2013/07/19
上だけで凄い文量〜

「冷血 上」
〜村薫〜

『冷血 上』:村薫(たかむら かおる):2012年11月30日:\1600:毎日新聞:県立M高校図書館
 サンデー毎日に連載されていた
〜2002年北区西が丘の中学1年生である歩は13歳の誕生日を迎えた。筑波大附属に通うが,附属小学校に入った弟の渉と学校の最寄り駅である茗荷谷まで送って貰うのが日常だ。母は開業歯科医で父は都立豊島病院の口腔科の勤務医だ。数学オリンピックに出るのが目下の夢。父母が遣り繰りしてクリスマスはディズニーシーで過ごす予定がある。新聞配達員の戸田は親不知の根が腐り猛烈な頭痛に悩まされている。高校の時に上級生をナイフで刺し,少年院に入り,出てから自動車整備士の資格を取ったが,雇い主をスパナで殴りもう一度少年院,出所して真面目に新聞配達をしたが,車を盗んで女を殴り刑務所に6年間いたが,歯痛に悩まされ続けている。プリペイド携帯の掲示板で知り合った井上と手っ取り早く稼ごうと考える。井上は砂利屋の息子で真面目に高校へ通う一方,一人で車を転がし,族と度々喧嘩に発展した粗暴な男だ。パチ屋でゴト師を捕まえ,暴力団の恨みを買ってGT−Rをボコボコにされた。覚醒剤常習の姉の亭主のマジェスタを借り,戸田と合流する。町田でATMをユンボで襲おうとトラックも用意したが,閑かな町でも流石に住民が騒ぎ出して断念。ハイエースに乗り換えてパチ屋の交換所を襲おうとしたが先を越した誰かがいる。住宅街もしけていて,コンビニ強盗を二軒やったが,手に入れた金は14万弱。ハイエースを乗り捨て,フルエアロのシルビアを盗み,北へ行くが,十条付近で昔住んでいたことを思い出し,殴って服役した原因の女が飛び込んだ歯医者を思い出す。医院は臨時休業の張り紙があり,留守宅に押し入る計画を立てた。歯科医の受付が院長が現れないのを不審に思い,自宅に来るが応答はなく,警察に通報するとPB員が勝手口が破られ,DKに男女の変死体を発見する。二階には電気毛布のせいで腐乱し始めたこども二人の遺体もあった。合田は医療過誤の事件を所轄に任せて,捜査にあたり,手掛かりを当たっていく。盗まれたキャッシュカードは国道16号線のコンビニのATMで16回引き出され,合計は1200万円。防犯カメラに写ったオレンジ色のニット帽の男と,革ジャンの男の仕業と分かったが特定には至らない。車種もシルビアと判明したが,監理官は公表するなと釘を刺す。歯科医のカルテからも捜査が行われるが有力情報はない。地道な捜査から,ファミレスでGT−Rを壊された男がオレンジのニット帽を被っていることが分かり,自動車整備士から氏名も判明した。車名を公表すると,千葉の養老川近くで発見され,指紋照合の結果,戸田も浮かび上がり,過去の調書には非道い歯痛に悩まされていることが書かれており,歯科医師会を通じて手配され,神戸で見つかった。震災でうらぶれた町で新聞配達をしていたが,あっさりと四人殺しを認め,井上も手配されると,あっさり我孫子のパチ屋で捕まった〜
 さてさて長大なお話で,前半は事件までのそれぞれのあれこれで,後半は事件後の警察の捜査のあれこれ。下巻は裁判の話だろうか?

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最終更新日 : 2013.07.20

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