2013/02/17
まだ第T部〜

「ソロモンの偽証第T部偽証」
〜宮部みゆき〜

『ソロモンの偽証第T部偽証』:宮部みゆき(みやべ):2012年8月25日:\1800:新潮社:県立M高校図書館
 分厚い本が3冊でなかなか手が出せないのだが,4日掛かった,ということは借り手が返すのは遅れて
〜藤野涼子は城東中の2年A組,父親は警視庁の捜査一課の刑事だ。しっかり者の剣道少女でクラス委員もやっている。クラスメイトの野田健一は目立たないように行動しているが,鉄道会社で夜間勤務もある父と精神病の母と3人暮らし,親しい友達としては向坂行夫しかいない。行夫から妹にクリスマスプレゼントとしてスケッチブックを買うために夕方にショッピングモールに行き,帰りに登校拒否している柏木卓也を見かけるが,黙って出て母が不安になったため,父に叱られ,終業式の行われる翌朝は家に居たくてなくて雪が積もっている中,早く着いたが,正門に嫌いな楠山がいることに気が付いて,通用門をよじ登って滑り,尻餅を着いた側に雪から突き出た腕を見つけた。夢中で掘ると柏木だ。涼子はパトカーが来たことに不安を感じ,偶々家にいた父親も様子を見に行く。全校集会は中止になり,放送で生徒が死んで発見されたことが,校長の津崎から告げられ,森内教諭に代わって教室に現れた高木主任が2年A組の柏木が死んだが,落ち着くように伝える。柏木は11月に不良の大出俊二,取り巻きの井口充・橋田祐太郎と理科室で喧嘩してから学校に来なくなった。鍵の掛かっているはずの屋上から落ちたこと,不審な点がないことから,自殺と警察も判断し,年内に葬式も行われたが,大出達は隣の中学校の生徒をカツアゲし,強盗事件に発展しそうな勢いだったが,大出の顧問弁護士が現れて示談に終わった。3学期始業式前日,大出達にニキビで苛められていた三宅樹理は大出に注目が行くよう,定規で描いた字で,目撃したことを書いて,優等生で嫌いな藤野と校長には学校宛で,嫌いな森内には江戸川区のマンションに送ったが,地元は拙いと,子分にしている浅井松子を誘い,東京駅から投函した。自宅で娘宛の速達を開いた藤野剛は,それを持って校長に会いに行くと,嘘ではあるが無視すべきでないと提案し,地元の刑事も交えて教育相談を行い,差出人に分からせてやる必要があると処置が決まった。城東署の佐々木礼子は養護の高木と面談を重ね,浅井と三宅だと気が付いたが,やるのはここまで。野田家は,母の具合が悪くなり,父は北軽井沢でペンションをやる気らしいが,健一には名案とは思えない。計画を止めさせ,解放される方法は,心中と見せ掛けるしかないと考えて,ようやく実行に移そうとするが,様子のおかしいことに気が付いた行夫が涼子と藤野を誘って駆けつけ,止めることができた。森内に速達で送られた告発状は,隣室に住む夫に捨てられた30代の垣内美奈絵がポストから抜き出し,MBSのニュース番組に転送されていた。これを見つけた契約社員の茂木は取材を開始し,遂に放送されると,間違ったことに手を貸してしまった浅井は車に撥ねられ死亡する。三宅は言葉が出て来なくなり,学校には出て行けない。3人組の一人,橋田はグループから抜け,バスケ部の練習にも出るようになったが,井口が珍しく出校すると,直ぐに喧嘩になり,弾みで井口は3階から転落する。親分の大出の自宅が放火され,物置で呆けかけた祖母が焼死する。涼子は周囲を嗅ぎ廻る茂木と会話を交わす内に,卒業記念作品として事実を解明する決意を固める〜
 次の借り手に回っていくのは遅くなる。何故,バブル末期の話なのか。子どもの質は既に変わっているだろうに。あっ今の子どもが読んでも昔の子はこういう風に考えてこういう風に動いていたのかと感心するのかも知れない。でも,この本の厚さはなかなか手が出せない。学校が法廷になるってことなんだけど,うーん,設定として無理はないかなぁ。この本は2002年から2006年に書かれたもので,まあこれだけの文量だから構想を練るだけで大変だけど,読み手も大変だ

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最終更新日 : 2013.02.20

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