2017/01/14
表紙の絵のタイトルは「溶け出す都市、空白の森」〜

「コンビニ人間」
〜村田沙耶香〜

『コンビニ人間』:村田沙耶香(むらた さやか):2016年7月30日:\1300:文藝春秋:県立M高校図書館
 直木賞かと思ったら、芥川賞第155回
〜青い小鳥が死んでいて焼き鳥にしたら…、小一の体育の授業で喧嘩している男たちを止めてという声にスコップで頭を殴って…、先生のヒステリーを止めようと先生のスカートとパンツを勢いよく下ろして…、「普通」でないというレッテルを貼られた私(古倉恵子)は必要以上には口を開かず、自分から行動しないようになった。中学・高校・大学と進み、19歳でビジネス街に新規開店するスマイルマートを発見して、アルバイトに応募して以来、コンビニ店員を18年間続け、世界の正常な部品として誕生したのだ。週5日、金曜と日曜以外はマニュアルの外でどうすれば普通の人間になれるか分からず、似たような年齢の女性やバンド活動の為にバイトをしている女の子の話し方をミックスして話し、結婚しない・就職しない言い訳は横浜で小さな息子と暮らす二つ下の普通の妹が考えてくれている。人手不足を補うために入ってきた新人の白羽(しらは)さんは、ひょろりと背の高い、針金のハンガーみたいな人で、遅刻するしサボるし「底辺…底辺…」と自分の仕事を卑下するし、気に入っ女性客の宅配便の控えを写メしてストーカーまがいの行為まで始めて、遂にクビになった。地元で高校の友だちとBBQをして結婚しない・就職しないことをしつこく問われて嫌になり、休みであるコンビニに寄ると、物陰でしゃがんでいる白羽さんを見つけ、シェアしている部屋を追い出されたという白羽さんを拾って、自分の部屋で飼うことにした。妹には喜ばれたが、友だちに言われるようアセクシャルかも知れない思いもするし、白羽さんにあなた相手では勃起しないと非道いことを言われても大して響かない、白羽さんはやがて風呂桶の中で過ごすようになり、洗面器に白飯と茹で野菜の餌を運ぶ仲だが、ロッカーに残した荷物や給料明細の話から8代目店長にアパートで一緒に暮らしている事を知られて、控え室で噂されるようになり、コンビニ店員としての自分の価値は失われてしまったようだ。働かない白羽さんに文句を言いに来た妹は白羽さんの嘘に騙され、借金をした北海道の義妹からと話をして白羽さんと同様に呆れられた私はコンビニ店員を已め、昼も夜もない生活を一月過ごした後、就職の面接会場に1時間早く到着し、トイレを借りに白羽さんが入ったコンビニに吊られて入って、就職を止めて、新しい店を捜すことを決意する〜
 笑ったなぁ…面白かった、久々に。どこかっていうと…う〜ん、後半だな。受賞後のインタビューで、著者が「まだコンビニに勤めているんですね?」と聞かれていた訳が分かった!

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最終更新日 : 2017.01.15

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