2012/09/09
首筋が痒くなる〜

「空飛ぶ広報室」
〜有川浩〜

『空飛ぶ広報室』:有川浩(ありかわ ひろ):2012年7月25日:\1600:幻冬舎:県立M高校図書館
 ラブコメ展開に痒くなる
〜子どもの頃からの夢だったブルーインパルスのメンバーとなる内示を受けていた空井二尉は酒気帯びダンプに撥ねられP免となり市ヶ谷の空幕広報部に転属となった。室長はミーハー趣味の鷺坂一尉,三佐の残念美人・柚木は後輩の槙にいつも窘められており,片山一尉は比嘉一曹に含むものを持っている。右も左もわからぬ空井は帝都テレビの新米ディレクター・稲葉リカのアテンドの役が振られ,自衛隊に漠然とした反発を持つリカに自衛隊への理解を深めさせる任務を負う。戦闘機を人殺しの道具と云われ,不意に大声を揚げ,泣き出した自分に蟠りを持っていたことを悟り,同じく記者からディレクターに転身したリカの蟠りも解していく。空井が企画した戦闘機に有名人を乗せる案にテレビも興味を抱くが,芸人への罰ゲームにしようとする手口に企画は頓挫する。月9ドラマの報道記者ドラマに救難ヘリを使うのは室長の判断により一週間で実現した。空自の勇猛果敢・支離滅裂,陸自の用意周到・動脈硬化,海自の伝統墨守・唯我独尊とコピーをつけたのは,浅学非才・馬鹿丸出しの記者会だ。片山一尉は戦闘機のスクランブルをCMのテーマにしようという空井のアイデアを救難ヘリに変えて実現させたが,ダーツバーで映り込むグラスの中身がウイスキーに見えるという上のクレームでボツになり落ち込むが,入間基地の若い女性整備士の動機をドキュメント風に作ることで更に好評を得た。リカの取材で夕方のニュースに取り上げられたものの,同じ局の朝のニュースショーでは,ホームレスの就職支援を行うNPO代表から虚仮にされ,出演した若い整備士長にまで批判され憤る。良い雰囲気だったリカと空井の仲も険悪となったが,夕刊に反発の投書をしたリカの行動を知った空井は,必死で謝罪する。空井の企画は若手アイドルグループの冠番組の初回の目玉として取り上げられ,リカのアイデアでブルーインパルス搭乗へとステップアップして実現する。空井は松島へ配置換えとなり,空幕広報室への密着取材を終えたリカが,被災した松島基地に取材に訪れる〜
 ラブコメにしちゃうから甘ったるくて,あちこち痒くなるんだが,ラブコメにしないと彼女らしくなくなっちゃうから,痛し痒しだな。広報室をテーマにして,この本が大きな広報となる

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最終更新日 : 2012.09.10

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