2007/5
〜5月に読んだ本〜

ジャガーになった男 ☆☆☆☆ 小説浅草案内 ☆☆ 千里眼TheStart ☆☆☆ 千里眼ファントム・クォーター ☆☆☆
千里眼の水晶体 ☆☆☆ まんまこと ☆☆☆ 楊令伝1 ☆☆☆ ことっとスタート ☆☆☆
鹿男あをによし ☆☆☆☆☆ あっほ夫婦 ☆☆ 創生期コケコ ☆☆☆ おばけ桃が行く ☆☆☆
魔女がいっぱい ☆☆☆☆ ダーティ・ワーク ☆☆☆☆ 8の殺人 ☆☆ おねだり女房 ☆☆
からくり小僧 ☆☆ Gボーイズ冬戦争 ☆☆☆☆ ミッドタウンタワーの迷宮 ☆☆ 自分の体で実験したい ☆☆☆☆
王女アメーリア ☆☆☆☆ 世間のウソ マチルダはちいさな大天才 ☆☆☆☆ ぼくのつくった魔法のくすり ☆☆☆
ダニーは世界チャンピオン ☆☆☆☆ 水の妖精 パイナップルの丸かじり ☆☆☆ 奇才ヘンリー・シュガーの
テムズのあぶく ☆☆☆ 海の火 ☆☆☆    

冊数が多いのは真面目に仕事をしていない証拠

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07/05/31

『海の火』:ヴォルフガンク・ホールバイン:平井由夫(ひらい よしお)訳:創元社:2007年1月20日:\952:東金市立図書館
 シリーズ第5作

★★★

〜マイクとノーチラス号を追いかけ回していたレオボルド号はドイツ海軍を離れ,第一次大戦中に弾薬・爆薬を盗む海賊と化していた。独・英の海軍が追い詰めていく中,ノーチラス号が捕獲され,ヴィンターフェルト艦長の海底火山に刺激を与えて,メキシコ湾流を止め,きちがいじみた欧州の戦争を止めさせる作戦に協力を余儀なくされる。セレナとマイクとシンが沈んでいくレオポルド号に閉じこめられるが,ノーチラス号の衝角がレオポルド号を切り裂き,3人を救ったが,ノーチラス号は底層流に掴まってしまう〜
 アトランティスの猫,アルトラスが大活躍。世紀の悪役,ヴィンターフェルトが死んでしまって,どう物語は動くのか。ヴィンターフェルトも息子を失った父として優しく愚かに描かれている。次も期待しよう

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07/05/30

『テムズのあぶく』:武谷牧子(たけや まきこ):日本経済新聞社:2007年2月20日:\1500:東部台文化会館
 46の女と50の男のロンドンでの恋

★★★

〜慶応大学工学部を出て,電機メーカの重電部門で働いてきた男は,子どもの事故死を機に離婚し,50代を迎えてロンドンで駐在暮らしをしている。一方の慶応大学文学部英文学科を出て,芝居の世界に飛び込んだ女は46になるまでロンドンで演出の仕事をしながら,どうしようもない留学生と同棲し,売れない二枚目のイギリス男と結婚して離婚し,演劇の世界で名前が売れ始めていた。子犬が取り持つ運命的な出会いを果たした二人は,徐々に距離を縮め,良きパートナを得たと思い交わしていたが,男が膵臓ガンだと診断される。男は千葉にいる74歳の母の許で死を迎える決心をする〜
 男の吐く台詞があり得ないので苦笑しながら読まざるを得ないが・・・まあ,それなりに読んで楽しい。第1回日経小説大賞受賞作。最後はどうなるか,後ろの方を覗き見しないと,安心して読み進められないところが,人生を50年歩んできた者として悲しい。映画だったら,はらはらしながら観ただろうに(てか・・・恋愛映画なんて観ないぜ)。一女,二男,三女,四男・・・という章立てと,立場を変えて書く手法も面白くはある(稚拙だが)。「テムズ川に浮かぶ二つのあぶくの如く,ついたり離れたり,波に揉まれながら河口へ向かう」って,中高年の恋夢物語?

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07/05/29

『奇才ヘンリー・シュガーの物語』:ロアルド・ダール:クェンティン・ブレイクゑ:柳瀬尚紀(やなせ なおき)訳:評論社:2006年10月10日:\1400:東金市立図書館
 短編集であるが

★★★

〜「動物と話ができる少年」:カリブ海のリゾートで捕まった海亀を救い,海亀と去ってしまった少年。「ヒッチハイカー」:別の本で読んだ。「ミルデンホールの宝物」:畑を耕していて発見したローマ時代の銀食器を巡る争い。「白鳥」:不良にからかわれ,撃ち殺された白鳥の羽を無理矢理付けられ,飛ぶという奇跡を起こす。「奇才ヘンリー・シュガーの物語」:親の遺産で裕福な男がギャンブルに勝ちたいと透視を憶え,それで勝つようになって面白くなく,遂に買った金で世界各地で孤児院を建てる。「思いがけない幸運」:生い立ち・学校生活・軍隊生活・アメリカでの生活。「楽勝」:対ドイツ戦争に空軍のパイロットとして参戦し,撃墜され,悪夢に悩まされ続ける〜
 「楽勝」は初短編で,1942年作。「」「思いがけない幸運」は作家になった訳が書いてあるが,少年期から学校生活,参軍,パイロットとして撃墜されたこと,198cmある身長が操縦席では窮屈であったことなどが書いてあり,秘密が解った気がする。最初の短編は物語としては不出来,でもノンフィクションとしては迫力あり

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07/05/27

『パイナップルの丸かじり』:東海林さだお(しょうじ):朝日新聞社:2007年2月28日:\1000:東部台文化会館
 週刊朝日連載の丸かじりシリーズ26巻

★★★

〜スイカ育成日記・納豆の味噌味付け・冬ソナ弁当・3800円弁当・コンソメスープ・花火弁当・1000円バーガー・東京オクトーバーフェスト・鮎の塩焼き・100円居酒屋・おでん缶・1万円駅弁・東京バナ奈・六本木ヒルズのイタリアンなど〜
 箸の話はちょっと目先が変わって良かったかな

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07/05/27

『フェアリーレルム8水の妖精』:エミリー・ロッダ:岡田好恵(おかだ よしえ)訳:童心社:2007年3月20日:\800:駅前学習プラザ
 魔力を持つか否かは信じるか信じないかの差

〜誕生パーティーへ招かれたジェシーは時間に遅れ花を目印に追い掛けていくと,泥にはまり水の妖精に救われた。水の妖精は川を堰き止めている障害を取り除いて欲しいという。ダムはパーティー会場の村の住民が築いたものだった。赤ん坊は川を流れ,水の妖精に捕まってしまう。水の妖精は宝の石ムーン・ストーンを取り返したかった。ジェシカはそれが祖母のドレスに付いてるビーズだと知ったが,ドレスから持ってきたものに魔力はないという。仕方なく,宝がなくなった日の出来事を繰り返すと,横笛の中から出てきた〜
 めでたし・・・めでたし,あと二冊で完結だ

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07/05/27

『ダニーは世界チャンピオン』:ロアルド・ダール:クェンティン・ブレイクゑ:柳瀬尚紀(やなせ なおき)訳:評論社:2006年3月30日:\1300:東金市立図書館
 雉の密猟

★★★★

〜ダニーは小さなガソリンスタンドを営む父と二人暮らしだが,敷地の周りはヘイゼル氏のものであり,氏は雛の雉を育てて,お偉方を呼んで雉撃ちパーティーを催す,いけ好かない男だ。ダニーが一人で夜留守番が出来るようになると,父は密猟に出掛けていくが,森番の作った落とし穴に落ちて足首を折ってしまった。ダニーはレーズンの中に眠り薬を仕込んで,眠らせた雉を拾い歩く密猟の方法を考え出し,村人が協力して成功を収める〜
 なかなか,痛快だ。犯罪になりにくい犯罪,忌むべき悪習をうち破る確信犯

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07/05/26

『ぼくのつくった魔法のくすり』:ロアルド・ダール:クェンティン・ブレイクゑ:宮下嶺夫(みやした みねお):評論社:2005年4月30日:\1000:東金市立図書館
 身長198cmの空軍パイロットねえ

★★★

〜ママは僕に11時の薬を飲ませるのを忘れないでと云って僕とグランマ二人きりにして出掛けてしまった。グランマはまるで魔女のように僕を脅す。ちょっとした仕返しをしようと,大きなシチュー鍋にシャンプー・練り歯磨き・化粧品・家畜用の薬・エンジンオイル・グリースを入れて煮込み,いつも呑んでいる薬の色に近づけるため,茶色のペンキを入れた。お祖母ちゃんに呑ませると煙を吐き,水を飲ませると今度は膨らんだ後萎んだかと思ったら,2階屋の屋根を突き抜けるほど背が伸びた。それを見た父は豚や鶏や羊に呑ませて成功。もっと大量につくるように云われても最初にやったようには出来ない。最後には体を小さくする薬になってしまった。それをグランマに呑ませると大量に呑んでグランマは消えてしまった〜
 これはブラックユーモアだな。年寄りだから何でも許されると思っていたり,強くなりたいと願うと,仕返しされるぞ・碌でもないことが起こるぞってことかな。空軍のパイロットって体力が必要だろうけど,ダールは大きすぎやしないだろうか。今のジェット戦闘機のコックピットには納まらないだろう

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07/05/26

『マチルダは小さな大天才』:ロアルド・ダール:クエンティン・ブレイクゑ:宮下嶺夫(みやした みねお):評論社:1991年4月30日:\1600:東部台文化会館
 身長198cmのシニカルな大男だったかぁ

★★★★

〜走行距離をごまかして売る中古車ディーラーの父とビンゴ好きの母は娘に注意を払おうとしない。マチルダは村の図書館で本を借りて読み始め,学校に入ったときには難しい綴りも計算も楽々こなしていた。担任のハニー先生は理解者であるが,校長のトランチブルは恐怖を与える存在だった。目力でものを動かせる能力に目覚めたマチルダはミス・ハニーに秘密を明かし,ミス・ハニーは校長が伯母で,育ての親,父を殺して財産を奪ったものだと秘密を交換する。校長が週に一度の授業をしに来た時,チョークが独りでに文字を書き連ね,秘密を暴露した〜
 亡くなる2年前の1988年に書かれた長編,シニカルではあるが,子どもに優しい視線を向ける彼の代表作と解説してあるのに賛成!

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07/05/26

『世間のウソ』:日垣隆(ひがき たかし):講談社:2005年1月20日:\680:東金市立図書館
 何をムキになっているのか解らない

〜「宝くじのウソ」「自殺報道のウソ」「安全性のウソ」「男女のウソ」「人身売買のウソ」「性善説のウソ」「精神鑑定のウソ」「児童虐待のウソ」「部活のウソ」「料金設定のウソ」「絵画市場のウソ」「オリンピックのウソ」「裁判員のウソ」「大国のウソ」「他国支配のウソ」〜
 作家にしてジャーナリストという肩書きで1958年生まれ,「そして殺人者は野に放たれる」で第3回ドキュメント章を受賞と書いているけど,多分,組織の中で働いたことはないんだろうなあ。創られた組織というのは存続するために本音と建て前を造り上げていくものだよ。彼はあちこちに向けて毒を吐いているけど,相手が大きければ大きいほど良い・・・なぜなら,虫けらごとき存在は無視するからね。「冗談です。」とか「さて,」とかが多く,最後の方では「さてさてそこでお立会い,」・・・あらあら,まるで社会派講談を聞いているようだ(漫談かな)。独善的であることは間違いない

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07/05/25

『王女アメーリア』:ロアルド・ダール:田口俊樹(たぐち としき)訳:早川書店:1990年1月30日:\1500:東金市立図書館
 大人向けの短編で,意地悪で優しい

★★★★

〜ヒッチハイカー:痛快掏摸師。アンブレラ・マン:なるほどパクリと金を作る方法。ボディボル氏:エア指揮師の幸せ。復讐するは我にあり会社:犯罪だよ,完璧な。執事:金を持っていてもワインの味が分からない主人をからかう執事は失業を覚悟。古本屋:死亡記事を見て遺族に架空請求を行う。外科医:アラブの王子を手術した礼にダイヤを貰って家を留守にした隙に盗まれ,盗んだ若者が小腸に石を詰め,手術で取り出す。王女と密猟者:不細工だが力持ちの男が猪から王女を護り,公爵となり愛される。王女アメーリア:美貌で権力を握った王女は王を亡き者にしようとして,乞食から毒殺の方法を仕入れるが,牡蛎の毒で死んだのは王女だった〜
 1ヶ月も置いておいた本だが,良いわ。大人向けで,意地悪且つ痛快

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07/05/23

『自分の体で実験したい』:レスリー・デンディ+メル・ボーリング:横山あゆみ(よこやま あゆみ)訳:紀伊國屋書店:2007年2月17日:\1900:茂原市立図書館
 命がけの科学者列伝・Guinea Pig Scientist

★★★★

〜ジョージ・フォーサイス(英:1770年代):体温調節の秘密を探ろうと熱い小部屋を作り,どんな環境でも平熱が37.8であることを解明。ラザロ・スパランツァーニ(伊:1770年代):消化の仕組みを知ろうとして,良く噛んだ肉を木のカプセルに入れ,飲み込んだ結果,胃液が酸であり,タンパク質を分解することを解明。ウィリアム・モートン+ホレス・ウェルズ(米:1840-1870年代):エーテルガスを吸うと痛みを感じなくなる事件を繰り返し,麻酔を開発。ダニエル・カリオン(ペルー:1885年):オロヤ熱とペルーいぼ病が同じであることを解明するため,患者のいぼから血を採り,メスで移植し,死亡。ジェシー・ラジア:黄熱病を媒介するのがネッタイシマカであるという信念の許,患者の血を吸った蚊に自分の血を吸わせ,仲間に知らせず記録をとり続け,死亡。マリー・キュリー(仏:1902-34年):ラジウムが危険な放射線物質であることを知りながら,素手で扱い,ガンの放射線治療を確率。ジョン・スコット・ホールデーン+ジャック・ホールデーン(スコットランド:1880-1940年代):親子二代で呼吸の秘密を探るため,危険なガスを吸い続け,炭坑作業や潜水艦の安全性を高める。ヴェルナー・フォルスマン(独:1920-50年代):自分の左腕からカテーテルを挿入し,心臓造影剤を注入する事件を行い,心臓手術を可能にした。ジョン・ポール・スタップ(米:1940-50年代):航空機のスピードアップに対応させる安全性追求のため,減速Gにどこまで耐えられるか実験。ステファニア・フォリーニ(米:1989年):洞窟内単独生活,女性最長記録を樹立し,人間の生体時計の狂いを計測〜
 最後のイタリア女性は変。アメリカで子ども向きに作られた本で,40年前に偉人伝で読んだ人物(キュリー夫人)まで出てきた。みんな真似しちゃいけませんよと云いながら,やれ!やれ!と暗に云っているようだ。読み始めたときはもう少し面白いかと思ったのに,やっぱり子ども向きだ(子供だまし?)

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07/05/22

『千里眼・ミッドタウンタワーの迷宮』:松岡圭祐(まつおか けいすけ):角川書店:2007年3月25日:\552:茂原市立図書館
 防衛庁跡地に建ったミッドタウンは2007年3月に開業

★★

〜百里基地に講演に行った美由紀は,自分の所為で除隊した元上官の不穏な動きを察知し,核と思われる爆弾を借り物のミグで宇宙空間に射出するが,その隙にフランス製の攻撃ヘリが盗まれてしまう。美由紀の友・由愛里は六本木ミッドタウンの一等地にカフェをオープンさせようと準備していたが,急に資金繰りが苦しくなった様子にも拘わらずドレスアップしてパーティーに出掛けていく。行き先は中国大使館で日本人セレブを鴨にするカジノが開帳されている。美由紀はミッドタウンのオフィスフロアから望遠鏡を遣うイカサマをはたらいていることを突き止めるが,点眼薬をすり替える友の裏切りで拘束されてしまう。中国No.2が来日するのにあわせて,愛新覚羅を使った逆襲に打って出る〜
 うーん,だんだん好い加減な設定になってくるなあ・・・間もなく,5巻目が出るそうだが,慌てて読む必要はないかも知れない。無茶な設定で,ヒロインは死にそうな場面なのに直ぐ復活する。おいおい

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07/05/21

『Gボーイズ冬戦争』:石田衣良(いしだ いら):文藝春秋社:2007年4月25日:\1524:茂原駅前学習プラザ
 IWGPZ

★★★★

〜「要町テレフォンマン」:ふりこめ詐欺を行っている会社の社長は26歳だが,役者は西巣鴨の老婆が自殺したことに苦しみ,退社したがっているのを阻止しようとしてけつもちのヤクザの名を出すが,それは嘘だった。「詐欺師のヴィーナス」:5万円のリトグラフを50万円の長期ローンで売りつける手だては女の色香で,もてない男は女の真意を知るため,マコトと商談室で粘り,クーリングオフの書類を持ってくるが・・・。「バーン・ダウン・ザ・ハウス」:親の期待を一身に集めた中学1年生は自宅に火を付け,祖母に大火傷を負わせ,鑑別所から戻ってきたが,その後もライターオイルを遣った放火が続けている犯人を中1の坊主と追い詰める。「Gボーイズ冬戦争」:池袋の勢力バランスを崩そうとして送り込まれた目出し帽の4人組がGボーイズ内戦を引き起こす一方で,ヤクザの世界では名の知れた壊し屋・影が動くが,北関東のやり方が気に入らない影はナルセを追い詰めると云う〜
 若者の悲哀を旨く描いて居る。恋愛モノはちょっとネ。この路線が一番好きだ。みなさん健在,続きは,いつだろう?

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07/05/20

『からくり小僧・波之助推理日記』:鳥羽亮(とば りょう):講談社:2007年3月15日:\571:東部台文化会館
 主人公は早川波之助(安易な名付け方)

★★

〜千石の旗本・目付役を務める早川家の三男坊は船宿に居候し,町方や兄の密命を受けて,事件に立ち向かう。廻船問屋に怪盗が入り,勘定役の奥奉公している娘が攫われ水死体となって発見された。薬種問屋と勘定方,廻船問屋が絡んで,抜け荷と出世のための賄賂が浮かび上がってくる〜
 ちょっと,まわりくどい。推理モノは止めて剣客シリーズを書いていれば良いのにと思うのは私の勝手

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07/05/19

『おねだり女房』:宮本昌孝(みやもと まさたか):講談社:2007年3月20日:\1600:東金市立図書館
 2001〜2006年

★★

〜"助六小僧":芝居好きの小間物屋の亭主を持つ女房が,鎌倉東慶寺にやってきた。寺役人の野村市助が餅平の和三郎を調べると,亭主は既に殺されていて芝居で目を付けた武家の娘を手込めにする犯人と疑われていた。"おねだり女房l":7度目の駆け込みをしようとする女房は材木問屋の娘で姑の嫁いびりが酷いというが,亭主と舅におねだりが聞き入れられと帰っていく。8度目は亭主だけが慌てて飛んできた。拐かしの犯人は舅だった。"長命水と桜餅":屋根から落ちた父を看病していた大年増は,偶然惚れていた板前と祝言を挙げたが,亭主が狙っているのは間もなく自分のものとなる拾った金30両だった。"雨の離れ山":大目付の女房が攫われ奪還しようとしてる最中に自害してしまう。お庭番の娘で和三郎と相思相愛の紀乃が下野の農家の女房と付き添って東慶寺へ向かう最中に襲われて攫われてしまう。その間,和三郎は松本から来た駆け込み女の不思議を探っていた。松本水野藩の殿様が起こした刃傷沙汰が改易による浪人を生み,殿中で役に立たなかった役人が抜擢された者たちを恨んでの犯行だった〜
 最後の話だけは,いろいろな絡みがあって面白かったが,あとは単純すぎて,時制を逆転するだけで勿体を付けている。東慶寺の不思議だけがヒントの作品で,中編は新しい雑誌のために書いたものだね

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07/05/19

『8の殺人』:我孫子武丸(あびこ たけまる):講談社:1989年3月5日:\680:東金市立図書館
 トリックの予想が着いてしまうのは仕方ない

★★

〜上から見ると8の字をしている3階建ての3階渡り廊下で副社長がボウガンで殺害されたが,それを目撃していたのは娘だった。暗がりに何かを持ち上げる仕草は青年の部屋であったが,そんなことをする若者ではないとの主張に,警視庁の警部補は弟と妹の力を借りて真実を割り出す。共犯は大きな姿見を持っている女性で,娘と共に殺害を目撃していたが,ボウガンで自室の部屋のドアの内側に磔られた姿で発見された。犯人は・・・〜
 「警察の捜査がこんなに雑なものだとは思わなかった・・・見破ってくれる人がいて良かった」って,犯人に語らせるのは犯則じゃないか? 20年近く前,期待の新人だった

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07/05/18

『ダーティ・ワーク』:絲山秋子(いとやま あきこ):集英社:2007年4月30日:\1300:東金市立図書館
 短編かと思って読むと・・・関連している

★★★★

〜"worried about you":女ギタリストの熊井望の最近付き合っているのはサラリーマンの塩垣だが,最近は否認しようとする気がないので別れたが妙に中高時代のTTが思い出される。"sympathy for the devil":輸入車の広報ををしている津山は辰也と定期的に寝ているが最近はいらいらさせられるので,兄嫁と温泉に行くと,兄嫁の左脇腹から背中にかけてタトゥーがあった。"moonlight mile":新聞社をやめ金融の中小企業に勤める遠井はメールで大学時代の女友達神原に病院に呼び出されるが,悪性リンパ腫の再々発で苦しみ藻掻いていた。"before they make me run":親が期待していた兄貴は一流企業を辞めて中小企業に移り最近はそれもやめたらしい・・・おれはパチンコにとりつかれている。"miss you":辰也と適当に付き合っている歯医者の助手の私は花屋の辻森に憧れているが,姉の出来ちゃった婚に不安を抱いている。"back to zero":プーとなった遠井は病院仲間だった辻森の写真展の片づけに行き,ギターを抱えている熊井のヌード写真に驚かされ,最初からやり直す決心をする。"beast of burden":遠井と熊井が再会し,同棲を始め,妊娠もしたが,熊井は遠井に掛かってくる神原の電話に腹を立て,一人住まいの友達に誘われて冬の軽井沢に行き,戻って母となる決心を固める〜
 思わず,相関図を作っちゃった。背景としてrolling stones のアルバムがあるのだろう。beast of burdenってのを調べたら,荷駄の事らしくて,荷を運ぶ獣ってことは腹に子を抱えた女か。うむ・・・なるほど。一気に読んだ方が良いけど,朦朧とした頭では関係を整理できない。というわけで相関図を拵えたが,まだ不明の部分がある。放っておく

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07/05/18

『魔女がいっぱい』:ロアルド・ダール:クェンティン・ブレイクゑ:清水達也・鶴見敏(しみずたつや・つるみとし)訳:評論社:2006年1月30日:\1300:東金市立図書館
 佳作でしょう

★★★★

〜両親を交通事故で失った少年はノルウェーに住む祖母に引き取られた。祖母は話が上手で特に魔女に関する話は真実味がある。両親の遺言でイギリスに移り住んだ二人がバカンスで訪れたホーンマスでは,魔女のイギリス大集会が開かれていた。僕は屏風の陰で悪企み一部始終を知ってしまったが,最後に臭いを嗅ぎ付けられ,鼠に変えられてしまった。お祖母ちゃんは僕の話を受け止め,大魔女から魔法の薬を盗み出し,魔女の会食のスープに入れ,魔女全員を鼠に変えることに成功した。ノルウェーに戻った鼠の僕とお祖母ちゃんは,全世界の魔女の本部がノルウェーの城にあることを知り,全世界の魔女撲滅のための計画を練る〜
 魔女は禿で桂を被っているが,頭が痒くて堪らない・唾が青い・手の指の爪がないからいつも手袋をしている・足の指がない・・・など,設定がしっかりしている。子どもが嫌いで,犬のウンチの臭いがすると云う。きちんとした筋立てて,鼠にされた主人公を元に戻すこともない。佳く出来たお話だ。舞台になったボーンマスは昨年,シーズンオフに行った場所だったが,そこに滞在中に書いたんだろうなあ

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07/05/16

『おばけ桃が行く』:ロアルド・ダール:クェンティン・ブレイクゑ:柳瀬尚紀(やなせ なおき)訳:評論社:2005年11月30日:\1200:東金市立図書館
 イギリスの不幸な男児が巨大な桃に乗ってニューヨークへ

★★★

〜両親が犀に食われてしまったジェイムズは叔母二人と丘の上に暮らしているが,厄介者扱いされ,雑用を押しつけられる。謎の人物が現れて,キラキラ光る粒を貰うが,喜んで帰る途中に桃の根本に零してしまう。桃は大きな実を付け,叔母二人は見物料を取って一儲け。見物客のゴミを始末するため,夜に巨大桃の処に行くと,実にドアがあり,種の中には大きくなった百足・ミミズ・キリギリス・テントウムシ・蜘蛛・土蛍がいて,ジェイムズを待っていたという。朝,新天地を求めて桃は丘を下っていき,やがて海に浮かんだ。海では鮫に突かれ,ミミズを囮にカモメを捕らえ,蚕の糸で縛り付け,502羽になったとき,宙に浮かび上がった。空では,雲男に邪魔されながらも,大西洋を渡り,ニューヨークのエンパイアステートビルに突き刺さった。正体が明かされたアメリカではパレードが行われるほどの歓迎を受け,付いて歩く同い年くらいの子どもに桃の実を食べさせると,多くの友達ができ,種の家で幸せに暮らし始める〜
 ちゃんと筋を憶えているのは,夜が明けてから読んだからだ。これが1冊目で2冊目がチョコレート工場の秘密である

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07/05/15

『創生記コケコ』:薄井ゆうじ(うすい):マガジンハウス:1999年5月20日:\1600:東金市立図書館
 朝を迎えるため

★★★

〜突然目覚めた僕は,コケコという名前だと周囲の者が言う。朝が来なくて皆困っているから何とかしろとも。カケスやシロフクロウやサソリ,爺さん,獏,羊たち。何か現実か判らなくなってきて,繰り返す内,迷わず進んだ結果,産声を挙げた〜
 疲れる話だった

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07/05/13

『アッホ夫婦』:ロアルド・ダール:クェンティン・ブレイクゑ:柳瀬尚紀(やなせ なおき)訳:評論社:2005年9月30日:\900:東金市立図書館
 夫婦像のネガ・・・だそうだ

★★

〜毛むくじゃらのアッホ氏は醜女の夫人に悪戯をしかけ,夫人はミミズのスパゲッティで復讐する。家にはサルの一家を飼っていて逆立ちの芸を無理矢理仕込まれている。鳥もちを枝に塗って捕らえてはパイを作っているが,サルと鳥たちの復讐が始まる〜
 確かに悪意に満ちた物語だ。料理として再現させたのはミミズのパスタだったね

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07/05/13

『鹿男あをによし』:万城目学(まぎめ まなぶ):玄冬社:2007年4月10日:\1500:東部台文化会館
 The Fantastic Deer-Man

★★★★★

〜東京の右の方にある大学院で助手との揉め事から神経衰弱と噂される僕は,教授から2学期の間,奈良の女子校の常勤講師になるように勧められる。出勤第1日目,遅刻してきた生徒は堀田イトといい,何かと突っかかってくる。ある朝,牝鹿に「お前は目の運び番だ」と語りかけられる。狐の使い番から渡されるサンカクを神無月の内に持ってこいとも云われるが,ネズミがちょっかいを出すから気を付けろとも注意される。務めを果たさないと鹿になる印を付けられる。やがて,京都と大阪にある姉妹校との三校対抗戦があることを知り,剣道部の顧問を引き受けるが,その勝利プレートこそがサンカクに違いないと辿り着いた。必勝を期す僕の許に入部させて欲しいと堀田が申し出てくるが,強さは並ではなかった。堀田の活躍で手に入れたプレートがサンカクだとしたのは誤解だと分かり,堀田も鹿顔に変化しつつあるのを知った二人は,狐の使い番が京都の剣道部顧問であり,鼠の使い番が大阪の顧問ではなく,奈良の教頭・リチャードがそれであること,サンカクとはリチャードが隠し持つ三角縁神獣鏡であると辿り着いた。最近起こっている地震を鎮めるためには儀式が必要であることをリチャードに告げ,何とか儀式を執り行うことができたが,堀田の顔を元に戻すことしかできず,僕が京都から新幹線に乗ろうとしたとき,堀田がギリギリで見送りに間に合った〜
 鹿島と春日大社,大なまずの頭と尻尾,伊豆の地震と富士山の膨張,京都と奈良と大阪,狐と鹿と鼠・・巧いこと卑弥呼と三角縁神獣鏡も絡ませて,楽しい読み物にしている。鴨川ホルモーよりも良い出来になっている。日本の神の力と好い加減さを上手に遣っている

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07/05/12

『ことっとスタート』:ロアルド・ダール:クェンティン・ブレイクゑ:柳瀬尚紀(やなせ なおき)訳:評論社:2006年3月30日:\900:東金市立図書館
 コレクションの18:原題"Esio Trot"

★★★

〜バス修理工場を定年退職したホッピー氏は階下で亀を可愛がっている未亡人のシルバーさんに恋をしている。なかなか大きくならない亀を大きくする呪文を教えつつ,替え玉となる亀を探し回ったホッピー氏の作戦は大成功〜
 ほのぼのとする話で,ダールにしては珍しい

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07/05/12

『楊令伝1玄旗の章』:北方謙三(きたかた けんぞう):集英社:2007年4月30日:\1600:東金市立図書館
 続・水滸伝・・・えっと全部で何巻シリーズだったかな?

★★★

〜梁山泊が陥落し宋江が死んで3年が経った。湖底に沈めてあった銀を浚い山東半島の先にある沙門島へ運び,李俊を中心に太湖の洞庭山に拠点を作る計画も固まった。指令は呉用が出したり戴宋が出したりしているが,兵は史進や呼延灼・張清がまとめているが,中心となるような人物がいない。武松・燕青は北の金の地に入り,阿骨打の弟ではないかとされている精鋭を率いる玄王こそが楊令ではないかと探索する〜
 いやあ・・焦らす焦らす。なかなか楊令が出て来ないじゃないの! ま・新しい楽しみの一つだ

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07/05/08

『まんまこと』:畠中恵(はたけなか めぐみ):文藝春秋社:2007年4月10日:\1400:東部台文化会館
 しゃばけシリーズの作者の新シリーズ

★★★

〜神田八ヶ町を束ねる町名主・高橋家の跡取り息子は16まで模範的だったが,その後はお気楽モードに切り替わってしまった。それは二つ年上の幼馴染みの苦境を救うことが出来ず,喧嘩友達の父の後妻に納まったからだった。町名主は奉行所に持ち込むほどのない小事件を玄関先で裁くためゲンカとも呼ばれた。麻之助の父はまだしっかりしているが,名代としての麻之助も見事に事件を解決するのだった。万年青事件では武家の娘・寿ずと知り合いになる。喧嘩友達八木清十郎の弟が攫われ,それを追っていく内に寿ずとの婚約が正式に成立する〜
 まんまこと・とは・本当の事を意味する江戸言葉。表紙のイラストは南伸坊。滝田イラストの楽しさやしゃばけシリーズのような軽快さがないのが残念。あっちは新潮社だったか。本当にシリーズ化する?

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07/05/06

『千里眼の水晶体』:松岡圭祐(まつおか けいすけ):角川書店:2007年1月25日:\514:茂原市立図書館
 東京〜山形〜秋田〜京都〜東京〜茨城〜ハワイ〜山梨〜東京

★★★

〜不潔恐怖症の女性が感染したウィルスは旧日本軍が開発したものだった。撒布した犯人は夫,大規模な山火事の犯人に女性を仕立てたのは,その妹。解毒薬の組成を書いたマイクロフィルムは施設を護っていた研究者が弾丸の中に溶かし込んで周囲の赤松に撃ち込んでいた。移植された赤松は明治神宮の森にあった〜
 凄い移動距離だなあ。悲しみを感じると両眉の内側の端だけが引き上げられ,視線が落ちる・車のナンバーの欠番は**42・不動産の心理物件は事前告知が必要・借用書に女が「返せなくなったら何でもします」と書くと公序良俗に反するものとして借用書が反故になる。自己愛人格障害の女がメフィストに拾われ,岬と対立するの次巻

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07/05/06

『千里眼ファントム・クォーター』:松岡圭祐(まつおか けいすけ):角川書店:2007年1月25日:\514:茂原市立図書館
 御伽話的

★★★

〜ロシアからチェチェン難民のボランティアを要請され高速で薬で眠らされた岬が目覚めたのは2世紀前のデンマークの町。幻のゲームに引きずり込まれた岬は見えないものを見る試練をクリアした。それは核弾頭を搭載できるトマホークの見えないカバーだった。台風の接近を計算して英虞湾から射出された見えない巡航ミサイルを浜岡原発前の海岸で撃ち落とす〜
 前作からの続きで・・・日本の産業を壊滅させようと言うメフィスト・コンサルティングの陰謀を阻止。日本近海のロシア領にデンマーク領としての歴史を持つ島があるのは本当?

 

07/05/05

『千里眼TheStart』:松岡圭祐(まつおか けいすけ):角川書店:2007年1月25日:\514:茂原市立図書館
 もう一度・・・設定を変えていないから楽かも

★★★

〜自衛隊を辞めるきっかけを作った精神科医のトラウマ理論に反発した岬美由紀は臨床心理士を目指す。表情筋の読み方は動体視力抜群の彼女にうってつけ。週刊誌の航空機爆破予告暴露記事を追っていき,高度600m以下になると爆弾が爆発することを見抜き,松本空港に着陸。犯人は精神科医だった〜
 千里眼の新シリーズだが,大きな事件の合間合間にあったことを書いていくのだろう。それにしても,標高650mの松本空港を犯人が見落としていたならアホだ!!・右上を見たら見覚えないものを想像していて,左上を見た場合には以前に記憶したものを思い出している・・・というのは嘘・・・食べたものを口に入れたと同時に,少し上唇があがって,左右非対称になるのは嫌悪を感じたから・唇の両端が下がっていると同時に両頬が持ち上がり,視線が下向きになるのは罪の意識を感じている・口角が下がり両頬が持ち上がっているのは悲しみの感情・上瞼が上がり,口が開いた状態で唇が左右に水平に伸びるのは脅え・目が輝かせ,微笑を浮かべるのは愛情・驚きは目が見開かれて眉毛が上がる・びっくりは目を細めて眉毛が下がり唇はきつく結ぶ・眉と頬に表れる眼鏡筋が収縮するのは心から嬉しいとき・軽蔑は顎が上がって下唇が突き出され,唇の端が引きつり僅かに吊り上がる・下瞼が緊張した状態で眉毛を上げ目を見開き顎を下げ口を開け唇を左右に伸ばすのは不測の事態に対する警戒・頬筋が左右のバランスを欠きひきつるのは嫌悪あるいは瞬時の不快感・大頬筋と眼鏡筋が同時に収縮しているのは惚れている・・・携帯で111とダイヤルし電源を切ると着信テストができる・プッシュホンで184−090−310−1655でドコモのメールセンターを呼び,相手の電話番号と*2*2,11でア21でイ・・は古のポケベルと同じ・・・という豆知識付き

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07/05/04

『小説浅草案内』:半村良(はんむら りょう):新潮社:1988年10月20日:\1200:東金市立図書館
 小説でしょうか・・・小説なんでしょうね

★★

〜本所に生まれた小説家の私は北海道苫小牧を引き払って浅草に部屋を借り,下駄履きで浅草の知り合いと会い,酒を飲む日々。弟子と称する清水義範が賞をとった。浅草に受け入れられる日を待っている〜
 12章からなる小説??清水義範も半村を師匠と書いている。この頃,世に出たんだね

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07/05/02

『ジャガーになった男』:佐藤賢一(さとう けんいち):集英社:1994年1月25日:\1200:東金市立図書館
 「になった」であって「と呼ばれた」ではない!

★★★★

〜伊達家の遣欧使節の一人となった斉藤小兵太寅吉は洗礼名をミゲルとされた。イスパニアは斜陽の国となり,欧奥州への援軍など期待はできない。セヴィージャで知り合ったイタルゴの妹と深い仲になるが,祝言を挙げる費用はない。使節団の仲間は日本に帰国したが,戦国の世が去った日本に未練はなく,金を稼ぐためにイスパニアの兵となり北ドイツ・オランダ戦線へと赴く。オランダから敗退すると兵としても解雇されてしまい,女性は精神に障害を起こしてしまう。次のピサロになろうとペルーに出かけるが,インディオに捕らえられ,イスパニアから現地人を救う英雄として祭り上げられる。ジャガーなら虎も同じと名乗り,イスパニアの砦を陥落させるが,苦楽を共にした友を救おうとしてイスパニア軍に捕らえられ,反逆の罪刑として死刑を宣告される。刑吏の隙をついて腹を切ったトラはジャガーとなって生まれ変わる〜
 文章が巧い! 本当にこんな日本人が居たような気がしてくる・・・本当にいたかもしれないと思うのは彼の後の作品には必ずモデルがいるからだ。どうなの?

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★★

 
 

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最終更新日 : 2007.05.31

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