2012/10/30
ようやく慣れてきた〜

「宿神第二巻」
〜夢枕獏〜

『宿神第二巻』:夢枕獏(ゆめまくら ばく):2012年9月30日:\1800:朝日新聞出版:東部台文化会館
 西行が主人公で清盛は脇役
〜熊野本宮で過ごす夜,鳥が啼くのに起き出した義清は楠の下で踊る申と鰍改め玉藻の周りに狐が舞っている様を見る。璋子を捜す女官の堀河と合流し,行方を捜すと3人の童子が義清と璋子を袈裟男・袈裟女と囃し立てている。京へ帰ると源季政が義清を守りたいと近づき,蹴鞠で共に陶酔した藤原成通が鞠の翁の話を始める。盛遠が殺した袈裟御前もそうなのかと母の衣川を訪ねると胞衣(えな)を被って生まれてきた者は,人にはみえぬものが見えるらしいことが判ってきた。傀儡・放下師の申に尋ねると,あれは宿神・式神・守宮神・石神・佐久神・後戸の神・魔外羅神・翁とも呼ばれ,特に何をするでもなく存在するのだと云う。2年間出会うことのなかった女院に会うために実能の屋敷に忍び込むが「あこぎが浦」と追い払われる。鳥羽上皇の御所の障子に書かれた絵の余白に歌を所望され,鴨川の河畔で高野の覚鑁と出会い「理趣経」ではあるがままの人の姿も仏であると説かれる。歌を披露する日,璋子女院の前で筆と墨を持ち,一気に思いを歌に込めて直接障子に書き込み,吹っ切れた義清は鴨川の河原で髪を下ろし,妻子を知り合いに預け,出家し,西行と名乗って嵯峨野に住み着いた。2年の歳月で,鳥羽上皇は得子(なりこ)を皇后とし,出来た子を崇徳の猶子にし,璋子は政治から遠ざけられた。関白藤原忠通・右大臣頼長の政争が宮中に及び,仲介者・源盛行・津守嶋子により得子を呪詛しようとして朱雀が摂津で動いたと嫌疑は璋子に及ぶ。西行の従者のように源季政も出家し,璋子の汚名を晴らそうと必死に立ち回るが,鳥羽上皇と璋子が出家し,崇徳も譲位して上皇となり近衛が即位したが,崇徳の院政は実現しなかった。政争は関白・忠通の勝利に近付く。女院の具合が悪いと聞いた西行は手を回して女院を見舞うが,疱瘡に罹患し,言葉を交わすことなく別れを告げる〜 
 「2年の歳月が流れた・・・」「この間・・・」という書き方はやめてくれないかなぁ。もう遅いか。「何某によると・・・」というのもやめてくれぇ

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最終更新日 : 2012.10.30

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