2014/07/1
流石です

「陰陽師 蒼猴ノ巻」
〜夢枕獏〜

『陰陽師 蒼猴ノ巻』:夢枕獏(ゆめまくら ばく):2014年1月10日:\1400:文藝春秋:県立M高校図書館
 短編集なのだが,上手なんだね
〜藤原兼家が鬼市に紛れ込み,ミミズの麵を食って,盗まれた櫛を取り戻してきたが,金を払えとうるさい。そこで清明は紙銭を燃やして満足させた。梨の樹が倒れて橋になっている所で,強く踏むなと声がする。役小角が三仏がいると言ったために宿ったものだった。鑿を当てると仏が彫り上がる。韓志和という木彫をよくするものが,小鳥遊渡に乞われて,からくりを作ったのに,それがよく出来過ぎていると難癖を付けられ,ドサクサ紛れに逃げ出したが,猿を残して,渡の持つお宝を次々に蝶に変えて,散逸させていた。伴正則が信濃の守の任期を終えて都に帰ろとするが,蛇が一匹付いてくる。正則に恨みを持っているのかと思ったら,生まれ変わる前に男に捨てられ,その男が衣装箱にネズミとして紛れ込んでいるのだった。琵琶湖に蝉丸法師も誘って舟で酒を飲んで遊んでいると,島に着き,蒼い猿が大蝦蟇をつついて瘴気を吐き出させ,月の道を見えなくしていた。泣沢女神を訪れる弁天の邪魔をしていたのだが,蝉丸の持つ琵琶を持たせて,竹生島に戻って貰うのだった。蝦蟇を連れて失せ物を探し当てる法師が出現したが,各屋敷の様子を聞いて,宝を盗んでいたのだ。使われたのは,蒼猴の連れだった。芦屋道満が只酒の礼に,虎に襲われそうになっている明念の危機を救う。明念は息子の命を救いたくて,桃を手に入れたが,西王母の庭に生える蟠桃であったのだ。巡礼廻国の裕慶は鬼女に留め置かれていたが,何とか逃げ出して,都の清明に救いを求めたが・・・。博雅は夕べ笛を吹いて,喜ばれたのはよく覚えているが,夢か現実かわかならい。元旦,雪が積もっているなかに,赤い椿の花が咲いて,雪の重さで傾いでいる。魚丸は銭を一文貰って,池に舟を出し,8番で6人ずつを向こう岸に渡したが,姿は見えない。火丸という黒犬が,天一神に申しつけられ,西方浄土の阿弥陀如来に挨拶に行く連れとしていたのだった〜
 各章立てに長短があって,一編は大体同じような長さ。うまいけど,こいつは売れるから,好き勝手に長さを変えても怒られないのだろう。オール読み物に連載

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最終更新日 : 2014.07.17

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