2016/10/02
〜何を書いても上手だなぁ

「希望荘」
〜宮部みゆき〜

『希望荘』:宮部みゆき(みやべ):2016年6月25日:\1750:小学館:県立M高校図書館
 彼女の周りには調査役がいるんだろうなぁ
〜『聖域』近所の50代後半の一人暮らしの女性は,薬局の柳さんに相談し,アパートの階下の老齢の女性が死んだはずなのに,上野で車椅子に乗っているのを見掛けたと言い,調べてくれと言う。手付け金は5千円。巡回管理人・家主と辿り,前の住所を割り出して訪ねていくと,聖域に通う女性3人がいるが,女性の娘は行方不明だ。残されたブックカバーから上野の洒落た雑貨店に行き着き,上野のホテルに長期滞在している二人を発見する。『希望荘』池袋で洒落たイタリアン・レストランを営む男から,生前「人を殺した」とスタッフに言い続けていた父の真実を探ってくれと依頼された。昭和50年に魔に憑かれて取り返しのつかないことをしたと言い続けたが,妻の浮気で工場を追い出された男は,工員として職場を転々としていたが,城東区・昭和50年というと,運送会社に勤めていた女性が運転手に交際を迫られて断ったために殺された事件らしいが,犯人は仲の良かったアパートの住人に付き添われて捕まり,服役も終えているが,別人だ。ぶつぶつ言いながら誰に聞かせたかったのと云うと,クリーニングスタッフ…。『砂男』杉村三郎が探偵業を始めた訳は…。大学進学をきっかけに山梨から出て行った三郎は,出版社に勤め始め,結婚して財閥系の冊子の編集室に転身。娘も出来たが,編集室を辞めさせられた女性が逆恨みし,三郎の妻と娘を誘拐する事件やバスジャックに巻き込まれ,妻の不貞で離婚・退職・帰郷した。産地直送の市場に勤めたが,配達先の20代半ばの蛎殻昴氏が時々訪れる斜陽荘に呼ばれ,蕎麦屋の男が東京に住む妻の友だちと駆け落ちしたらしいのだ。調査の手伝いを依頼された。男は中学2年の時,父が出張でいない夜,家に火を付けて母と妹を殺した疑いがあるのだが,それが20年経った姿と重ならない。妻の妊娠を知って,一晩中家の裏で身体を抱えて嘆いたという証言。相手の女性がクレジットカードを利用し,居所が割れた。真相は…。『二重身(ドッペルゲンガー)』四谷でカジュアル・アンティークショップを営む中年男性が震災後に失踪した。付き合っていた子持ち中年女性が嘆くのを見ていられない単位制高校に通う女子が捜してくれと言ってきた。地震で事務所が傾き,大家の家の一角を借りた。震災から二ヶ月,店を始末することが決まり,店を守っていたアルバイトの松岡も仕事を失う。松岡は店主の恋人の娘に無理矢理,万引きをやらせた知り合いにブランドの指輪を処分する手伝いをやらせようと接触してきた…〜
 一人で考えて調べて書いているとしたら驚異的だ。ぼんくらシリーズも読んだが,回りくどいが実際の犯罪捜査とか失せ者探しは時間が掛かるだろうし,勘が働かないと手掛かりを掴めないかも知れない。この作品の前後作ってあるのだろうか??

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最終更新日 : 2016.10.03

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