2013/03/29
直木賞〜

「何者」
〜朝井リョウ〜

『何者』:朝井リョウ(あさい):2012年11月30日:\1500:新潮社:県立M高校図書館
 芥川賞ではないのか
〜コータローは僕タクトのルームメイトでバンドの引退公演の翌朝,髪を短く刈り黒染めしてきた。12月の就職活動解禁前にアメリカから帰国した端月さんと一緒に就職活動をすることになったが,大学も辞め劇団を立ち上げたギンジの事も気になる。僕らの部屋の真上には理香さんも一緒だが,一緒に住む1年休学した理香の彼氏・隆良の冷ややかな態度も苛つく。何処を受けるかきちんとした話をしない内に皆が苦戦する中,端月さんが最初の内定を受けた。通信会社のエリア職だということを理香は揶揄するが,端月さんは夫を見限って上京した母と生活しなくてはいけないので,ちゃんとした会社に就職したいという事情があることを僕は知っているのだ。次の内定はコータロー,中堅出版会社に決まった。僕と理香さんは巧く行かず,端月に一層冷笑を向ける隆良の態度に,端月はとうとう溜まりに溜まった思いをぶつける。コータローの内定祝いをバイト先で開催した夜,理香は拓人に,フェイスブックの別アカウントに書いていることから,そんな事じゃ内定を貰うことはできないと云う。そう,僕は去年の就職活動に失敗して留年し,二度目の活動で周囲を冷ややかに観察していたのだ〜
 トゥイッターやフェイスブック,予測変換。早稲田大学文化構想学部在学中から注目を集め,受賞。あれ,石田衣良にも就職活動を描いたシューカツという小説があったけど,やっぱり今時にするためには,現役学生に近い年代が書いた方がリアリティーがある。こうした風景も情勢によってすぐ旧くなっちゃうんだろう。最後に主人公が就職浪人(とは云わないか?)だったことが明かされる。twitterとかfacebookって魅力や必要を感じないのだけど,今の若者はそうも云えないのだろう,大変だ

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最終更新日 : 2013.03.29

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