2012/09/12
何だか中途半端〜

「話虫干」
〜小路幸也〜

『話虫干』:小路幸也(しょうじ ゆきや):2012年6月10日:\1500:筑摩書房:茂原市立図書館
 中途半端で嫌いだ
〜馬場横町市立図書館員になった糸井馨は館長に命じられて副館長と供に話虫干に乗り出す。貴重な本の内容を変えてしまおうというのが話虫,それを退治するのが干だ。潜り込んだ物語は夏目漱石のこヽろだ。書生の下宿先に風邪の見舞いに行って糸井は帝大の同級生として認知された。圖中の下宿に桑島が転がり込んでくるのだが,腹違いの妹・京子も一緒にやってきて,兄妹を引き合わせたのが,英国帰りで独身の夏目金之助であったところから,話が違っている。書生三人に,夏目は外務省の火鉢という役人から紹介されてエリーゼというヨーロッパ貴族の娘とヘルン先生を探る依頼が来た。話虫は,どうやら火鉢氏で,その正体は下宿の奥さんの節子という名,夏目家の小僧,一という名,同時代人で小説家としては開花しなかった石川啄木に違いない。火鉢氏を誘き出すため,糸井はシャーロック・ホームズを登場させるが,話が余計に込み入ってきた。やむなく原題に戻った糸井は急にホームズを連れ神戸に帰郷したことにし,夏目には実家に帰らせ,京子も田舎に引き上げさせた。訝しく感じる二人の書生は総長室に呼び出されて面会した火鉢氏を尾行し,神田辺りの啄木鳥という居酒屋に追い詰めたつもりで,神戸に飛んでいた。そこには1951年生まれの松長と榛先生がいた〜
 これからも連作で続けるのだろうか。小路という人は本好き,それも古書好きということだけは分かったが,袋小路に入り込んでしまったような気がする

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最終更新日 : 2012.09.12

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