2017/8
〜8月に読んだ本〜

ブラタモリ5札幌・小樽・日光・熱海・小田原 ☆☆☆ おかんメール3 字が汚い! ☆☆ 本所おけら長屋A ☆☆
騎士団長殺し第1部顕れるイデア編 ☆☆☆ 本所おけら長屋B ☆☆☆ 京大芸人 ☆☆☆ 本所おけら長屋(4) ☆☆
有頂天家族 ☆☆☆ ふる ☆☆☆ 有頂天家族 二代目の帰朝 ☆☆☆ 怪盗ルパン 謎の旅行者 ☆☆☆
福袋 ☆☆☆☆ 二番がいちばん ☆☆☆    

冊数が多いのは真面目に仕事をしていない証拠

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17/08/31
『二番がいちばん』:代田亜香子(だいだ あかこ)訳:2017年1月:¥1300:理論社:県立C高校図書館
★★★
 第一巻が怪盗ルパンのルブランで、二巻目がD.H.ロレンス
〜「二番がいちばん」失恋して実家に帰ってきた姉は幼馴染みに惹かれていく。「馬商の娘」父が遺した馬商も倒産が決まり、兄弟は身の振り方を考えるが、27歳のメイベルは池に身を沈めようとして、地域医療に献身している医師のジャックに救われ、着衣を脱がされたと知って愛を迫る。「乗車券を拝見します」世界一危険な路面列車の車掌のアニー・ストーンは検査係主任のジョン・トマス・レイナーに捨てられ、捨てられた車掌仲間を誘ってとっちめるが。「ほほえみ」……。「木馬のお告げ」ポールは家中から金が足りないという声が聞こえてきて、母親に聞くが、父親に運がないからダメだという。競馬好きの庭師と協力して競馬で儲けているが、それは子どもが乗る木馬のお告げだった。母親のためにダービーで儲けようとして、名前が告げられるが、数万ポンドを稼いでポールは息を引き取る。「ストライキ手当て」炭鉱夫のイフレム・ウォーンビーはストライキ手当てを組合から貰ったが、9マイル歩いてサッカーの試合を観に出掛け、夜の7時に帰宅して嫌みを垂れる義母を追い出した。「ウサギのアドルフ」父が仕事明けの朝に拾ってきた茶色の仔ウサギはアドルフと名付けられ、家に住み着いたが、レースのカーテンを引き裂いて野に戻される〜
 「ほほえみ」が意味不明・まったく解らないが、読み返す気にもならない

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17/08/29
『福袋』:朝井まかて(あさい):2017年6月20日:¥1600:講談社:茂原市立図書館
★★★★
 1959年大阪生まれの朝井さんの本名が気になる。「まかて」って漢字だとどう書くだろう?
〜「ぞっこん」御前と呼ばれる筆が供養前に語る寄席文字を生業とする筆耕屋の話。「千両役者」大部屋役者に初めて付いた贔屓筋はしがない辛子屋。ひょんなことから大役が廻ってきて衣装を用意してくれたのはその贔屓だったが、評判になるか。手鎖を受けるか。「晴れ湯」三助が逃げて代役を買って出たのは十歳のお晴だが、遊び人の父親が連れてきた小僧があっという間に仕事を覚えて辞めたのは浮世風呂を読んだからだった。「漠連あやめ」古着屋のあやめは兄嫁のお琴が気に入らないが、何気なく渡された男物を宛ててみたら評判になり、漠連として評判になって気に入らない大店の娘・お八重を撃退したのは浅草では有名な漠連だったお琴だった。「福袋」乾物屋の娘が持参金の戻りなしに帰ってきたのは大食いの所為だが、迎えた弟自体も持参金を付けて嫁を里に戻したいため、姉を大食い競争に出し、思わぬ出世を遂げる。「暮れ花火」おようは羽織裏に絵を描く生業だが、深川芸者が黒羽織に描かせたいのは笑い絵で、修行中に描いた笑い絵を見せられて、昔の男を思い出しただけでなく、断りに行った先で昔の男にある羽目になる。「後の祭」籤引きで神田祭のお祭掛になった家主の徳兵衛に知恵を貸し、お伽噺で盛り上げる付祭になってしまったのも、困った事態に助けになったのも厄介な店子の平吉だった。「ひってん」金がなければ車を押して駄賃を稼いでその日を過ごす『ひってん』(貧乏)長屋の寅次と卯吉は行き倒れを拾って、礼代わりに貰った櫛を両国で売ろうとするが、工夫がなくて売れず、已めてしまおうという寅次に腹を立てた卯吉は長屋を飛び出し、十九文屋を成功させる〜
 共通するのは世の中の景気が悪くて仕方ないっていう庶民感情。59年生まれで世に出るまで何していたんだろう? 可愛い絵が付いて売れる要素はあるけど、短編集なんで、ちょっとがっかり。直木賞受賞作の「恋歌」は長編なのだろうか? なるほど、表題作が秀逸だ。大阪の人なのに、江戸の話なんだね。十九文屋は今の百円ショップだね。一文25円だとすると、500円のワンコインショップかぁ

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17/08/27
『怪盗ルパン 謎の旅行者』:平岡敦(ひらおか あつし):2016年12月:¥1300:理論社:県立C高校図書館
★★★
 理論社の世界ショートセレクションの1
〜逃亡真っ最中のノルマンディー地方行きの列車で乗り合わせた婦人はあとから乗ってきて男がルパンだと言い、本物のルパンは不意を突かれて拘束されてしまった。逃亡した偽ルパンを警察を使って追い詰める。ガニマールを招いたルパンは偶然橋の上から降ってきた品物から殺人事件を見抜き、ガニマールにサファイアが縫い込まれている証拠品のショールを持って来させる。精神を病んでいる夫を待ちきれないオルタンスは男と駆け落ちしようとしてレニーヌ大公に邪魔され、山奥の叔父の過去の殺人事件を知る。レニーヌ大公と腹違いの妹主演の映画を観たオルタンスは共演者と恋に落ちた妹を探し出す〜
 1941年に死んだルブランにはルパンシリーズの短編が沢山ある。ほかにもあるらしいが、ルブランは終了

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17/08/25
『有頂天家族 二代目の帰朝』:森見登美彦(もりみ とみひこ):2015年2月25日:¥1500:幻冬舎:県立C高校図書館
★★★
 書くのに7年半掛かっているから、読むのに7日ぐらい掛かっても仕方ない。完結編はいつになるんだ?
〜下鴨矢三郎が矢四郎とツチノコを探していると天鵞絨のソファが降ってきた。降らせたのは百年前に父たる赤玉先生との恋の鞘当てに敗れ英国に逃れていた二代目だった。弁天に夢中になって縄張りを失った如意ヶ嶽薬師坊は果たし合いを行うが、最早屋上に上るのもやっとの有様に狸も世代交代を実感している。陰謀家の叔父・夷川早雲が雲隠れし偽右衛門として狸界を仕切る気の長兄・矢一郎は盟友の南禅寺と将棋勝負復活に奔走している。とはいっても将棋を指すのは南禅寺玉瀾と蛙になってしまった次兄の矢二郎だ。駒になる毛玉たちは勝手に動き回って勝負は台無しだが、盛り上がりは一番だった。玉欄は将棋で手を抜かないことを約して、長兄と将棋を指すようになり、赤玉先生の一喝で気持ちを吐露し仲が深くなりそうだ。二代目がホテルに住まいを構えられるのはポケットから無尽蔵にナポレオン金があふれ出てくるからだ。アルバイト先の骨董屋から呼び出されて迷惑な場所に小屋を拵えている天満屋という怪しい人間は幻術を使う。救ってくれたのは姿を見せない夷川海星だった。偽電気ブラン工場を父に代わって取り仕切り、兄の金閣・銀閣も抑えているが、口に悪さは相変わらずだ。夷川との確執を乗り越えたい周囲の者は婚約復活を目論んでいるようだ。天満屋が大津の菖蒲池画伯の許に顕れるのは、画伯が隠している地獄図にあるらしい。天満屋に独逸製空気銃で殺されそうになるところを救ってくれたのは世界周遊の旅から戻った弁天だった。二代目は師匠である赤玉先生との争いになった原因になった女性にそっくりな弁天で憎んでもいる。金閣・銀閣は南都から遣唐使船を借りようとしている下鴨家の邪魔をしようとして、南都の連中を買収して、下鴨家は次兄の偽叡電に赤玉茶釜エンジンを積んだが、案の定、夷川家との花火合戦から、二代目と弁天の争いに発展し、弁天はあっさりと撃墜されてしまった。金曜倶楽部の狸食いを阻止しようとする淀川教授が失踪し、有馬温泉にいると駆けつけると、失踪したはずの夷川早雲が金曜倶楽部に加えられようとしていて、矢三郎は地獄絵の中へ突き落とされるが、金曜倶楽部の一員である弁天が地獄に鬼の角集めに来ていて救われた。天満屋もいる中、御馳走を食い終わった淀川教授が狸愛を語って、天満屋に撃たれそうになっているのを、矢三郎はテーブルに乗って狸食いを推奨して、倶楽部に迎えられ、追い出された早雲が暴れて天満屋の空気銃で撃ち殺された。勿論、下鴨家の謀殺説も流れたが、急遽帰ってきた毛坊主になっていた長男の呉一郎の一喝で場が収まり、夷川家と下鴨家の融和、矢三郎と海星の婚約復活、矢一郎の偽右衛門就任もトントンと決まった。しかし選挙の立ち会いを弁天に代行させるという嫌がらせに、矢三郎は二代目の起用という奇策で対抗したが、弁天に睨まれる結果となり、洛中から逃げ出さざるを得なくなった。逃亡先の菖蒲池宅に許嫁の海星が長兄・呉一郎の行動の異様さについて延べに来た時、天満屋が空気銃を我らに向けた〜
 毛皮付きの狸が鍋に落ちると、どんな料理になるのだろう? どもならんと思うのだけどネ

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17/08/23
『ふる』:西加奈子(にし かなこ):2012年12月20日:河出書房新社:千葉市若葉図書館泉分館
★★★
 あれ、この子東京出身?かと思いきや大阪の南の方の出だった
〜28歳の池井戸花しすはIT関連の会社に勤めていると言っているが、外国もののAVにモザイクを掛けるのが主な仕事だ。アパートは二つ年上の不動産店勤務の女性とシェアしている。接する誰にも和むキャラだと思って貰いたいが、ポケットの中のICレコーダーで会話を録音する趣味は誰にも知られていない。人や猫に纏わり付いてくる白いもやもやは他人には見えないらしく、新田人生という何処にでもいそうで記憶に残らない人が絡んでいる〜
 テーマは「女」ってことだろうか?わかったようなわからないような…

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17/08/16
『有頂天家族』:森見登美彦(もりみ とみひこ):2007年9月25日:¥1500:幻冬舎:茂原市立図書館
★★★
 第二巻を手にして読み始めて、一巻目を読んでないことに気がついて…
〜下鴨矢三郎は偽右衛門として狸界を仕切ってきた総一郎の三男で、七福神を名乗る人間の結社・金曜倶楽部の忘年会の鉄鍋に身を投じた。長兄・矢一郎は責任感を受け継ぎ偽右衛門になろうと政治の世界に、次兄・矢二郎は暢気な性格を受け継ぎ弟の許嫁を好きになった挙げ句に井の中の蛙になってしまった。矢三郎は阿呆ぶりだけを受け継ぎ、恩師である出町通り商店街のアパートに住む、縄張りを鞍馬の天狗に奪われた赤玉先生こと如意ヶ嶽薬師坊の面倒をみている。弟は純真さを受け継いで、叔父の夷川早雲の偽電気ブラン工場で働いている。母は筋金入りの宝塚ファンで住処である糺の森から美青年に化けてビリヤード場に出て行くのが楽しいらしい。年末になり、次の偽右衛門を選ぶ時期と金曜倶楽部の忘年会が近づいてきた。偽右衛門に名乗りを揚げているのは矢一郎と夷川早雲。父の命日も近づき、夷川一族が暗躍し始めた。早雲は兄と仲違いしていたが、手打ちしようと誘い出し総一郎を鈴木聡美に引き渡した。夷川早雲は積年の恨みを晴らして狸界の狩猟となり、鈴木聡美は金曜倶楽部に迎えられて「弁天」となり、弁天は天狗的才能を爆発的に開花させ、純真な矢三郎を唆して「魔王杉事件」を引き起こして、魔王杉に降り損なって転落した赤玉先生は腰を痛めて天狗的才能の殆どを失い、鞍馬天狗たちは宿敵たる赤玉先生を如意ヶ嶽から追い出したのだった。長老会議の夕方に赤玉先生が持っていた筈の扇で雷神が暴れ、母が姿を消し、母の元に駆けつけるはずの長兄が自働人力車を残して姿を消し、弟は倉庫に閉じ込められて連絡が付かず、慌てた矢三郎は狸を手に入れたい農学教授である金曜倶楽部の一員を尾けた筈で早雲の息子である金閣・銀閣の罠に嵌まってしまった。元許嫁の海星は父の暴挙を見るに忍びなく、矢四郎を逃がし、珍皇寺に井の中の蛙に化けっぱなしの矢二郎に偽電気ブランを飲ませて偽叡電を走らせた〜
 馬鹿馬鹿しい状況設定に馴染めなくてなかなか先に進めない。これが京都在住者だとアハハと笑って受け入れらるかも知れない。さて、二冊目が待っている。二巻目で言及している二代目って赤玉先生の息子だよね・たぶん。二巻目は第一巻の1.2倍あるぞ!?どうしよう…

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17/08/13
『本所おけら長屋(4)』:畠山健二(はたけやま けんじ):2015年3月20日:¥620:PHP研究所:県立C高校図書館
★★
 特大腰巻きなし
〜おいてけぼりの河童を捕まえようとした万松は土左衛門を引き上げてしまった。その男は女を騙して金を巻き上げていた。穏便に事を始末する工夫は島田鉄斎に任された。文七は普請場で崩れてきた角材からお嬢を庇って怪我した。そのお譲様が文七に言い寄るが、お糸も文七も気が気でないが近づきもしない。長屋の連中が気を遣い両者の仲を近づける。島田鉄斎に現場を押さえられて掏摸から手を引いたお駒の新しい奉公先である紙問屋の正体が盗人だと踏んで島田から火逃改めに話が通り、押し入り先を探る為に掏摸のワザを使った。徳島で剣技第一の錦之介は酒で拝領の刀をなくし、勘当になって江戸に出て来て気楽に暮らしている。豆屋のお嬢は浅草の占い師に湯島天神で運命の若侍に会うと聞かされて、その気になるが、錦之介は国許に呼び戻される。占い師が西に行くというなら帰ると決めた。道場で開かれた送別会で酔っ払って裸の阿波踊りを見たお嬢は夢から覚める。松吉は可愛がっていた子猫が行方不明になったが、どうやら白に黒の模様のある猫が縁起が良いと、旗本の奥方が買い取ったらしい。万造が筋書きを書いて引き取って金も出させる〜
 シチュエーションは複雑に作っているのに、解決編はあっさり。万松の解決法が漫才風と名探偵風の極端に分かれる

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17/08/
『京大芸人』:菅弘文(すが ひろふみ):2014年1月15日:¥495:幻冬舎:県立C高校図書館
★★★
 2008年講談社から出版されて、幻冬舎からよしもとシリーズとして文庫化
〜3つ上の姉が国立大学の附属中学校に通っていて入学が許可され、親の転勤で空きが出来た大阪の小中高一貫校へ転校。上から10番目の成績がしたから10番目に変わり、高校から入ってきた20名の超エリートにびっくり。宇治原はかっこつけの嫌な奴だったが、バスケ部で仲良くなり、進路を話し合う中で、お笑いをやろうというとあっさり応じ、どうせなら売りになるように京大に進学するように言うと、あっさり受けて現役で法学部に決めた一方、僕は府立大に掠りもせず、浪人一年目は予備校の先生の言うことを聞いて、1年遅れで大学へ。予備校に講演に来たよしもとの社員に名刺を貰って2丁目劇場で約1年オーディションを受けて芸人に〜
 ロザンの宇治原はクイズがよく出来る芸人で売り出し、その後相棒もテレビに登場するようになったけど、印象が薄いよね。あとがきは宇治原が書いていて、宇治原は「司馬遼太郎が菅で、僕は坂本龍馬です」と言っている。うん、分かる!

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17/08/09
『本所おけら長屋B』:畠山健二(はたけやま けんじ):2014年9月22日:¥620:PHP研究所:県立C高校図書館
★★★
 「おけら長屋」入居希望者、続出!?個性あふれる登場人物、粋なオチが癖になる
〜左官の八五郎が兄弟弟子の為と端唄を習うことにしたのは女師匠が粋だから。でも突然姿を消した。親方の引退祝いに唄を披露しようとして、鉄斎の知り合いの知り合いに話を付けたが、一人で行くのは恥ずかしく、魚辰を巻き込んだ。辰は知り合いが引き取ったお歌にのぼせ上がっているのだ。辰は筋が良く、万松が余計な気を回して、気持ちを伝えさせるが、破落戸に絡まれている場面は本当に目の前で起こったことだった。お歌は辰から勇気を貰ったという。鉄斎が短期間剣術指南を務めていた黒岩藩の小身武士の妻が息子への剣術指南を申し出てきた。父親にはその気がなく、息子も父親に連れて行かれた寄席で咄家になる夢を抱いている。母親に息子の落語を聞かせるしかない。八五郎の娘お糸が縫い物をしていると男女の似顔絵と男から女への手紙が出て来た。出所を探る内、捻挫したお糸を助け、謎を解いたのは、八五郎の親方の養子・文七だった。お梅に男児が生まれ亀吉と名付けられたが、久蔵は北陸の大藩が求めている跡継ぎ誕生の祝いの品を考案し、競争相手の手の内を知ろうとして、相手の風呂敷に手を掛けて見つかってしまい、自分の愚かさに気付く。大家の徳兵衛に薬種問屋の宗右衛門という友ができた。宗右衛門は跳ね返りの娘が石になると云っているのに手を焼いている。相州藤沢から徳兵衛が父親か確かめたいお孝がやってくる。島田が間に入ると、徳兵衛も認めた。孫娘までいることに喜んだ徳兵衛は木田屋宗右衛門と聖庵先生の手伝いを始めたお満を万松の手引きで徳兵衛の仮病で遭わせる〜
 ようやく気がついたのだけど、再販売しようとしてカバーが二重になっている。上に掛かったカバーの絵が可愛らしいからね。云うてみれば頭の天辺まで隠れる腰巻きだ。下に隠された人のイラストをなかったことにはできないからね。徳兵衛とお孝の件は良かったね。これで、スポットが当たっていない登場人物は畳職人の喜四郎・お奈津の二人だぁ

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17/08/08
『騎士団長殺し第1部顕れるイデア編』:村上春樹(むらかみ はるき):2017年2月25日:\1800:新潮社:県立C高校図書館
★★★
 発売されてから5ヶ月は経ってるんだね
〜ぼくは肖像画を描いて暮らしている36歳だが、12歳で死んだ妹を思わせる妻の柚から突然離婚を切り出され、広尾のマンションを赤いプジョーで出て、都心から新潟、東北から北海道を巡って、車が故障して関東に戻り、級友の雨田を頼った所、戦前洋画をウィーンで学んで戦後日本画家として成功した父・具彦氏が使っていた小田原の山の中の家を使わせて貰うことになり、小田原で絵画教室も手伝うことになった。そこで性的関係を持つため声を掛けた主婦は二人目だ。屋根裏の物音はミミズクの仕業だったが、騎士団長殺しとタイトルが付けられた日本画を屋根裏から見つけ出す。不思議な構図だ。谷を挟んで向こう側の白い豪邸の持ち主、免色渉氏から高額で肖像画を描く依頼を引き受けたが、真夜中に家の裏手の塚から鈴の音が聞こえ、免色氏の申し出で、塚の石をどかして、直径1.8m深さ2.7mの穴が発見され、仏具のような鈴だけを底から見つけた。ミイラが見つかるかも知れない予感を抱いたが、絵の中で刺し殺されている騎士団長の姿をした体長60cmのイデアが僕の前に顕れた。そのイデアの呼びかけで今までと異なる技法で免色氏の肖像画は完成し、免色氏から本題である彼の娘かも知れない13歳の秋川まりえの肖像も手がけることになり、何気ない振りを装って、免色氏も娘かも知れない少女に会いに来るというのだ…〜
 うーん、不思議な1Q86のような世界観だね。この世界に馴れるまで時間が掛かった…

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17/08/03
『本所おけら長屋A』:畠山健二(はたけやま けんじ):2014年3月24日:¥619:PHP研究所:県立C高校図書館
★★
 ページをめくる手が止まらない落語テイストの新しい時代小説!!
〜お梅の腹が迫り出してくると久蔵は気が重くなる。万松は湯の子の父親が名乗り出てきたと嘘を吐いて覚悟を決めさせようとするが、偽物とは別に本物も名乗り出ていたのだ。隠居の与兵衛が偽占い師に20両の石を買わされた。万造と松吉は、戯作者に筋書きを書いて貰い偽易者を逆に騙して金を返させた。米屋の手代・万造は勘吉という迷子を拾った。勘吉を知った女が小間物屋の養子だと教えてくれたが二親の様子は冷たく、後に実子ができたからだと解った。勘吉は迷子でなく家出だったのだ。五日後おけら長屋に勘吉は戻り取り戻しに来ないのを見透かして長屋で育てることにしたが、島田が師範代を務める道場で竹刀を構えさせると、元の同僚で商家の用心棒をしている澤田そっくり。小間物屋の主人を問い詰めると、二歳の子を紹介されたことがわかり、人攫いの一味と知れた。実の親の元に勘吉は帰る。島田鉄斎をお忍びで訪ねてきたのは旧主の津軽高宗。鉄斎は煮売り屋の祖母と孫娘が破落戸に絡まれているところを救ったが、松吉が長屋に飛び込んで来て高宗に助けを求める。高宗は娘の代わりの人質として供の若侍を差し出した。屋台に置いたという巾着はどこにいったのか。煮売り屋から総菜を盗んでいく宿無しの十三のガキだ。津軽藩の江戸屋敷の目付は料理屋に島田を呼び出して、国許で抜け荷を行って蓄財している藩士の尻尾を掴む為に島田に協力を願っていた頃、長屋では大宴会で、旧主は尊大な態度で殿様という渾名が付いてた。帰ってきた島田は友侍は、その一味に攫われたと見定め、逃げ出してきた若侍から居場所も突き止めた。左官の八五郎の女房は、親方の娘が好きだったはずで、本当に自分に惚れているのか不安になり、家出した。親方の娘も独り身、八五郎の好敵手の為三郎も独り身。お染の心配りで帰ってきたお里を改めて離縁し、為三郎とお豊をくっつける算段を付ける。たがやの佐平が辻斬りに遭ったが、左に担いでいた徳利を右肩に移して九死に一生を得た。万松が敵を取ろうと捜し回ると、別の場所で辻斬り被害が出て、島田鉄斎が下手人として捕らえられた。長屋の皆が島田を取り戻す為にてんでに動き回るが、大身旗本の息子が浮かび上がる〜
 そうそう、落語テイストを強くした方が良いよ! ちょっとご都合良すぎる嫌いがあるけど、ま良いでしょ!

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17/08/03
『字が汚い!』:新保信長(しんぼ のぶなが):2017年4月15日:\1300:文藝春秋:東郷福祉センター
★★
 これも、もっとマイナーな出版社かと思った
〜…〜
 カバーの手書き文字がすべてで、どう進めるかと思ったら、編集者やライターとしての人脈を使って下手な人、上手な人に話を聞く

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17/08/01
『おかんメール3』:おかんメール制作委員会・編:2015年2月10日:\1000:扶桑社:東郷福祉センター
 もっとマイナーな出版社かと思った
〜誤変換に操作法知らず〜
 「・・・なう」は流石に古すぎる

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17/08/01
『ブラタモリ5札幌・小樽・日光・熱海・小田原』:NHKブラタモリ制作班:2016年12月16日:KADOKAWA:県立C高校図書館
★★★
 小樽は初めてだと言い張るタモリは最初に来たとき「なんもない」と言い、それが発憤材料に
〜札幌<なぜ200万都市になった?ー扇状地の水捌けを第一に考え平地を作り、炭鉱閉山で行き場を失った人々を吸収>小樽<観光地・小樽発展の秘密は衰退にありー北海道の表玄関だったが、石炭業と鰊漁の衰退で取り壊されずに残った倉庫が観光の目玉に>日光<日光東照宮は江戸のテーマパーク?ー家光の企み><日光はなぜNIKKOになった?ー日光を紹介したイザベラ・バードのお陰で外国人が別荘を>熱海<人気温泉地・熱海を支えたものは?ー徳川家と出会ったという偶然と熱海が持つポテンシャルという必然>小田原<江戸の原点は小田原にあり?ー秀吉の小田原攻めで家康が目にしていた>〜
 どれも見たけど、函館を読んだので札幌・小樽も読んだ気になっていた

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17/08/
 
★★
 
〜〜
 

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最終更新日 : 2017.08.31

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