2012/09/13
ベストセラー〜

「大往生したけりゃ医療とかかわるな」
〜中村仁一〜

『大往生したけりゃ医療とかかわるな』:中村仁一(なかむら じんいち):2012年1月30日:\760:幻冬舎:東部台文化会館
 「自然死のすすめ」
〜繁殖を終えた生き物が死ぬのは当たり前で,食料も水も飲めなくなって枯れていくのは当然のこと。癌であっても治療を施さなければ脳内物質が分泌されて痛みもなく,静かに息を引き取る。治療の果てに緩和ケアを行うのは,バットで殴りつけて手でさするようなもの。死に方を考えるのは,死まで如何に生きるかを模索することだ。健康診断や人間ドックは受けない方がよい。家庭医を持っていれば,事前指示書が生きる。「医療死」より「自然死」が好みのため,意識不明や正常な判断力が失われた場合,左記を希望する(ぼけた時は,ぼけきる直前に「断食死」を敢行するつもりだが,タイミングをはずす場合も考慮して)。一,できる限り救急車は呼ばないこと 一,脳の実質に損傷ありと予想される場合は,開頭手術は辞退すること 一,原因のいかんを問わず一度心臓が停止すれば蘇生術は施さないこと 一,人工透析はしないこと 一,経口摂取が不能になれば寿命が尽きたと考え,経管栄養,中心静脈栄養,末梢静脈輸液は行わないこと 一,不幸にも人工呼吸器が装着された場合,改善の見込みがなければその時点で取り外して差し支えないこと〜
 かなり変わり者の医者,長野の長野平の寒村に生まれ,神童と呼ばれ,二十歳でふつうの人。父は医師を目指したが,目薬と劇薬をさされて失明,鍼灸師となったが,彼が高校の頃,心筋梗塞で死亡。医師を目指して京都大学に合格,アルバイトをしながら苦学して,インターンに行った病院に請われて就職したから,医局とは無縁。仏教と縁を深めていく。中小病院で定年を迎え,仏教関連の同和園という老人ホームの配置医師として,死に行く年寄りを多く,見送った。十数年前から「自分の死を考える集い」を開いている

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最終更新日 : 2012.09.12

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