2012/06/03
お伽噺〜

「ワンス・アホな・タイム」
〜安東みきえ〜

『ワンス・アホな・タイム』:安東みきえ(あんどう):2011年11月:\1400:理論社:東部台文化会館
 「頭のうちどころが悪かった熊の話」よりずっと良い
〜「おめざめですか,お姫さま」夜明け前に寝床を動かすと魂が別の肉体に移動することを知った退屈姫君が庶民の生活を体験すると,母親の女王の様子がおかしい:「バカなんだか利口なんだか」荷役の仕事がロバの死で断たれた若者は池で小人を釣り上げ,人参を貰ったのが気に入らず,泉に投げ入れると泉の精は金と銅と普通の人参を投げ返す。金の人参を手に入れたい仕立屋が金の人参と引き替えに若者にぴったりの服を着せて見違える程立派になった若者に恋をした姫君が城に連れて行くと,黒馬に乗る首なし騎士を倒す試練を王は課す。馬に人参を与えようとして取り出した胴の人参の輝きは騎士のバランスを崩させ,断崖に消え,残った黒馬に普通の人参を与えて仲のよくなった馬を連れ帰ることに成功した若者の荷役の仕事は大きな利をもたらした:「きみの助言」森の中で育った双子の妹姫は我が儘な姉姫に直言することを憶え,世継ぎの姉姫は皆から疎まれる:「ウミガメの平和」几帳面で我が儘な王子はウミガメのまん丸な卵が気に入って,それを食べると言い始め,ウミガメの産卵砂浜で夏休みの初日を過ごすと既に絵日記に記す:「呪われた王子たち」双子の兄王子は自惚れが強く,弟王子は同じ顔をしているのに何にも自信が持てす,17歳の誕生日の前日のパーティーに来た美しい少女が,誕生の際に悪い魔女が掛けた鏡の呪いを語る:「木霊の住む谷」母親と二人で村に暮らす少年は森の中で旅芸人の一座と知り合い仲良くなるが,魔物だと信じて疑わない村人との間に挟まれ,村側に立たざるを得ず,山に向かって「もう合わない」と大声を張り上げるが,木霊は「また会おう」「会いたい」と返すのだった〜
 意地悪な気持ちをぐっと抑えて・・・という感じのお伽噺。気に入ったのは木霊の住む谷。タイトルを見て中身を思い出せなかった「バカなんだか・・」の粗筋が一番長くなった

6月の記録にジャンプ

読書記録の目次に戻る

最終更新日 : 2012.06.03

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送