2015/01/07

本は一気に読むべし〜

「マル合の下僕」
〜高殿円〜

『マル合の下僕』:高殿円(たかどの まどか):2014年10月20日:\1600:新潮社:県立M高校図書館
 カバーを掛けて読んでいて「下僕」を「げぼく」だと思っていたら「しもべ」だった
〜30歳の瓶子貴宣は関西名門大を出て宗教風俗関係の史学部門の研究で博士号も持っているが,直属のボスが放逐されて,今は女子大で非常勤講師の職を得ているが月収は10万強,おまけに姉が放り出した子・誉がいるワーキングプアだ。中華料理店の二階のボロアパートに住んでいるが小5の誉が家事万端を熟し,優等生でもあるのが救いとなっている。年度替わりで持ち駒を減らされそうな勢いの所,大ボスの一人・大和教授の子飼いの講師がマル号の下僕に嫌気がさし相談してきたため,奈良の大学に移る手を教授したため,コマ数は一つ減っただけに留まった。彼が持っていたCGの講座をアメリカ帰りの川手千尋というこの学校のエコ科1期卒業に取られたのだ。大和教授の研究を手伝っていた50代の巡間教授がくも膜下で急死し,大和教授は常勤講師の道を仄めかしながらその研究を引き継ぐように貴宣に迫った。貴宣は,大家から遼寧省の成金が大阪圏にマンションを造って一族で移住する計画の手伝いを求められたが,それは後回しだ。その研究成果を浚う手伝いは,ライバルの川手が指名されたが,思っていたほどのワルではない。むしろ好感を持てる。研究は老人ホームの壁紙の色。忙しい中,誉の母・貴宣の姉・しずるが現れて,誉を引き取るという。沖縄出張中に,誉はアパートを出て,母の許に行ったのは,小学校での苛めも絡んでいるらしい。貴宣は体調を崩しながら,論文を完成させ,発表原稿も完成させたが,その原稿はバックアップも取らず,別のファイルをその名で上書きしてしまった。必死に復元するが,さらに体調は悪化し,インフルエンザから肺炎となり,学会での発表も川手に代役をしてもらって凌いだ。薬膳という次の准教授を狙うライバルが,問題の研究室に出入りする専任講師・堀内の動画を見せられ,復讐を誓う。さらに,誉を取り戻し,日本における中国富裕層向け住宅のパッケージングを大和教授に売り込む〜
 大学の先生の社会は大変だぁ…小中も大変で,幼保も大変で,高校は楽だよなぁ…と云えるのは残り数年!…なんてことになったら大変だけど(意味不明?)。前半は停滞していたと思う

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最終更新日 : 2015.01.07

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