2017/01/06
〜引き込まれて2日で読める

「陸王」
〜池井戸潤〜

『陸王』:池井戸潤(いけいど じゅん):2016年7月10日:\1700:集英社:県立M高校図書館
 私にとっては、どんでん返し
〜宮沢は埼玉の行田で百年続く足袋製造のこはぜ屋の社長だが、メインバンクの埼玉中央銀行から運転資金を借りるのも一苦労。新規事業を考えるようにアドバイスされる。百年前、地下足袋でマラソンに出場した日本人がいたと思い出して、こはぜ屋も陸王という名で作っていた。つま先を丸め、濃紺にトンボの模様のアッパーができ、京浜マラソンで故障した茂木選手に履いて貰おうと監督に掛け合い、受け取っては貰ったが、使って貰えるかどうかは分からない。足袋で運動させようと言う学校も出てきたが、生ゴムのソールは重く、軽い素材を捜していると、銀行の旧担当・阪本が、繭を使うシルクレイという死蔵特許が紹介されたが、倒産したインテリア会社の社長であった飯山は5千万だ、1億だと吹っかけてくる。工場を見て貰ったらと言うアイデアが受け、試作用の機械とその使用料、機械を動かすノウハウとしての顧問という地位を与えたが、丁度良い固さにするために宮沢の息子・太一を手伝わせ、繭を煮る温度がポイントだとようやく気が付いて、ある程度の生産が可能となった。大きなシューズメーカーであるアトランティスの営業はアメリカ式の経営で、ダメと判断した選手へのサポートはさっさと止めてしまう。それは茂木に対してもそうで、シューフィッターの村野は上司と衝突し、退社を決意するが、選手に絶大な信頼が寄せられている村野はこはぜ屋の陸王に興味を持ち、アッパーに機能素材が必要だとアドバイスする。銀行の新担当に橘というベンチャーを紹介され、ラッセル織りを採用し、村野を通じて茂木に勧め、ニューイヤー駅伝で、大学時代からの注目選手であるライバルの毛塚を上回る成績を残しても、茂木選手や陸王に注目は集まらない。しかし、焦ったのはアトランティスで、こはぜ屋を妨害するためタチバナラッセルに働きかけ、取引中止に持ち込み、開発室でも改良地下足袋用のソール作りを続けていく内、機械が修復不能に陥り、量産用の機械を導入するためには1億の金が必要だが、埼玉中央銀行は即ダメを出す。銀行から投資会社に転身した坂本は、買収話を持ってくる。アメリカでアパレルと展開する新進気鋭の経営者である御園だったが、考え直して業務提携を逆提案して受け入れられた。しかし、5年後に借金を返さなければ、残金を新規資本とし、子会社となるのを受け入れるしかない。社員全員を集めて相談すると…〜
 学校に採用された生ゴムの陸王は毎年、新入生向けの納品がある筈だけど、使ってみて、やっぱりダメだという事になったのか? 作者が忘れていたのか? 破いちゃう奴もいるじゃなかろうか? そもそも佐倉市の中高一貫だという設定だが、6年持つのだろうか? えーと…零細企業の跡取り問題で宮沢は他企業への就職を認めながらも、本当は後継者になって欲しいのだとずーっと思わされていたが、太一が実際に大手への就職が可能になった時、このまま親の会社を手伝っていても良いのかと宮沢に相談すると、宮沢は是非就職して世界を見てきて欲しいと云う…成る程と納得させられた。すぐにでも映画化されそうな内容で、池井戸さんは意識しているのだろうか。2時間程度にまとめられそうだけど、問題は主人公となる宮沢という中年男を誰にやらせるかだな! 堺君は銀行員役が定着しちゃったから使えないし

1月の記録にジャンプ

読書記録の目次に戻る

最終更新日 : 2017.01.08

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送