2018/03/06
〜そうだったのね

「銀河鉄道の父」
〜門井慶喜〜

『銀河鉄道の父』:門井慶喜(かどい よしのぶ):2017年9月12日:講談社:¥1600:県立CSRD高校図書館
 直木賞! この人の本としては「家康、江戸を建てる」を読んだ
〜花巻の質商・古着商の跡取りに生まれた賢治は最初大きな犬が通学路にいるため学校に行くのを嫌ったが、石集めをしながらも成績は全甲。祖父の喜助は質屋に学問は要らないというが、家長である父の政次郎は盛岡の中学への進学を認めた。賢治が生まれたときは古着の仕入れのために滞在していた京都で大喜びし、小学校入学前に赤痢・チフスで賢治が入院したときも周囲に反対されながら付き添い、腸カタルになって看護を全うできないことを悔やんだ。祖父は父に父でありすぎると苦言を呈したものだ。中学卒業後、家に帰っても店番をやらせると貧しい農婦の差し出す釜を種に大きな金を貸してしまい、肥厚性鼻炎の手術をしたのちは、壮絶な受験勉強をして、翌年三月には盛岡高等農林学校に合格した。研究生として学校に残り、岩手の地質を調査しながら…(あとはWikipediaで)〜
 面白かった「家康…」では候補になりながら受賞せず、この本で漸く受賞。芥川賞でも良いくらいだけど、長いからだめなんでしょう(内容でなく)。「家康…」はエンターテイメントの要素が強かった。これは父子、母子、兄妹、兄弟の関係をよく描いていた。結核と言われても、今は薬で治る病気になっちゃったから死を連想させるものではなくなったけど(義兄の隔離病棟入院でも特に感慨は抱かなかった)、戦争後でも多くの人が死んだんだよね。会ったこともない祖父母と叔父。生前注目されることのなかった賢治を今知らない人間がいないのも、結核で早く亡くなったことも一因だよね。Wikiには出ていた恋愛話がこの本では取り上げられなかったのは何か意図があるのだろう。朧であった宮沢賢治の生涯が浮かび上がってきました

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最終更新日 : 2018.03.06

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