2016/02/1
〜霧をウラルというのはロシア語・アイヌ語?〜

「霧・ウラル」
〜桜木紫乃〜

『霧・ウラル』:桜木紫乃(さくらぎ しの):2015年9月29日:\1500:小学館:県立M高校図書館
 直木賞作家だけど,純文学風
〜根室の花街で叔母・龍子の料亭・喜楽楼で芸者をしている川乃辺珠生は三浦水産の運転手・相羽重之が気になる。まして,明日警察に出頭しろと命じられ,二人で残された座敷では何を話したらいいか分からず,国後から父親と舟で帰る最中,家族を失った身の上話を聞いて,流れ着いて拾われた野付に行って,手に入れたいと思ってしまった。二つ上の姉・智鶴の陸運を担い,国政参加を画策している大旗との縁談では,懲役を終えて三浦から独立した相羽が土建と密漁を生業とするようになって,裏の仕事を引き受けて頼りにされているようで,智鶴から女を宛われて飼い慣らされているような気がする。組には保田と木村という両腕があって仕事も順調だが,夫の女に嫉妬し,家業を継ぐために商業高校へ進学した妹に信金で根室の金融を牛耳っている杉原家との望まぬ縁談が持ち上がる。珠生は夫に家業が安泰であるように願い,相羽は事務室にいる木村に全てを担わさせたが,姉の智鶴が長男を産み,夫の妾にも女児がいることが判明した。昭和40年末に衆議院が解散し,いよいよ大旗が出馬すると相羽組には怪しい事件が起こる。投票日まで大人しく二階の珠生の許で過ごしたが,当確が出た後,娘の発熱で妾宅へ出掛けた先で銃撃され,残された真央と岬の砦で夫の興した事業継続を心に誓う〜
 時代も場所も話題も暗くて,重くて,ずしんとき過ぎて辛いわ…

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最終更新日 : 2016.02.13

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