2017/12
〜12月に読んだ本〜

呉越春秋湖底の城4 ☆☆☆☆ 素敵な日本人 ☆☆☆ 風神雷神 風の章 ☆☆☆☆ 風神雷神 雷の章 ☆☆☆
あるかしら書店 ☆☆☆☆☆ 神様の御用人4 戦の国 ☆☆ 呉越春秋湖底の城(五) ☆☆☆☆

冊数が多いのは真面目に仕事をしていない証拠

読書記録の目次に戻る

17/12/31
『呉越春秋湖底の城(五)』:宮城谷昌光(みやぎだに まさみつ):2014年9月18日:講談社:¥1600:茂原市立図書館
★★★★
 まとめての2冊目
〜伍子胥は孫武を斉に迎えに行き、孫武の著した「孫子兵法」を闔閭に献上し、登用を説いた。孫武は後宮の女官を兵に見立てて指揮せよと闔閭に試され、寵姫を斬首することで、闔閭にその才能を認められ将軍として迎えられた。徐に逃げていた呉の公子・掩余を攻め、鍾吾に逃れていた燭庸を攻め、沈尹戍を右往左往させ、楚と組んだ越を叩いて、楚の令尹子常に痛撃を与えて、楚滅亡の道を開いた〜
 孫武が実践で活躍

読書記録の目次に戻る

17/12/25
『戦の国』:冲方丁(うぶかた とう):2017年10月18日:講談社:¥1550:茂原市立図書館
★★
 いまいちの切れ味
〜覇舞謡(織田信長)・五宝の矛(上杉謙信)・純白き鬼札(明智光秀)・燃ゆる病葉(大谷刑部吉継)・真紅の米(小早川秀秋)・黄金児(豊臣秀頼)〜
 天地明察のキレを感じられないのは、短編集だからだろうか?よくドラマで描かれている人物が出てくるからだろうか?残念人が好きなのに、この人は違う

17/12/21
『神様の御用人4』:浅葉なつ(あさば):2015年6月25日:KADOKAWA:¥590:県立C高校図書館
★★
 読むのに調子が出なくて困った
〜紀国を統べる筈の天道根命が夢に出て来て震え上がらせている女性は誰か探してくれと云う。義彦は和歌山で昔の野球仲間である大野と再会するが、その父は名草戸畔を研究している神職だ。妻が死に、息子は反発し、その姉であり跡取りだった娘は事故で意識が回復しないままだ。神武の東征で滅ぼされた一族に伝わる冠の一部が簪になっているのか。天道根命は名草戸畔に返すべきだと主張するが、どうも違うような気がする。調べていくと、天道根命は名草部畔の弟で、神武系に降伏して弟に後事を託したのだった。御用人の見習い期間が終わった〜
 飛ばして読めば良いと悟った

読書記録の目次に戻る

17/12/16
『あるかしら書店』:ヨシタケシンスケ:2017年6月20日:ポプラ社:¥1200:茂原市立図書館
★★
 このアイデアを1200円で読めるなら安い
〜「こういう本ありますか?」と聞かれて、お好みの本は「あるかしら?」と答える書店主。二人で読む本・カバー変換器・読書履歴捜査官・文庫本・本とのお別れ請負人・書店婚・想像力のリレー・世界一周読書の旅・本の降る村・お墓の中の本棚・水中図書館・本が四角い理由・本の作り方・本のその後・本が好きな人々・ゆっくりめるく本・大ヒットしてほしかった本・・・など〜
 著作者は図書館の存在に否定的な人が好きなのに、この人は違う

読書記録の目次に戻る

17/12/15
『風神雷神 雷の章』:柳広司(やなぎ こうじ):2017年8月29日:光文社:¥1500:茂原市立図書館
★★★
 おや?! なぜ雷の章に風神の絵? 風の章には雷神の絵だった
〜宗達を名乗り堺の豪商から妻を娶り、京一の扇屋と言われ絵屋も名乗り、二人の娘を得て連れ出した祇園会で大雨に降られ、店先にずぶ濡れの客を迎えた。名門公卿の烏丸光弘に、伏見城で豊臣方に殺された者の地が染みついた板を天井に使っている養源院の板絵を頼まれ、容器に唐獅子と白像を描いた。光弘は宗達を京のあちこちに引っ張り回して名画を模写させ、相国寺に伊勢物語から蔦の細道図屏風を納めて天皇から法橋の地位を貰い、禁中門外不出の名品を模写することも可能になった。醍醐寺の覚定から女人の出てこない源氏物語の絵を求められ、関屋澪標図を描き一種の騙し絵に仕上げた。光悦が亡くなり、宗達も隠居して次女の婿に継がせた後に取り掛かったのは舞楽図、納品して血を吐き死亡した作業場で見つかったのは楽しげな鬼の図、風神雷神図だった〜
 風神雷神は引退後の最後の最後に自分の意思で書いたモノを借りた伏見の醍醐寺で妻と光悦の娘と阿国が見たというオチにした。まあ巧く纏めましたけど事実とは異なるだろうなぁ

読書記録の目次に戻る

17/12/07
『風神雷神 風の章』:柳広司(やなぎ こうじ):2017年8月29日:光文社:¥1500:茂原市立図書館
★★★★
 確かに俵屋宗達の人生は知らないな
〜京の西陣に店を構える老舗の唐織・俵屋の末息子・伊年は暇があると図柄を写し取ることに夢中になる。上京小川の分家で扇を商う店に跡取りとして入ったが、空を掴むような体たらくで醍醐の花見でも届け物の扇を風に飛ばされてもぽかんとしている。あちこちに広げられた屏風絵に魅入られているのだ。それでも扇に描く絵の意匠は秀逸で、北野で小屋掛けをしている出雲の阿国に呼ばれて一夜を共にした挙げ句、顔に恐ろしい鬼の形相に墨を入れられた。刀一般を商い、文化人として知られる本阿弥光悦は、幼馴染みの紙屋宗二に連れられ、宮島に平家が納めたのち潮で傷んだ経に朝陽のような背を持つ鹿を描いたのが目にとまり、嵯峨野にこれも幼馴染みの角倉与一が開いた印刷場で、下絵を任したのだった。朝鮮から連れてこられた職人を使った本朝初の活版印刷は評判となり、幕府の目にも止まったが江戸には上らず、田舎暮らしを始めた。伊年はそれに従わず家業専念を誓う〜
 これで終わってたら風神雷神図はなかったわけで・・・

読書記録の目次に戻る

17/12/05
『素敵な日本人』:東野圭吾(ひがしの けいご):2017年4月5日:光文社:¥1300:県立C高校図書館
★★★
 眠る前に短編一つどうですか?−−起きていられませんでした
〜「正月の決意」小さな町工場を潰した老年の夫婦が毒を飲む前に初詣に行くと町長が裸で頭を怪我して倒れていた。「十年前のバレンタインデー」売れっ子作家を呼び出したのは大学のサークルの後輩で一時つきあっていたが、その前につきあっていた女性を殺して習作を盗んだと疑っていた刑事になっていた。「今年は一人で雛祭り」東北の名家の医師に嫁ぐことになった娘は小うるさそうな姑にも母譲りの図太さで応じるつもりだ。「君の瞳に乾杯」場外馬券場で声をかけてきた大学の友人に誘われて行った合コンで互いにアニメ好きということでデートを重ねるようになり、カラーコンタクトを外した素顔を見て、指名手配班だとすぐに気づく刑事だった。「レンタルベビー」60歳で結婚も出産も経験していない女がロボットの赤ん坊を育てて母性が刺激されたが、ボーイフレンドもレンタルものだ。「壊れた時計」部屋に入って彫像を盗ってこいという指令を受けたが帰宅した住民と揉み合い殺してしまい、犯行時刻を示す機械式時計を修理に出したことから足がついた。「サファイアの奇跡」神社の境内で貧乏から抜け出せるように願をかけている少女は香箱座りをしている猫をマシュマロで手懐けたが、トラックに挽き殺されてしまった。病院で出会った別の猫がそれであると直感が告げていたが、再会して飼うことになり、近所の猫と交配して次々に青い毛並みを持つ子猫が生まれて金持ちに。脳腫瘍を患っている猫に内蔵のいかれた猫の脳を移植して成功したのだが、シャム猫と荒廃させても青い毛並みを持つ子猫は得られなかったのだ。「クリスマスミステリ」売れない劇団の看板俳優は売れっ子の脚本家を密かに毒殺した。彼女が手に入れた毒は効かず、パーティーに現れた後呼び出された彼女の庭で別れを切り出された。彼女の脚本のドラマの主役に決まったが、彼女の中毒死が判明する。彼女に嵌められたのだ。「水晶の数珠」地元の名士の子として生まれたが父親に反対されながら渡米し役者を目指している直樹は、父の死期が近いからと姉から誕生日パーティーに出るように姉に懇願され帰国したが、東京駅で新幹線に乗る前に父から電話があり、呆れてボストンに戻り、映画のオーディションを受けた。間もなく父が死に、葬儀の後で真珠の数珠を受け継ぎ、過去に戻るための呪文があった。直樹が帰ってくること、帰りの新幹線に小型機が墜ちたことを知って、一日遡って悪態を吐いて父は直樹をアメリカに帰したのだった〜
 一月・二月・三月と書いているのかと思ったら違っていてあちこちの雑誌に書いた短編を集めたもの。季節に関係ないのもあるしね。近未来モノが多い感じで、ちょっと出来過ぎた話が多いね

読書記録の目次に戻る

17/12/01
『呉越春秋湖底の城4』:宮城谷昌光(みやぎだに まさみつ):2013年7月12日:講談社:¥1600:千葉市緑図書館
★★★★
 年に1冊しか出ないので、すっかり忘れていた。さっまとめて読むぞ!
〜父と兄のために楚王を伐つ決意を強くした伍子胥は、褒小羊の養育を斉にいる孫武に依頼し、彰乙の手下・黒基と黄犀の操る船で延稜に帰還し、主従の妻が懐妊したことを喜んだ。呉の将軍である公子光は旗艦に伍子胥を招き、目標は淮水の州来であると知らされ、鐘離で対決になった。楚が大軍であるにも関わらず出てこれない理由は、令尹の子瑕の病が篤く、司馬も兵を引いた。伍子胥の進言で追撃し雞父で大戦果を上げたのち、小国の陣を襲うことを計画し、先頭には帯同した囚人を立たせて、奴隷を得たい小国の虚を突いて撃破し、逃げる楚軍も追撃し、先の楚の太子の母を呉に迎えることに成功し、楚の司馬も自刃した。海賊と思われる永翁から与えられた図は玄門というらしく、視察して円柱も見つけたが近づく方法はない。干育という若者から年に数日、水が引いて壇が現れることを知り、足場を組んで棺を手に入れ、3歳ほどの童女の骸骨と金塊や玉が手に入った。楚王が淮水を下ってくると知らされ、公子光は淮水を下って越から送られた船に満足して引き上げるところを追尾して襲ったのだ。終纍は、呉王が公子光の瑕瑾を探していることを朱旦に教えられたと明かす。父兄の仇の楚王は死んだ。公子光が危ういなら、自分たちの身も危ないと伍子胥が思い始めた矢先、越の大夫・胥犴の訪問を受け、越・允常の大夫に迎えようという。断った伍子胥は帰りに終纍が襲われることを察知し、終纍は家内を粛正してから鱄設諸を寄越し、楚の苑氏に黄金の盾を作らせる。しかし、淮水を下って呉の領地を侵した報に、呉王・僚は将軍を出さず、子二人に軍を率いらせ、自分は公子光を撃つ決意を固める。公子光も雌雄を決する時が来たと呉王を自宅に招いて地下に潜めた私兵で襲うことを計画したが、伍子胥は尋常な人では捧げ持つことが出来ない魚の蒸し物を力自慢の鱄設諸に持たせ、大魚の中に隠した剣で呉王暗殺を果たしたが、鱄設諸も呉王の護衛兵に殺された。呉王が死んだことを知ったた伍子胥は王城へ赴き、将軍が死んだと誤解して王城の兵を出した諸燓を逆に王城で迎え撃つ。呉は新王の下で黄金期を迎え、子胥も大夫として食邑を得た〜
 伍子胥が爽やかな人物に描かれているので佳い

読書記録の目次に戻る

17/12/
 
★★
 
〜〜
 

読書記録の目次に戻る

最終更新日 : 2017.12.31

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送