2015/02/05
ますます気に入った

「一路 下」
〜浅田次郎〜

『一路 下』:浅田次郎(あさだ じろう):2013年2月25日:\1600:中央公論新社:県立M高校図書館
 うん,なかなか面白いよ
〜吹雪の和田峠を圧し渡り,左京大夫は眠り薬を所望した。一路は付き従う蘭方医は怪しいと踏んでいたため,ダメだ,毒味だけはさせろと殿様を諫めるが,殿様は一緒に薬を飲むことで両者の忠義を確かなものとした。側用人の伊藤喜惣次に言い含められて毒を盛る予定だった医師は翻意したのだ。混雑する軽井沢までの佐久平は速足で駆け抜け,殿様が兄として振る舞ってきた相手の大名の増長を軽くいなし,加賀百万石の妹・乙姫は挨拶に寄った一路に一目惚れし,簪を渡した。碓氷峠を越えた殿様は俄に発熱し,一晩で恢復するかと遅参の知らせを老中に送る間も逸してしまったが,昵懇にしている安中の大名の指図で,3人一組の強者が江戸へ三刻半で駆けると飛び出した。それを見送ったのはひぐらしの浅という渡世人だが,田名部に抱えられていて放逐された郡奉行の息子で,居合いの達人であった。国許の勘定役からいざという時の助っ人を依頼されて待っていたのだ。乙姫に恋を打ち明けられた老女・鶴橋は竹駕篭を仕立てて,乙姫を安中に送り出す。疲れて気落ちした一路は夢の中で父に叱責され,河原で乙姫と星を見上げて務めを果たして許嫁を迎える決意を明らかにし,殿様は夢現の中で信玄公に叱責されて三途の川から引き返してきた。上州名物下仁田葱が薬効を現したのだ。深谷では先の若年寄・牧野遠江が信州小諸藩で死すために滞陣しており,本陣差し合いかと色めき立ったが,旧知の殿様同士が譲り合った挙げ句,両供頭は蒔坂左京大夫が痴れ者を装った名君であることを知る。桶川を出る際,将監は氷川神社に用があると先に出たが,殿様の参詣にも顔を出さない。僅かな供回りで大宮に詣でる。駆けだした殿様は三の鳥居で将軍の代参である寺社奉行と行き会った。参道の脇に涌いた刺客は手練れの足軽二名が始末する。骸二つを戸板に乗せて代官に報告する供頭と添役を残し,先を急ぐ一行の前は,風雲急を告げる戸田の渡しに掛かる。荒れる川の殿様の乗った舟には,将監らの逆賊とブチしかいない。覚悟を決めた殿様が水に飛び込む仕草に,斬りかかってき逆賊は,船頭に扮していたひぐらしの浅の居合いに倒れる〜
 一路の父と,武田信玄が夢の中に出て来ちゃったが,まあ許そう。上巻を左に,下巻を右にすると,丁太・半太の順になって,参勤交代の絵も完成。楽しい物語でした

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最終更新日 : 2015.02.05

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