2013/01/08
へえ〜

「カジュアルベイカンシーT」
〜J.K.ローリング〜

『カジュアル・ベイカンシーT』:J.K.ローリング:亀井よし子(かめい よしこ)訳:2012年12月1日:\1500:講談社:県立M高校図書館
 あれあれテイストが随分違うぞ
〜パグフォードの実質的町長のバリー・フェアブラザーが結婚記念日に妻とゴルフクラブで食事を摂ろうとして出かけ,クラブハウス前の路上で倒れ,死んだ。死因は動脈瘤破裂。居合わせたのは,マイルズとサマンサのモリソン夫妻。運ばれたのは隣市のヤーヴィルの総合病院で,そこに勤める看護師のルースは夫のサイモン・プライスに帰宅した朝に告げたが,噂は町中に広がった。マイルズの父親・ハワードは同じ議員であるが,バリーとは対局にいる人物だ。プライス家の長男・アンドルーは17歳の高校生だが問題を抱えており,親友のファッツは父親が通う学校の副校長のコリー“カビー”,母親は生徒指導担当のテッサ・ウォールであるが,こちらも問題児。父親のカビーが全校集会で信奉していたバリーの死を告げてむせび泣くと,大声を挙げたクリスタル・ウィードンに生徒指導室行きを命じたが,彼女が大声を挙げたのはボート部のコーチをしていたバリーの死にショックを受けたからであり騒ぎを起こしたくて騒いだではなかった。そもそもパグフォードとヤーヴィルの間にあるマナーハウスを買った人物が修繕のためにヤーヴィル市に土地を売り,そこそこの人々を入居させたが,折角道路を造ったのだからと,低所得者向けの住宅地を原野・フィールズに作った結果,公的扶助なしには生活できない多数の人々が住み着き,その子どもたちが由緒正しいパグフォードの初等学校に入学するだけでなく,麻薬依存者のクリニックもパグフォード側に設けたことで,旧住民からはフィールズ切り離しを求める声が起こったものの,バリーはフィールズを身内に留めようとしたことが対立の起こりだった。クリスタルの母親はヘロイン中毒で生活を保護を受けており,新しく来たソーシャルワーカー,ケイ・ボードゥンが担当しているが,彼女はバリーの友人でマイルズの弁護士事務所の同僚であるギャヴィン・ヒューズを追い掛けてこの地に来たのだった。ケイの娘・ガイアにアンドルーは夢中であり,ファッツは性行為の相手として,クリスタルに狙いを絞っている。印刷工場に勤めるサイモンは,議員が袖の下を取っていると聞いて議員に立候補する積もりだ。マイルズも反フィールズ派として議員になる気があるが,副校長のコリンはバリー路線を継承するために立候補の意思を固めた。フェアブラザーを敬愛していたパキスタン系の医師パーミンダー・ジャワンダはバリーの死から立ち直れずにいて,娘のスクヴィンターはファッツから死にたくなるような嫌がらせを受けている。アンドルーは父親の落選を企んでHPに不正侵入し,ファッツはクリスタルとファックした直ぐ近くにバリーの棺を埋めた盛り土があったことに驚愕する〜
 「突然の空席」とは議員の死により空いた穴を巡る争いということ。ハリーポッターとはテイストが違いすぎていて戸惑う。ありそうな話。いや,ないかな?

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最終更新日 : 2013.01.08

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