2014/06/10
書き換えて失敗したかも〜

「アヴェ・マリアのヴァイオリン」
〜香川宜子〜

『アヴェ・マリアのヴァイオリン』:香川宜子(かがわ よしこ):2014年4月15日:\1600:角川書店:県立M高校図書館
 中高生向け課題図書
〜徳島に住む14歳のあすかは父のように医師を目指すか,母が勧めてくれたヴァイオリンでプロの演奏家を目指すか迷っている。今のヴァイオリンは妥協して買ったから少し良いヴァイオリンを買って貰えるはずだが,徳島に入ってきたオールド・ヴァイオリンは1200万だ。弾いてみて是非手に入れたい。そして,この楽器の由来を知っているアメリカ人が第九の指導のために大阪に来ると聞いて出掛けると・・・・ハンナは雑貨店を営む一家に生まれたが,ユダヤ人であるが故にナチスに何もかも奪われ,足の不自由な姉は目の前で殺された。隣町に逃げるときも祖母は足手まといになるのを嫌って家に残った。隠してくれたのは有名な指揮者であるクラウス氏の奥方で,ハンナのヴァイオリンの先生でもあった。週に一度,ゲシュタポが見に来るが,それを地下でやり過ごすと,あとは1階にも上がれる。やがて弟のアンドリューも小さなヴァイオリンで習い始めるが,クラウス氏が帰ってきたときにゲシュタポに見つかった一家は,アウシュビッツに送られ,弟と祖父は左側へ,父母は労働に,ハンナは背負っていたヴァイオリンが目にとまって,音楽隊に加えられた。音楽隊は苦しい労働を免除されるが,同胞が殺される為に送られていく場に立ち合わされるだけでなく,収容者からも敵意の籠もった視線を浴びせられる。生き残って,この惨劇を後世に伝えることを目標に音だけを追求していくが,解放されても,音楽を聴くたびにパニックになる。思い切ってクラウスは,ハンナをアウシュビッツに連れて行き,アヴェ・マリアをチェロで演奏し始めると・・・〜
 物語として海外部分はすんなり受け入れられるのだけど,現代?日本編になると違和感があって・・・第二章に辿り着くまでが大変だ。物語の主人公のように「父が医師」というと「金持ちの子かぁ」と思うし,作者のように「内科勤務医兼作家」と見ると「いや大変だぁ」と思うのだけど。ハンナが使ったカセットというのを見てみたいのだが!!! 手直しをしたときに誰か指摘しなかったのだろうか? 録音・再生機器としてレコードやオープンリールはあったろうけど・・・

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最終更新日 : 2014.06.10

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