2016/02/1
〜3冊目で2作目〜

「たんぽぽ団地」
〜重松清〜

『たんぽぽ団地』:重松清(しげまつ きよし):2015年12月20日:\1600:新潮社:県立M高校図書館
 しんぶん赤旗日曜版に1年2ヶ月掛けて連載された
〜2014年5月の連休,小学6年の沖田杏奈は中学の国語教師である父親・直樹とベテラン溶接工であった70歳の祖父・徹夫の住む,つぐみ台三丁目団地にやって来た。団地の取り壊し後の生活を相談するためだ。電車で来るのは始めてで,70段の階段を昇り55段を残す踊り場で,父の同級生であったチコこと品川(旧姓・大崎)智子と再会した。チコは51歳の夫・秀彦と一人息子の小学校6年の純平と一緒に,BBQパーティーに参加するために来たのだ。秀彦はこの団地を舞台にした1973年の関東テレビの「たんぽぽ団地の秘密」の大ファンで,団地に出戻った12号棟のナルッチョこと成瀬由美子の趣旨に賛同し,空き部屋を活用する方法はないかと考えていたのだ。44年間,祖父の住む5号棟はスターハウスと呼ばれるY字型の建物だが,他の住民は引っ越しを終え,徹夫だけが生活している。BBQパーティーではカレーの辛さでウーロン茶を一気飲みし,寂しそうに佇んでいるおじさんに肉を持って行った時点で記憶がなくなっている。翌朝,誰も通りがからない団地に立つと,現れたサングラスでお洒落な少女は,一世を風靡した同じ年の女優・美咲カノンだった。高慢ちきで鼻持ちならないが,嫌うほどではない。純平に紹介すると,彼がかつてのファンだったとわかり,友達への返信にカノンは勝手に写メを取って送っていた。住む者がいなくなった8号棟で寝起きしないかと秀彦に言われ,父に話すと,それは子どもの頃に自分が考えていたアイデアだと,興奮して賛成した。しかし,父はチコから息子の純平が進学男子校である丸ノ内学園でいじめにあっているという相談を受けていたのだ。8号棟で寝た夜,11時過ぎに目を覚ますと,地上で手を振るワタル君に過去の世界を見せられた。翌朝,父も祖父もナルッチョも同じ夢を見たと知り,小学校の先生だった祖母・昭子がショウコ先生と呼ばれ,小松亘の面倒を見て,実現できそうもないドラマの続編のアイデアをガリ版で刷って保管し,謄写版と一緒に団地の事務所に預けていたのだった。湾岸エリアのサイエンス・ランドに出掛ける予定の純平といじめっ子どもに会いに,杏奈は出掛け,水羊羹の試供品配りを仕事としてやっているカノンに会うが,いじめっ子のハヤトはカノンさえもからかい,貰った水羊羹を投げ捨てると一番怒ったのは純平だった。小学校6年の7人が時空たつまきが起こっている団地に着いて給水塔に昇っていくと待ち構えていたワタルは,過去と現在を見せ,君たちが未来だと云う。そして,51歳になっている売れない映画監督の小松亘がメガホンを持って「カーット」と叫ぶ〜
 本にカバーを掛けて読んでいたので,自分で団地の絵を書いてみたけど,本来のカバー絵を早く見れば良かった…。絵描きって大したもんだ,確かにこういうイメージだよね。重松清って何か読んだものがあるだろうか?こういうものを書くって云う作風が分からない?

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最終更新日 : 2016.02.15

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