2015/01/30
死亡フラグの人〜

「山手線探偵」
〜七尾与史〜

『山手線探偵』:七尾与史(ななお よし):2012年6月5日:\1800:新潮社:県立M高校図書館
 下のように時系列順に並べると,どうということのない展開で,際立っているのは探偵の観察力と記憶力のみ
〜霧村雨は東上野の雑居ビルに事務所を構える探偵だったが,パソコンのセキュリティーを疎かにしたため情報が流出し,クライアントを失い,事務所の家賃も払えなくなった。事務所を畳むしかないと考えている中,現れた依頼者はチワワを探してい欲しいという小学校6年の少年だった。特殊な匂い・香水を手掛かりに犬は探し出したが,中学受験を控えた少年は目白駅で山手線に轢かれて死亡した。自殺以外の可能性があるのか,霧村は山手線電車内をオフィスにした。寄りつくのは,小学生のシホと自称作家のミキミキ。電車内で痴漢騒ぎが発生し,被害者も目撃者も通信機の付きの最新ゲーム機を持っていたことに気がついた霧村は,IT会社社長・若林の冤罪を主張した。彼ら4名はネット上で示し合わせた陥れ屋だったのだ。如何にも優等生然とした小学生が,塾のライバルの勉強法を探って欲しいと依頼してきた。バドミントンもこなす爽やか小学生は,恵比寿で降りて塾には行かず,チワワを可愛がり,同好の元カリスマ塾講師に勉強を教わっていることが判明する。彼らが可愛がっているチワワは,死んだ小学生が家族にしようとしていた犬で,消毒薬の匂いを消す特別な香水に反応していた。それを調香する人物は1年前に死亡したが,娘は父が愛用していた香水を墓に掛けていたので,チワワが反応して,公園を離れていたのだった。痴漢被害者を装っていた谷中に住む女性は探偵に,付きまとわれているだけでなく,陥れ屋として一緒に行動した3人までも事故死していると調査を依頼してきた。1週間の調査で,ストーカーが離れたことを知ったが,それは最後に殺された大学生がターゲットであることを犯人が知ったからだ。知り合いを装って探偵らがアパートを捜索すると,ルパン三世ファンの死んだ大学生は,上着の襟に鍵を隠していた。アルバイト先のスポーツジムのロッカーからSDカードを発見し,それには落ちた小学生に救いの手を差し伸べている男の手に,珍しい時計型のブローチが握られていたのをシホは発見する。医者である父母さえ小馬鹿にし,ライバルの勉強法を探っていた柴木恭平の父は,小太りの金太郎がここでいなくなればという悪魔の声に従ってしまったのだ〜
 なるほど…こうやってバラバラにするとミステリー仕立てになるってことね。えーと,シホが探偵の側にいる理由,燕尾服に山高帽の男が国家存亡を賭けた依頼で・・2冊の続編は約束された

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最終更新日 : 2015.01.30

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