2015/03/05
おめでとう

「しずく」
〜西加奈子〜

『しずく』:西加奈子(にし かなこ):2007年4月25日:\1300:光文社:県立M高校図書館
 直木賞おめでとう。西加奈子ってどんな本を書くの…と聞かれて,,「上品なじゃりン子チエ」って答えたんだけど,テイストは絲山秋子に似ているようで似てない
〜「ランドセル」:エレベーターで再会した小学校時代の親友と突然,LAに行くことになった。変なパーティーに誘われ,変な女がランドセルを背負っているのを見て,ピンクのランドセル二人組で小さな方の彼女が先導して通学しているのを思い出すが,私は今の彼氏を勘定に入れたくなく,彼女は離婚したのだ。「灰皿」:50年連れ添った夫が部屋に残した灰皿は,怪我をして家を貸すことになった小説家の女が気付いてくれた。彼女は彼の糞便を喰う話を書いて賞を貰い,私は感化された小説家が自殺した事に衝撃を受けて一晩帰ってこなかった今は亡き夫の話をしたかったのだ。「木蓮」:恋人の娘を預かることになったが,私の答えにくいことばかりを聞いてくる子でうんざり。もう良いや!好かれる人物を演じるのは止めた!「影」:社内恋愛をしている二人に割り込んだ私は仕方なく仕事を辞め,南国の島にやって来た。一人の女の子が側に寄ってくるが,島の男子小学生は法螺吹きだから側によるな,話を聞くなと言う。法螺話は宿に死んだ長男の幽霊が出るというのだ。宿の女将は彼女の事を教えてくれる。「しずく」:雌猫二匹が喧嘩しながら生活するようになったのは飼い主が同棲し始めたからだ。好みは古い水道から垂れる雫を呑むこと。他愛ない喧嘩をすると共に売れない物書きとイラストレーターが間に入る。しかし,物書きのシナリオが大ヒットし,絵が広告に使われるようになると…。「シャワーキャップ」:彼と暮らし始めるための引っ越しの準備に母は不要なのだが,彼が別の女と親しげに歩いているのを見て,不安を覚えて呼んだのだ〜
 「木蓮」が良いですね!本当に何時まで私は男であることに拘るのか,女は女であることに拘り続けなくてはいけないのか!もう女も男も関係なくて良いじゃないですか!…ところが世の中そうは行かないのだよね‥ああ鬱陶しい。「影」から「「ありのままの私」なんて,知らない。今この地面に足をつけている,この足こそが私のものだし,他の何者にだって,変わることは出来ない。変わりたい,と思っている,自分がいるだけだ。」(p142)

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最終更新日 : 2015.03.05

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