃がしてしまった。縄張り内の泥鰌屋も被害にあい,聞き込むと仙台堀に行くと云っていたと知らせが入る。千吉親分の縄張りのため挨拶に出向くと,倅の万吉が跡を継いだと云うが,怪しい人物が入り込んでしまってはまだまだだと云う。張り込むと,上野寛永寺領内の金貸し・大城屋金兵衛の女中・おまつと繋がった。おまつは大力百兵衛という盗賊の親分の身内だ。おまつを尾つけると,浅草で大城屋の用心棒の一人が斬り殺された。大城屋に張り込むと,案の定一味が押し入ってきた。残った用心棒二人は,おまつの首根っこを押さえて,親の百兵衛を抑え,万吉は草相撲の大関を押し倒した。大城屋は金座裏に来て,礼を言うどころか,読売に阿漕な商売が暴露されて迷惑だと云って帰った。それにしても,花魁の正体は松坂屋時代の客かと思うが,松坂屋の番頭も覚えがない。寺社方の手が入ると考えた大城屋は鐘淵に1700両以上を持って逃げ,手伝わせた用心棒二人の毒殺を謀るが,見張っていた金座裏一向に一部始終を見られ,捕らえられた。松坂屋の隠居の見舞いに政次としほは,久し振りに実家に夏吉を連れて行き,小さな女の子を見つけて,婚礼の祝いに父が作った化粧道具飾りを一緒に届けた深津の絵里姫だと分かった。聞き込むと,遠縁の男が深津家の養子に入り,家を潰した挙げ句,絵里が吉原に身を売った金で命を繋ぎ,昨今は上の妹の嫁ぎ先である高家にも無心に云っているという。吉原に呼び出された政次は,深津絵里から直接,援助を依頼されたが,町方が出しゃばるわけにもいかない。会所の手を借りて,材木商・飛騨やの供としてやってきた,深津某は妹を脅して50両をせしめ,なまくら刀を預けたまま遁走し,会所の若衆頭を刺殺して吉原から抜け出した。飛騨やを見張ると,どうやら二人は連んで高尾太夫から数百両を引き出すつもりだ。深津某が現れたタイミングで踏み込み,政次は深津某の額を金流しの長十手で割って命を絶った〜
 なんだか無理矢理な展開。もう十分,佐伯さんも稼いだから左団扇で良いのだろうが,出版社は手放さないよね。それはそれで大変だね

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最終更新日 : 2014.08.18

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