2015/02/16
裏同心20〜

「髪結」
〜佐伯泰英〜

『髪結』:佐伯泰英(さえき やすひで):2014年4月20日:\600:光文社:県立M高校図書館
 吉原裏同心シリーズ20
〜吉原会所の四郎兵衛は浅草寺寺領内の家を神守幹次郎に見せ,汀女との住処にしろと言うが,簡単に承諾できないのは贅沢が過ぎると思うからだ。同じ長屋に住む,吉原出入りの女髪結い・おりゅうに,妹の事で相談があった。少々トロい妹のおきちが花川戸の奉公先の甚床で客の一人に追い回されているのだ。探っていくと須崎屋八兵衛が奉公先であった船問屋の船が難破し,唯一の生き残りとなって雇い主の店を買い取り,船宿まで始めたらしいが,評判は悪い。須崎屋が始めた怪しい商売の一部をおきちが見たと思ったのだろう。つけ回していた若者には因果を含ませたが,しばらくの間と吉原に出入りする姉に従っていたが,花川戸に戻りたい一心で,おきちが吉原を抜け出したのを見逃さず,拐かして他の13・4の娘達と一緒に売ろうとしていたのは,船問屋と船宿の張り込みではっきりした。吉原では,口入れ屋の元婿が営む裏茶屋で,小店の抱え女郎が縊り殺され幇間が疑われたが,直ぐに逃げ出した主の犯行と明らかになった。会所に応援を求められらない幹次郎は,奉行所の常廻り同心・桑平市松に助勢を求め,阿片を扱っている須崎屋に踏み込ませた。八兵衛が船宿に来る道で待ち伏せした幹次郎は,同心の言うとおりに八兵衛を斬って捨て,おきちらを救出した。会所の番方は,元婿入り先から元婿は金への執着が強いと聞いて,裏茶屋で待ち伏せを続け,幹次郎と共にこれを捕縛し,身柄は桑平に引き渡して,貯め込んだ137両は,南町奉行所の探索費として加えられる。大店の三浦屋と会所の頭取は,影の力から引退を迫られている。三浦屋四郎左衛門が危ういと思って気を配っていたが,攫われたのは山口巴屋の主人でもある四郎兵衛だった。江戸一の店も噛んでいると分かった幹次郎は,四郎兵衛が石榴の家で捕らわれていると察し,急行する〜
 文庫書き下ろしなのに,珍しく解説がついていて,それを書いたのがポーラの研究員で,書き出しで初めて読んだと…絶句! 吉原の女郎衆や江戸時代の女性の髪型について書いていただけだった。多分,佐伯さんがそんなこんなを訊ねて,この本を執筆し,お礼に発表の場を与えたのだと思う。もうぼちぼちこのシリーズも見切りを着けるのか。一杯稼いだから,義理の薄い出版社から手を引き始めても良い頃合いでしょう 

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最終更新日 : 2015.02.16

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