2014/8
〜8月に読んだ本〜

本屋さんのダイアナ ☆☆☆☆ 佐伯泰英「吉原裏同心」読本 ☆☆ 後見の月 ☆☆☆ 人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか ☆☆☆
新釈ニッポン昔話 ☆☆ 絵本地獄・・じごく ☆ ぼくの守る星 ☆☆☆☆☆ 韓国人による恥韓論 ☆☆☆☆

冊数が多いのは真面目に仕事をしていない証拠

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14/08/28
『韓国人による恥韓論』:シンシアリー:2014年5月1日:\821:扶桑社:県立M高校図書館 
★★★★
 韓国在住韓国人歯科医が日本語でブログを
〜〜 
 ま・読みましょう

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14/08/22
『ぼくの守る星』:神田茜(かんだ あかね):2014年3月10日:\1200:集英社:県立M高校図書館 
★★★★★
 講談よりも小説家の方が向いているんじゃないか!
〜ぼく夏見翔は普段母と暮らしている中学生だが,人とちょっと違うのは字を読むのが苦手なこと。母がいうように,トム・クルーズのような才能があるとは思えない。字を読み違えて,笑われるが,受け狙いと思っている同級生もいるくらいだ。特に山上君は,組んで漫才をやろうといってくる。運動会では走るのは速いからリレーに選ばれたけど,前を走った中島まほりさんがバトンを拾い間違えてビリになり挽回はできなかった。借り物競走にも担ぎ出されて「赤いぼうし」というのが理解できず,蛙の一種かと中島さんに聞きに行ったら,母が被っているような帽子のことだった。和代は学者の父と家事に疲れた母の間に生まれ,新聞記者になったが,同僚と結婚して,翔に障がいが見つかって,主婦となった。悩みは父が死んで気が晴れた母にも相談できず,カイロに単身赴任している夫は役に立たない。級友をずっと見下してきたから打ち明けられないし。帰り道で30年前に盗まれた自転車を発見して,被害を訴えに交番に出向いたが,頭のおかしな女だと思われている。口に出したいことをメモ用紙に永遠と書き出すが,迎えに来たのは息子の翔。その背に負ぶわれて帰宅した。山上には生まれる前に死んだ姉がいたらしく,骨壺は今も家に有り,線香は毎日上げ,父が火葬場勤務だから,嫌なことも言われる。天然ぼけの夏見を誘って何とか3年生を送る会で漫才ができたが,夏見から識字障がいだと教えられ,自分も夏見に悩みを打ち明けられた。中島まほりは居酒屋に勤める母とアパートで暮らしいてるが,9歳の弟と父は北海道にいるのだ。弟の理生は聾者で,母は弟と心中を図って失敗し,父と弟は故郷で暮らしているのだ。春休み,父からチケットを送られ北海道に来たが,もう東京に帰りたくないと我が儘をいったらきっと父は母を一人にしておけないから東京に帰れというに違いない。そうしたら,北海道で自殺するんだ。大事な話があると父に言われ,北海道に残れと意外な言葉を聞いたもほりは東京の母には自分が必要なんだと思い直して帰る。夏見尚人はエジプトから帰り山登りを担当しているがさせられたようなもの。妻との関係もうまく行かず,父親らしいことをしようとしても失敗ばかり。富士山の見える小さな山に日帰りハイキングを計画するが肝心の翔は学校行事だ。仕方なく夫婦二人で出掛けると下見できなった最後の山では力を合わせざるをえなくなり,翔のために仲の良い夫婦を演じることが了解された。翔の高校進学希望はなかなか決まらない。父はロンドン赴任が決まり,母は翔も連れて行こうとし,逆らう理由もない。山上は母が妊娠して,気持ち悪いと言い始めるが,僕がちょっと喋るとその考えもすっきり変わるようだ。ある日帰ろうとすると刃物を持った不審者がいて集団下校となった。捕まったのは女で,女子の噂では中島まほりの母だという。小声で喋るまほりは,母の元に父から東京に帰って一緒に暮らしたいという手紙が来て,混乱したのだと言う。その晩,まほりをアパートに訪ねた翔は,まほりをハグし体温を確認し,この人を守るためにもロンドンに行かず,東京に残るんだと決心した〜 
 うまくできたお話でした。課題図書にしても良いくらいのものだよね。来年の中学生向けの課題図書になるかも。よくできたハッピーエンドで,障がいを持っている人にしたら,ちょっとハッピーすぎると文句言われるかも知れないけど,明るくない今の世に明るい展望を持つのは必要だよね

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14/08/21
『絵本地獄・・じごく』:千葉県安房郡三芳村延命寺所蔵:宮次男(みや つぐお)監修:1980年8月31日:\1500:風濤社:県立M高校図書館 
 新聞広告で何度も見かけたけど第一刷が1980年で2014年のこれは37刷だと
〜〜 
 今の子どもは身近に人の死を感じないから作ったんだって,1980年というと34年前?その今???

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14/08/21
『新釈ニッポン昔話』:乃南アサ(のなみ あさ):2013年11月15日:\1650:文藝春秋:東武台文化会館 
★★
 女房殿が借りてきた本を居眠りしながら漸く読破
〜さるとかに:花咲かじじい:一寸法師:三枚のお札:笠地蔵:犬と猫とうろこ玉〜 
 お札の話とうろこ玉の話は最初から知らなかったのだが,後は絵本で眺めたきりなのでオリジナルというのが解らない。従って,何処が新釈なのかも解らないってことになっちゃう

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14/08/19
『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』:森博嗣(もり ひろし):新潮社:2013年3月20日:\700:新潮社:東部台文化会館 
★★★
 抽象的に,客観的に考える
〜今の世は具体的な情報が溢れ出ていて,人はその情報に振り回されている様に動いているが,抑も無料の情報は何処かの誰かが利得を求めて流しているものであると疑って掛かった方が良いのではないか。大人は,もっと具体的に喋れと云うが,目の前の問題・課題を解決するためには具象化が必要なのかも知れないが,もっとゆっくり新しい発想をしたければ,客観化・抽象化が必要だ。客観・抽象は簡単に定義できないし,教えることもできないが,手法としては・なにげない普通のことを疑う。・なにげない普通のことを少し換えてみる。・なるほどな,となにか感じたら,似たような状況がほかにないか想像する。・いつも似ているもの,喩えられるものを連想する。・ジャンルや目的に拘らず,なるべく創造的なものに触れる機会を持つ。・できれば,自分でも創作してみる。〜 
 前書きと後書きと本文が揃って,ようやくまとまりを持つ。タイトルは編集部が付けた・・ので,この変なタイトル!夏の最高気温が25度にしかならず,冬はマイナス20度になる地に住んで,やることは午前中の庭いじりと午後の工作。庭いじりをしながらいろいろ考える。講演で,よく喋るのは客観的に考えよう,抽象的に考えよう,何事にも拘りを持たない・・・ということで,それを聞いた編集者から執筆を依頼されたってことね

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14/08/18
『後見の月』:佐伯泰英(さえき やすいひで):2014年4月28日:\690:角川春樹事務所:東部台文化会館 
★★★
 鎌倉河岸シリーズ14
〜八朔の紋日に,政次が吉原に招待され見かけた花魁道中の高尾が笑みを投げてきた。相手は知っている風でも,こちらは分からない。帰りに豊島屋に寄ると,浪人と町人の食い逃げ・飲み逃げ犯を逃がしてしまった。縄張り内の泥鰌屋も被害にあい,聞き込むと仙台堀に行くと云っていたと知らせが入る。千吉親分の縄張りのため挨拶に出向くと,倅の万吉が跡を継いだと云うが,怪しい人物が入り込んでしまってはまだまだだと云う。張り込むと,上野寛永寺領内の金貸し・大城屋金兵衛の女中・おまつと繋がった。おまつは大力百兵衛という盗賊の親分の身内だ。おまつを尾つけると,浅草で大城屋の用心棒の一人が斬り殺された。大城屋に張り込むと,案の定一味が押し入ってきた。残った用心棒二人は,おまつの首根っこを押さえて,親の百兵衛を抑え,万吉は草相撲の大関を押し倒した。大城屋は金座裏に来て,礼を言うどころか,読売に阿漕な商売が暴露されて迷惑だと云って帰った。それにしても,花魁の正体は松坂屋時代の客かと思うが,松坂屋の番頭も覚えがない。寺社方の手が入ると考えた大城屋は鐘淵に1700両以上を持って逃げ,手伝わせた用心棒二人の毒殺を謀るが,見張っていた金座裏一向に一部始終を見られ,捕らえられた。松坂屋の隠居の見舞いに政次としほは,久し振りに実家に夏吉を連れて行き,小さな女の子を見つけて,婚礼の祝いに父が作った化粧道具飾りを一緒に届けた深津の絵里姫だと分かった。聞き込むと,遠縁の男が深津家の養子に入り,家を潰した挙げ句,絵里が吉原に身を売った金で命を繋ぎ,昨今は上の妹の嫁ぎ先である高家にも無心に云っているという。吉原に呼び出された政次は,深津絵里から直接,援助を依頼されたが,町方が出しゃばるわけにもいかない。会所の手を借りて,材木商・飛騨やの供としてやってきた,深津某は妹を脅して50両をせしめ,なまくら刀を預けたまま遁走し,会所の若衆頭を刺殺して吉原から抜け出した。飛騨やを見張ると,どうやら二人は連んで高尾太夫から数百両を引き出すつもりだ。深津某が現れたタイミングで踏み込み,政次は深津某の額を金流しの長十手で割って命を絶った〜 
 なんだか無理矢理な展開。もう十分,佐伯さんも稼いだから左団扇で良いのだろうが,出版社は手放さないよね。それはそれで大変だね

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14/08/18
『佐伯泰英「吉原裏同心」読本』:光文社文庫編集部・編:2014年6月20日:\600:光文社:茂原市立図書館 
★★
 鎌倉河岸シリーズも吉原が舞台
〜〜 
 このシリーズで読んでいない本は何冊あるのか?

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14/08/03
『本屋さんのダイアナ』:柚木麻子(ゆずき あさこ):2014年4月20日:\1300:新潮社:県立M高校図書館
★★★★
 ランチのあっこちゃんを書いた人で,1981年生まれだから,我が娘と同級生かぁ
〜キャバクラに勤めるシングルマザーのティアラに大穴と書いてダイアナと名付けられたせいで友達もできなかったが,小学校3年のクラス替えで,本好きの神崎彩子と仲良くなった。彩子の母は知的で家庭的でダイアナの理想だが,ダイアナの母はポップで女の子らしく彩子の理想だ。彩子の父は出版社勤務で,ダイアナという女の子が活躍する本を手掛けた編集者で,本屋さんみたいな家庭で,ダイアナは本屋さんになる夢を語る。ティアラが云った,競馬好きで青葉賞には必ず出掛けるという未だ見ぬ父を探しに,肉屋の武田君の父親と出かけるが勿論見つからない。小学校6年で初潮を迎えた彩子は,山の上女子の受験を控えている。ダイアナは彩子が受けるつもりの学校の文化祭に付いて行き,図書室で声を掛けてきた男性教員に母と間違えられ,ティアラが小学校からここに通っていたこと,江ノ島に実家があることを知り,武田に頼んで学習塾を営む祖父母の家を突き止めるが,その先には進めない。帰ってきた二人を見かけた彩子は,乱暴な武田と付き合っていると誤解して絶好を宣言する。無事に志望校に受かった彩子は,交換留学でヨークシャーに出掛け,姉妹校でティアラの写真を発見する。彩子の父が携わった「秘密の森のダイアナ」のムックが意外に好評で,作者のはっとりけいいちも見直されつつある。ダイアナは忘れ物を届けたティアラの勤め先のロッカー内に,父らしき男の写真と「僕らの子の名前はダイアナと名付けよう 蛍」という手紙をみつける。「・・・ダイアナ」というスレッドの掲示板で二人は意見を交換する。ダイアナは中学入学以来,彩子のようになろうと努力し,仲の良い友達も何人か出来たが,万引き疑惑を仕掛けられ,防犯カメラのお陰で冤罪が証明された。徹底的に闘って勝ったが,またひとりぽっちになってしまって,人を寄せ付けないよう自分から進んで金髪にしたのだった。改名の手続きをしようと彩子の母を頼ったが,必ず理由があると諭されたダイアナは暫く今の名を使うことに決める。高校3年,名門女子大の推薦か私立の共学の一般受験か悩んだ彩子は,私立共学の授業に忍び込んで,一人の男子大学生と知り合いになり,猛勉強の末に合格した。ダイアナは無断で学校を休んでいることが,保護者面談で発覚し,担任の目の前でバトルを開始し,ティアラに平手打ちを喰らって家出した。行方を捜すティアラと武田は,彩子の処にもやってきたが,帰った後で「・・・ダイアナ」のAYAがダイアナではないかと思い至った彩子は,二人を呼び,ダイアナに間違いないとするティアラに彩子は父から聞いた文壇バーで働いてきた経緯を確かめる。高校を卒業し,本屋のアルバイトが決まったダイアナは,自分の父が「・・・ダイアナ」の作者のはっとりけいいちであると聞かされるが,口から出任せだと信用する気にならない。浪人して同級になった女に誘われた大学のサークルの闇鍋の会で,憧れの男子大学生に再会した彩子は,その二階で無理矢理関係を迫られ,レイプされた事実を合意の上での性交に刷り換えるため,榎本の彼女の地位を保たなければならない。大学四年になって,サークル絡みの紹介で内定を取り付けた彩子は,学生課に報告に行くと,自分の入っているサークルがヤリサーで,被害を受けている知り合いがいるとクレームを付けている武田と再会し,彩子は心が波打つ。ダイアナは書店の店長が,20年前のサイン会で親しく交歓したはっとりの写真を見せて貰い,間違いなく父だとダイアナは確認するが,防犯カメラでムックを万引きした中年男でもあることも確信を持つ。ダイアナが書き,ティアラが飾ったポップが評判となって,作者のはっとりが書店に来て,サイン会をやりたいとダイアナに告げるが,想像していた父とのギャップと店長が同じバイト仲間と結婚する報告を聞き,心はさらに乱れる。彩子は自分のサークルを告発し,ダイアナとその父が再会するきっかけを作ったのだった。一人でサイン会の世話を焼いたダイアナが目を離した隙に,蛍は腹痛だと云って,姿を消そうとしていたが,彩子に云われて追いついたダイアナにはっとりは訳者である村岡花子の後書きに付箋を付けた「アンの青春」を手渡した〜 
 男も大変だが,女はもっと大変と思ったね。希望の持てる結末で良かったと思うわね。彩子ちゃんは卒業に必要な単位を取り終えちゃっているだろうから就職留年という道は選択できないだろう。就職浪人だろうか。ダイアナは武田君と結婚して,肉屋に住みながら書店員を続けていくだろうが,肉屋を閉めて本屋にするという夢は実現が難しそうだなぁ。まっ,それぞれの夢を求めていって欲しいけどね。出てくる大学は早稲田っぽいけど,彼女も早稲田卒だろうか?

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14/08/
 
★★
 
 
 

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最終更新日 : 2014.08.29

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