2013/05/02
ちょっと軽すぎる〜

「世界から猫が消えたなら」
〜川村元気〜

『世界から猫が消えたなら』:川村元気(かわむら げんき):2012年10月25日:\1400:マガジンハウス:県立M高校図書館
 何故よく売れたかは分かる・・でもねぇ
〜30歳独身,猫のキャベツとクラス僕は郵便配達員だが,しつこい頭痛に悩まされ病院で受診すると,脳腫瘍が進行して,余命幾ばくもないと診断された。アロハシャツを着て僕の姿をした悪魔が現れ,世界から一つのものを消していけば一日余命が延びると誘惑される。最初は電話を消すが最後に一回だけ電話を掛けろとも悪魔は云う。悩んだ末の最後の電話は大学時代から数年付き合った元恋人。翌日,会う約束を取り付けた。死ぬ前に,どうして別れることになったのかを確認したかったのだ。携帯が世界から消え,穏やかな雰囲気が世の中に漂っているが,久しぶりに再会した彼女は僕の嫌なところを次々に挙げていく。電話ではよく話したが,実際に会うと会話がとぎれてしまうのをよく憶えている。次には時計が消え,時間という概念もなくなった。4年前に死んだ母とのことが思い出され,父と疎遠になった時を思い出そうとするが,大切な時はいつだったのか。死ぬ直前の母に元恋人は会っており,僕が間もなく死ぬというと,彼女の勤めている映画館で好きな映画を掛けてやるという。悪魔は世界から映画を消すと云い,最後の映画を選ぶ段になって,ツタヤという中高時代の映画ファンを思い出す。レンタルビデオ屋で選んだのは『ライムライト』だったが,彼女の勤める映画館にはパッケージだけを持って行くことになり,真っ白なスクリーンに向かい,家族の大切な思い出に耽ることになった。次に消そうと悪魔が持ちかけたのは猫だった。僕は猫に助けられてきた。異状を察したのか,キャベツは姿を消し,ようやく見つけたのは彼女の勤める映画館のカウンター。辿り着いた僕は,4年前に死んだ母が彼女に託した手紙を手渡される。そうだ,母は猫を飼っているのではなくて,ただ猫は人の周りにいてくれる生き物だと云っていた。世界から猫を消さず,自分が消える道を選び,家を整理していると,ヨックモックの缶にいれた昔の宝物が出てきた。中身は切手,父がフランスから送った葉書に付いていた切手を剥がしてから,切手が好きになり,何かあると父は記念切手を買ってくれ,嵩じて郵便配達になったのだった。それを使って手紙を書こう,誰に?〜
 要するに僕にとって携帯を含む電話や時間や映画や猫が如何に大事かっていうお話。本当に大事なのは家族との繋がり! う〜ん,おじさんは納得できないなあ。この人は映画電車男や告白,悪人などのプロデューサー,ああ確かに現代的なテーマを映画にした人だ。父に宛てた手紙の形を取っているが,もう一度読んで辻褄が合うのだろうか。オチは疎遠になった父に宛てた手紙なんだけど,う〜む,納得できていないぞ

5月の記録にジャンプ

読書記録の目次に戻る

最終更新日 : 2013.05.03

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送