2016/01/14
ちょっと取っ付きにくくて〜

「晴れ女の耳」
〜東直子〜

『晴れ女の耳』:東直子(ひがし なおこ):2015年4月30日:\1500:KADOKAWA:県立M高校図書館
 歌人にして作家だそうだが,ルーツは紀伊?
〜「イボの神様」ペンだこだと思っていたのがイボで和歌山のお祖母ちゃんに相談してイボ付きの葉っぱで撫でて一心に願うと消えた。和歌山ではイノさんという女性に会い,山の奥でイボを一杯付けた少女に出会って,これが神様だと知り,そのイボがとれることを必死に願ってこする。「ことほぎの家」中高一貫女子校の寮に入っていた同級生を思い出した時に実家の母から昔の手紙が発掘された。遊びに来て欲しいと願われていたので連絡を取ると,和歌山の山奥で仏壇屋と民間療法を行っているという。昼間,その店を訪問すると,裸にされ,白い着物に赤い帯を締められ,跡継ぎになっていく。「赤ベベ」狸に騙されやすい大伯父。祖母の葬儀に成人式を終えた娘を伴って行くと,大伯父とその娘の節子の家に泊まることになり,酒を呑んだ翌朝。娘が神隠しに遭っていた。節子を問い詰めると,自分は元狸で,節子の振りをしているだけと…。狸退散の呪文を唱え,四つ辻に行く。「晴れ女の耳」外で用事のあるとき降られた例はない。それをつきあい始めた男性に言おうとすると頭痛がして,耳から豆粒大の老女が出てくる。経緯を聞くと,貧しい炭焼き職人の物語。「先生の瞳」謎の作家の担当になり,和歌山のしろはまにやってくると,老女作家は海から潜水服を着て現れ,一晩陸で過ごしたが,海の家に帰ってきて,自分は僧侶と海蛇の間に生まれたガイラボーシだと言う。目は母から貰ったモノだと,外して洗い始める。「サトシおらんか」和歌山の祖母の家に突然やって来た老女は,サトシおらんかーと叫んで自分の息子を捜している様子だ。みつけたサトシを家に連れて行くと,老女の悲しい物語を聞かされる。早くに母を失って,断れば良かったのを面倒に思って父と情を交わして娘を産んだが,それも7日で失って,鉈で父の頭を薪のように割り,ぶつ切りにして煮込んで食べたら,腹の中で父と娘が一緒になって,こっちへ来るなと言うので,140歳になってもまだ生きているという。「あやっぺのために」夫を15年前に失った老女は2歳の等身大の人形にあやっぺと名を付けて可愛がり,周囲から疎まれていることも承知している〜
 歌人なのかぁ…。和歌山の昔話を下敷きにした怪談短篇集

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最終更新日 : 2016.01.18

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