2013/09/26
次に期待だね〜

「僕のつくった怪物」
〜乙一〜

『僕のつくった怪物』:乙一(おついち):2013年7月10日:\1500:集英社:駅前学習プラザ
 マンガの原作になりそうな小説で,アメリカ人が書いたタッチが最初は感じられたが,やっぱり日本人だね。アークノアの第1作
〜アールは12才,弟のグレイは9才で,父が失踪し,母と三人で暮らしているが,学校では最初にグレイが嫌がらせを受け,それを止めようとしたアールも上級生に散々な目に遭わされている。学校での銃撃事件が起こると,自分の学校でも起こらないかと期待してしまう二人だが,父が遺した拳銃があるかも知れないと,父のクローゼットを漁っていると,不思議な絵本を発見する。出所を突き止めるため,図書館で話を聞くが,判然としない。帰り道,いじめっ子に遭遇して,逃げ込んだ空の屋敷の開けてはならない食品庫の扉を開けて,流れ着いた世界はアークノアだという。送り返すために,ハンマー・ガールやドッグ・ヘッドに引き合わされるが,異邦人が辿り着いた時には,怪物も出現するという。怪物を退治できれば,元の世界に帰れるが,グレイの生み出した大猿は森の大部屋に出現した。大部屋を照らしているシャンデリアを4000mから落とせば,ロケット砲の通用しない大猿を対峙できるかも知れないと,命を賭して作戦が実行される。空班に加わったアールは,リゼ・リプトンが転落死したが,翌朝には地上で生き返った。空班の誰かが知能を持ったアールの作り出した怪物なのかも知れない。アールが消えれば怪物も姿を消す。だけに子殺しを続けさせてはならないと考えた者がアールを襲うと,雀斑だらけの赤毛の若者がそれを阻止し,アールにパパと呼びかけてくる。アールは空中に身を投げ,それを救おうと首を伸ばした20m長の蛇が掛かっている隙に,生き返って上の階層から来たリゼは吊り下げられているシャンデリアの太い鎖を電気爆弾で切断し,大猿に落下させ,下の階層の深い海に沈めることができた。グレイは千の扉の寺院から母の許に帰るが,アールはアーク・ノアに残され,新たに出現した竜退治に同行することが決まった〜
 世界で通用しそうな物語だが,やっぱり日本人臭さが滲み出てくるなあ。リプトンにウェッジウッド,名前の付け方も創造主任せってのは良いけど,準主人公の兄弟にアールとグレイと名を付けることはなかったんじゃないかなあ。次作への期待を込めて☆4つ

9月の記録にジャンプ

読書記録の目次に戻る

最終更新日 : 2013.09.26

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送