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2005/10
〜10月に読んだ本〜
| 剣客商売 新妻 | 冷たい密室と博士たち ☆☆ | 剣客商売 天魔 ☆☆☆☆ | 剣客春秋 里見の恋 ☆☆☆ |
| 絶海にあらず 下 ☆☆☆ | 戦争のつくりかた ☆ | 女剣士ふたり ☆☆☆ | どろぼうの神さま ☆☆☆ |
| ブログ入門 ☆☆☆☆ | 狂乱 ☆☆ | 待ち伏せ ☆☆☆ | 曹操残夢 ☆☆☆ |
| 不思議の国のレイチェル ☆☆☆☆ | 春の嵐 ☆☆☆ | 第二列の男 ☆☆ | 勝負 ☆☆☆ |
| 工作少年の日々 ☆☆☆☆☆☆ | 葛飾北斎・春画の世界 ☆☆☆ | ライバル敵将篇 ☆ | ちかい家族 とおい家族 ☆☆☆☆ |
| ララピポ ☆☆☆☆☆☆ | 十番斬り ☆☆ | まどろみ消去 ☆ | 波紋 ☆☆☆ |
| なぜ福知山線脱線事故は起こったのか ☆☆☆☆☆ | 戦国自衛隊1549 ☆☆☆ | 暗殺者 ☆☆☆ | 二十番斬り ☆☆☆ |
| 浮沈 ☆☆☆ | 落とし宿 ☆☆ |
先月も頑張りすぎたから・・・今月こそ,のんびり
05/10/31 |
| 『落とし宿』:出久根達郎(でくね たつろう):中央公論社:1994年5月20日:¥1300:長生村文化会館 |
| 時は昭和初期,所は土佐と伊予の国境 |
★★ |
| 〜男装の麗人,映画女優の神明翔(とぶ)は,映画のロケ地を抜け出し,父の居る満州を目指すため,女形の時次郎と山道に踏み出す。人気の消えた村を過ぎ,辿り着いたのは,落とし宿であった。主は蛇屋だと告げる。雪隠の下には広大な鍾乳洞が広がり,怪しげな人々が蠢く。満州にいるはずの父が阿片に酔った姿でそこにあった。父は5・15事件で破滅したスパイ組織の首領であったが,落とし宿の2階で毒草を育て,毒薬と解毒薬と,爆弾を製造し,軍を混乱に陥れ,馬鹿げた戦争に走らせないように動いていた。そもそも『竜馬脱出』という映画自体がインチキで,スパイ組織を潰そうとする企みだった。〜 |
| 多分,作者は昭和8年8月8日で,紙屑を集め,それを種に小説を拵えたのだろう。震災切手,裏が白い弐百圓札,阿片,トーキー・チャンバラ映画,ヨーヨー,マムシ,味の素・・・等がキーワードとなったのであろう。勿論,5・15事件も。当時流行った駄洒落が鏤められている。 「落とし宿」とは,他国に逃がしてやる罪人を手助けする宿のこと。 |
05/10/30 |
| 『剣客商売 浮沈』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1989年10月25日:¥880:東部台文化会館 |
| 本編の読了!! |
★★★ |
| 〜敵討ちをしたい滝久蔵が小兵衛の弟子になり,立会人同士の闘いで山崎勘助を倒したのは,三十年前の話である。滝は国元へ還ったが,小兵衛は道場を改築するため,平松多四郎から借金をしてきちんと返済をしていた。滝は行方知れずとなり,太った姿で江戸に戻ってきていた。山本とそっくりの若い男に小兵衛が声を掛けると,それはまさしく勘助の子であった。自分が父の敵であると打ち明けたが,子の勘之介は敵討ちなど思いもよらないと,小兵衛との交誼をもちかける。勘之介は夜襲を受け,重傷を負うが,小兵衛に助けられる。勘之助は,道場でのいざこざから,旗本の三男を斬り殺し,親から命を狙われていた。小兵衛が敵についたことをしった旗本は,小兵衛に仕官の邪魔をされて恨みを持つ浪人・伊丹又十郎を加勢させる。滝は幕臣に仕官するため運動資金として平松から借金をしたが,印を紛失した後に造られた証文であると偽り,奉行所の裁きも平松を死罪とすることであった。平松の子は敵討ちはしないというが,晒されている首を取り戻すことに小兵衛は手を貸し,滝へは敵討ちの標的となっていることを告げる。刺客は秋山父子が撃退する。〜 |
| 小兵衛は93歳まで生きたといっている。若い女房おはるはその前に亡くなった。武士の時代も終わりだと何回も小兵衛はかたるが,大治郎や三冬・小太郎のことにはあまり触れていない。 本編最後になって,本文中の挿絵がなくなり,装丁も変わった。あれ?今までのイメージと違うぞ! と思って,よくよく見ると,装丁・挿画:池波正太郎となっている。作者の描いたイメージは,こうだったのかあ・・・と驚いた。 あとは,番外のみ・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/29 |
| 『剣客商売 二十番斬り』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1987年10月25日:¥1000:駅前学習プラザ |
| 以前にも長編はあった。 |
★★★ |
| 〜猫が小兵衛の旧知の異変を報せる「おたま」と特別(?)長編「二十番斬り」。小兵衛の弟子・井関助太郎が男児を連れて隠宅の物置に逃げ込んだ。9千石の旗本の御家騒動。男児は旗本の遺された孫。弟に跡を継がせたい奥方。そんな中,田沼意次の息子,若年寄の意知が殿中で斬りつけられ,殺害される。満身創痍で死亡した井関の父は盗賊の頭目で,師の妹の連れ合いだった。〜 |
| 小兵衛は66歳になって初めて目眩を覚える。敵と闘ったことも思い出せない有様だが,余計に勘が冴える。こうした小兵衛の方が良いね。悩んだり,昔を懐かしがったりする小兵衛は好きじゃない。 まだ,書いておくんだ・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/29 |
| 『剣客商売 暗殺者』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1985年1月15日:¥1000:駅前学習プラザ |
| 小説新潮に七ヶ月に掛けて連載された長編。読みにくいことはないんだけどね。 |
★★★ |
| 〜波川周三は手練れの謎の浪人。無口な夫婦と女児で暮らすが,住まいが転々とする。暗殺の依頼は悪人に限って引き受ける。目黒の香具師の元締めもその依頼人の一人だが,今回の依頼人は,かつての主君である松平某というく元目付。仲介をする剣客からは,秋山大治郎の名が出る。これを聞きつけた秋山小兵衛が探索をし,田沼意次が私的に墓参する時を狙って襲撃していくると読んだ。まさに,田沼の乗った駕籠が狙われてようという時,波川浪人は,依頼仲介の剣客を襲う。駕籠の中には田沼に替わり小兵衛が乗り込んでいた。波川は,共通の知り合いから,秋山父子の人柄を聞く内に,裏切りを計画していた。〜 |
| 小太郎君は数えで3歳になりました。ちょっとしか出てきません。 小兵衛が好んで身につける軽袗風の袴とは,ズボン状のものだ。西洋から入ってきた。 田沼の権勢にも,衰えが見える。 まだ,書いておくんだ・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/28 |
| 『戦国自衛隊1549』:福井晴敏(ふくい はるとし)・著:寺田克也(てらだ かつや)・画:半村良(はんむら りょう)・原作:角川書店:2005年5月20日:¥1700:市立図書館 |
| いやあ,疲れる本です。 |
★★★ |
| 〜11年周期で起こるソーラーマキシマムは電子機器を狂わせる。それを防ぐシステムを造ったのは神崎怜であり,シールドに守られるはずの部隊を率いるのは的場一左であった。予期せぬフレアがフレアが最新装備と核爆弾を持った精鋭部隊をタイムスリップさせてしまった。それは,タイムホールから紛れ込んできた戦国の武士,七兵衛によって報された。神崎は責任を感じ,5年後のソーラーマキシマムを利用し,呼び戻す作戦に身を投じ,的場のかつての部下,鹿島をアドバイサーとして迎え,戦国時代に向かう。5年経過していた戦国時代で,的場は織田家を乗っ取り,信長を名乗っていた。歴史を覆す意志を挫くため,鹿島は七兵衛と藤介の協力を得て,攻撃に移る。核爆弾を作動させるコードを解いたと偽った神崎は,的場を倒し,現代に帰還するが,鹿島は遺体として帰還した。七兵衛が真の信長と名乗り,それに従った藤介は木下藤吉郎と名乗り,歴史は修復されていく。〜 |
| 原作の半村良は,2002年に亡くなっている。この本は既に映画として6月に公開された。主役は鈴木京香・江口洋介。鹿賀丈史も出ているが,的場の役だろうか? 的場浩司も出ているが,これは先任陸曹の三國だろう。 戦国自衛隊というと,千葉真一の顔が浮かんでくる。原作は,的場が信長を援すけたのだと記憶しているが,この著作は完全に翻案している。さすが・・・自衛隊を描かせると天下一品ですな,福井君は。ただ,本当の自衛官には笑われているかも知れない・・・・。 映画の事が解ったのは,本の中に映画の栞が挟まれていて,ブックマークに使ったからだけど,映画は当たらなかったのだろう。その後の噂を聞かない。 この本がなせ疲れるかというと・・・・横長の縦書きだからだ。開くと40cmにはなる。ページの先頭を読む時と,最後を読む時では本の位置をずらすか,頭を移動させなくてはならない。疲れる。 イラストを活かしたかっただろう。でも,このイラストももう少し,丁寧に書いてくれるとイメージが広がるのに,荒々しさを出そうとして雑になり残念だ。それよりも,江口洋介と鈴木京香の顔がチラチラして,それに千葉真一が被ってきて,邪魔。これも,映画のチラシのせい。 |
05/10/25 |
| 『なぜ福知山線脱線事故は起こったのか』:川島令三(かわしま りょうぞう):草思社:2005年8月10日:¥1300:長生村文化会館 |
| なるほど・・・一旦,「転覆脱線事故」と報道すると,修正は難しいけど。 |
★★★★★ |
| 〜三つの間違い。1:過密運転をしている・・・(1)福知山線はピークで20本/時,京王線は30/時,中央線は31/時。稠密(尼崎駅への発着が頻繁)ではある。(2)半径300mの急カーブ・・・つくばエクスプレスは201m,阪神は165mと140mがある。(3)回復運転をして事故を招いた・・・遅れを取り戻す努力は当然のこと。更にマスコミは,ATS(自動列車停止装置)が旧型であったから,と云ったが,ATSは旧型でも充分に機能する。そもそも「転覆脱線」ではなく「転倒脱線」だ。事故の原因は,スピード(多分126km)の出し過ぎ・レールの破損・オーバーランを繰り返してストレスが蓄積した,などと云われているが,,,,そもそも,,,207系に問題がある。207系は,ボルスタレスである。ボルスタレスとは「ボルスタ」がない軽量車体。「ボルスタ」とは,台車枠と車体の間の枕梁(まくらはり)であり,これが無ければ1tほど軽くなる。台車枠(車輪と車軸・モータ・ブレーキを構成)の上に車体(箱)が乗っているわけだが,乗り心地を良くするために空気バネ(ゴム製)を間に入れている。更に,軽くなって輪重(レールに掛かる重さ)抜けのアンバランスが生じるため,カーブの時には外側を縮め内側を膨らませる。その空気バネがパンクしていた可能性もある。ブレーキの異状や運転士指導体制,車両編成の相性の悪さもあっただろう。国鉄では,踏切事故でモーターがついた電動車が壊れるのを嫌がり,2両目以降に置いている。2両目の空気バネがパンクして脱線し,1両目が浮き上がって,転倒・脱線したののではないか。運転技術が未熟だった可能性もあるが。〜 |
| ボルスタなんて初めて聞いた。列車はレールに張り付くようにという考えで,ボルスタレス台車を導入しない鉄王会社も多いという。新型ATSでも非常ブレーキが利くことは同じ,ATC(自動列車制御装置・新幹線など)やATO(無人でもOK)なら別だが・・・と書いている。素人がヒステリックに反応して,専門家のミス・リーディングして,流布させてはいけない。マス・メディアは,しっかり勉強すべきだね。なまじ頭の良いと思っている奴らは,早合点しやすい。自分なりに,まとめようとする。(自分も反省し,自戒の気を持たねば!) しかし・・・・狭軌というのは図で見ると怖い!! 怖い!! あんな狭い幅で,あれだけ幅のある箱を載せて居るんだからね。新幹線だけは広軌だね。狭軌とは1067mm! 1mと7cmあまり! 日本で広軌と呼んでいる「標準軌」は1435mm。これくらい欲しいよなあ。平気で電車に乗るけど。 鉄道は経験工学。なるほどね。 亡くなった若い運転士が可哀想に思えてきた・・・。 |
05/10/24 |
| 『剣客商売 波紋』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1983年11月20日:¥850:駅前学習プラザ |
| 小説新潮のS56−2,ー5,−8,S57−1,S58−9,と掲載された。 |
★★★ |
| 〜小兵衛が手を付けた女性の子が出てきて,,岩戸の繁蔵が世話になったり,,道場主の器でないのに道場を開いて強盗を働いたり,,剣客が妻と娘を失って身を崩し,竹の棒で闇討ちを掛けたり,,小兵衛の兄弟子が岡場所の女の足抜けを手引きしたり〜 |
| 三冬や小太郎君が出てきましたねぇ・・・良いよ良いよ! まだ歩きはしないがね。 剣客商売とは,道場を開いて,経営することでしたか! まだ,書いておくんだ・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/24 |
| 『まどろみ消去』:森博嗣(もり ひろし):講談社文庫:2000年7月15日:¥619:市立図書館 |
| 11の短編。 |
★ |
| 〜いちいち,書いてられない。憶えてないし。女を予感させる描き方で,最後は男だったり。旦那が刑事のような書き方で,実は奥さんが警察官だったり。最後には,西之園萌絵と犀川創平が出てくるが,萌絵が大学でミステリィ研にいた時の話が2編。〜 |
| 本当に,彼が云うとおり,小説書きってリスクのない商売だ。ノベルズ版で売れたら,文庫になって・・・・。 森先生自体は本など読まない人らしい。子供の頃から嫌いだった。読書感想文は地獄の苦しみ・・・・ま,そういう人も居るでしょうけど。 |
05/10/21 |
| 『剣客商売 十番斬り』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮文庫:2003年1月20日:¥514:駅前学習プラザ |
| 十二冊目,挿絵がないのが,どうしても淋しい。 |
★★ |
| 〜小兵衛が昔のライバルと真剣勝負に出掛けたり,大治郎が昔のライバルに挑戦されたり,昔の弟子の世話を焼いたり,かつての知り合いの仇に出会って親父が「自分で思うようにせよ」と云ったり,ちょっと郷愁が漂う。〜 |
| 三冬や小太郎君を出せ! まだ,書いておくんだ・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/20 |
| 『ララピポ』:奥田英朗(おくだ ひでお):幻冬舎:2005年9月30日:¥1500:長生村文化会館 |
| 去年,直木賞をとった人。 |
★★★★★★ |
| 〜フリーライターの博は,滅多に外に出ない。階上に住む男が毎夜,女を引き込んでいることに気が付き,盗聴を始める。図書館に行くと,見栄えのしない太った女に声をかけられ,性交に及ぶ。風呂が壊れたので,銭湯に行くと,自分の姿の醜さに愕然とする。体重は120kgあったのだ。博の上に住む健治は,風俗のスカウトマン。デパートガールに声を掛けると,稼ぎ頭になるが,AVに出演している中年の女も先輩から押しつけられる。母子もののAVを依頼され,デパガのトモコに声を頼むとすんなり引き受けた。妙な男につけ回され,デパートを辞めることになり,区役所勤めのストーカーを脅迫すると,すんなり金が引き出せたが,警察に引っ張られる。警察で取り調べを受けている最中に,中年の女・良枝がトモコの母だと気が付いた。警察を飛び出し,バイクに撥ねられる。良枝は,向かいの気取った女が気に入らず郵便を盗み見る。「犬が煩い,家に火を付ける」との脅迫状があった。家の中にはゴミが散乱。実は,呆けた姑を閉じこめて死ぬに任せ,臭いが周囲に判らなくするためだった。脅迫状の主は,アパートに住む若者で,向かいの家への放火が未遂に終わったのを見て,自分の家に火を付けるよう脅迫する。放火犯は,フリーターでカラオケに勤める光一だった。光一は新聞の勧誘も断れない小心者。カラオケで売春が行われているのも,見て見ぬふりをするしか能がない。そこには自称作家が常連となっていた。警察の捜査が入る。逃げ出した作家は,官能小説を口述する作家だったが,女子高生との援助交際に嵌り,抜け出せず,警察に知られそうになるところをパンツ一つで逃げ出した。小百合は,その作家のテープ起こしをする内職とは別に,図書館で男を誘い,自分のアパートで一部始終をDVDに録画して,これを売り,大金を掴んでいた。博には逃げられたが,郵便配達人を捕まえていた。郵便配達と一緒にいるところに博が押しかけてくる。博は郵便配達を追っ払い,小百合に挑み掛かるが,危うく首を絞めて殺してしまうところだった。このDVDも50万円で売れる。〜 |
| 短編集かな・・・と読んでいると,輪っかになって繋がっている。この手のモノが多くなったような気がする。 さて,ララピポとは何でしょう? 正解は,a lot of people でした。 |
05/10/20 |
| 『ちかい家族 とおい家族 東京・ドヤ街物語』:今西乃子(いまにし のりこ):ポプラ社:2005年9月:¥1100:長生村文化会館 |
| 山谷のドヤ街のルポルタージュ。 |
★★★★ |
| 〜二十歳頃,鬱病になった著者が,入院中の精神病院から眺めた下界に,空き缶を拾うホームレスを見た。ひょっとしたら,自分もこうなるのではないかと恐れ退院するが,引き籠もりとなり,自殺未遂・睡眠薬依存・拒食過食を繰り返す。「ある日,自分の脚で前へ進まねば」と気が付き,立ち直る。母親の「がんばりなさい」「しっかりしなさい」に堪えられなかったと振り返る。ホームレスの人々は,なぜ家を失ったのか。山谷でボランティアの医療を行ってる80歳の中込医師に会い,山谷に出入りする。NPOの人と一緒に青テントを訪ね,ドヤ街で生活を保護を受けている阿部ちゃんと心を通じさせる。阿部ちゃんは,母親が亡くなった後,酒乱の父親から暴力を受け,山梨の児童養護施設に入り,色々な仕事をしながら,結婚もし娘ももうけたが,妻の浮気で家を飛び出し,結局ドヤ街に落ち着いた。結核で肺を一つ失って仕事が出来なくなり,生活保護を受けるようになった。生活保護を受けるようになると,外で仕事にあぶれた人が金を貸せと寄ってくる。それが嫌で,一泊2200円の簡易宿所から出ず,朝から酒を呑む生活。一時は酒を断ったが,「・・・あと2年・・・」という医師の言葉で,「やりたいことをやる」と酒を呑み,煙草を吸う。6ヶ月で別れた娘からは時々電話が掛かってきて,会いたいけど会えない。看護師として働き,家族を持っている娘に,今の自分の姿を見せられないという。過去の事を語ろうとしない人が多い中,すべてが阿部ちゃんのような心情を持っている訳ではないだろうが,家族に会いたくても会えない人が多いようだ。〜 |
| ホームレスの存在は,資本主義の競争社会の「負け組」と指摘する人もいる。「酒と煙草であまりある時間を『殺している』」。家族の愛情を受けずに育った人々が多いとも。 著者は1965年岸和田生まれ。彼女の家庭はごく「普通」で,愛情のある家だった。期待に応えられない自分が嫌で,気持ちがネガティブになった。まあ,贅沢な話だが,それはそれで大変だ。 「腹が減っている時に,握り飯を貰うと,ありがたい。でも本当は『仕事』が欲しい」と山谷の人が言う。著者の近くに,全く働こうとせず,親に依存して53歳で病死した「普通」の人との対比が秀逸だ。 「山谷に来るとホッとする」と云うボランティアの医師に,患者が「そりゃ,そうだろう。自分より『馬鹿』奴を見てれば安心できらぁ」と,心を見透かされて,ドキッとする。 将来に不安を抱える子ども達がホームレスを襲う。社会のゴミになりそうな人間が,自分の将来の姿を見えない様に,社会のゴミであるホームレスを片づけようとしているのだという分析もある。理解できる。 |
05/10/19 |
| 『徳川家に伝わる 徳川四百年の内緒話 ライバル敵将篇』:徳川宗英(とくがわ むねふさ):文春文庫:2005年6月10日:¥486:市立図書館 |
| 田安徳川家第十一代当主・徳川宗英氏。 |
★ |
| 〜織田信長・豊臣秀吉・明智光秀・今川義元・武田信玄・伊達政宗・黒田如水・石田三成・真田幸村・直江兼続・浮田秀家・本多正信・大久保長安・天草四郎ジェロニモ・ペリー・後藤象二郎・坂本竜馬・岩倉具視・西郷隆盛・桂小五郎・勝海舟・伊藤博文・・・・など〜 |
| 別に,内緒話じゃないじゃない。「徳川家に伝わる徳川四百年の内緒話」が好評で,続きを書いたらしい。まあ,リスクはないからね。・・・というのは,昨日読み終えた森博嗣氏のエッセィ(本当はエッセイと書きたいが,森さんを尊重しましょう)で書いていた。 始めて知ったのは「関東のつれ小便」:縁起の良い,譬えらしい。小田原攻めの時,秀吉と家康が丘の上から共に小便をし,秀吉が家康に「関東を差し上げよう」と約束したからだという・・・・ふ〜ん 著者は「むねひで」とかと思ったが,こう書いて「むねふさ」と読むらしい。1929年生まれだから,私より一世代前。石川島播磨で40年のサラリーマン経験あり。最後は役員になっているけどね。 田安家は,一橋家から養子が行った。将軍家へも養子。てな話を剣客商売で読みました。 |
05/10/18 |
| 『葛飾北斎・春画の世界』:浅野秀剛(あさの ひでたけ)編著:洋泉社:2005年3月21日:¥1400:同僚所蔵資料 |
| 葛飾北斎の娘が主人公の本を読んだ・・・・・調べたら,宇江佐真理の「桜花を見た」の中の一編だった。 |
★★★ |
| 〜葛飾北斎と名乗る前の作品,北斎作と伝えられている春画・・彼の工房(弟子と娘)で書かれた可能性がある。〜 |
| 絵だけを見ていると,デフォルメの極致であり,不自然な体勢。 隙間には,ピッシリと文字が書かれているのを読むと,ああ成る程,今ならさしずめ,アダルト・ビデオというところだろう。ちゃんと話があって,絵を眺めるだけの書物でないことが解る。絵が顔ではあろうが,まあ云うならば,ビデオのカセットのカバーに写真,てなモノかな? ・・・・小説の中では,北斎が娘に向かって「お前の描く女には艶がないんだよ」と云う。北斎は別格という事か・・・・ |
05/10/18 |
| 『工作少年の日々』:森博嗣(もり ひろし):集英社:2004年7月30日:¥1300:袖ヶ浦市立図書館 |
| 袖ヶ浦といえば,山の向こうじゃないか。ありがたや,ありがたや。しかし,なぜ,我が住む町は買わないのだ? |
★★★★★★ |
| 〜模型鉄道1/6を庭に走らせるため,土地を購入し,模型飛行機を作るための工作部屋として,ガレージを建てる。子どもの事は,自分が遊ぶ姿を見せて育ったと,報告している。年子で,多分,女→男。去年の段階で二人とも大学生以上。小説を書くのは制約がないので楽らしい。そうかもね。・・・・あれれ,粗筋じゃなくなった。要約でもない。ま,良いか,エッセィだし・・・・〜 |
| 初のエッセィ集らしい。エッセィも悪くない,というか,かなり良い。正しい熟年じゃ。私が熟年なら,彼も熟年。ほぼ,同世代だからね。奥さん(同居人という表現もあり)の「すばる氏」には頭が上がらない。・・・共感・・・共感・・・ちょっと反発。 口の端だけを持ち上げて読み,,ふふふと声にならない笑い声を漏らし,,,クククと音に出して笑いながら読み,,,,楽しく読めたのは,やはり同世代だからだろう。彼と違うのは,一生懸命,仕事した憶えがないことかも・・・・いやいや,まだまだあるけど。違って当たり前。ただ同世代という共通点しか持っていない。でも,共感は同世代でしか湧いてこないかも知れない。 しかし,楽しい。 18ヶ月に亘って『小説すばる』に連載したのだそうだが,後半に近づくほど,面白みが欠けてきて,最後は多少持ち直した。彼はプロの作家だが,私は立派な年期の入った素人の読者。私は気分で読んでいる内容をねじ曲げる性癖は持っていない。(ウソ!)気分で読んでいることの受け止め方が違うよね。 小説工作は,リスクのない仕事だそうだ。・・・・あれれ・・・・感想まで,森博嗣風になってしまう。 最後は「では,では。」でなく,「アハハ」で終わって欲しかったけど,良くも悪くも期待を裏切るのが彼(友達じゃないけど)だから,やむを得ない。 |
05/10/16 |
| 『剣客商売 勝負』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1979年11月10日:¥1100:駅前学習プラザ |
| 平成4年5月の29刷。 |
★★★ |
| 〜孫が生まれた。皆が小太郎と名付けたがったが,小兵衛だけが,魚のついた名にしたがった。結局,小太郎が可愛くてしかたない。残された千両を上回る金を狙う間抜けがいて,三冬がかつての年上の困窮した弟子を説得して,切腹させたり,大治郎が仕官しようとする剣客に負けてやったり,大治郎が芋酒屋の伊平と知り合いになり,仇討ち少年・中島伊織が秋山親子に託される。昔の弟子を救う話が多い。小太郎君の出番が少ない。〜 |
| 長編かな・・・とびくびくしながら,読み始めたら,元に戻って,短編。ようやく孫が生まれた。小太郎は大治郎ほど大きくない。小兵衛は,お秀から手裏剣,蹄を習ったらしい。 書いておこう・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/16 |
| 『第二列の男』:藤沢周(ふじさわ しゅう):作品社:2005年8月15日:¥1500:長生村文化会館 |
| 随筆・私小説・小説などが混ざっている。脈略はある。出版社の名を聞いたことがない。 |
★★ |
| 〜大学を卒業して,小説家になれるぞ,と考えていた頃,日雇い仕事を求めて公園に行く(第二列の男)。失職して,街頭で新聞を読み,職を求める(オクトパス・ガーデン)。書けないストレスから脈が抜けるようになる(脈拍の間)。愛人に一緒に死んでくれるよう,雪の降る町のラブホテルで願う(わたしを見のがしてください,主よ)。鎌倉の切り通しにある山桜を見て,桜の下には女の死体が埋まっているという他の作家の話から,女の遺体に蛆が湧く様子を描く(蛆)。鎌倉で静かな仕事場を得る(蟻)。「まず,女に火を付けてみる」から始まる小説(粘性率14ポアズ)。画家になりたかった男と,花火師になった男と,二人が愛した女と,その息子(三水と火偏をめぐる四つの挿話)。〜 |
| 難しい漢字を使って,フリガナを振ってくれない。『鬱』『蠢く』『膿んだもの』『漣』『朧に』『煩わしそうに』『禅刹』『皺』『罅』『凝り』・・・・まあ,読めるけどね。ページを繰っていたら,結構,ふりがなを付けてくれているところもあるが,全体から伝わってくる,重苦しい雰囲気が字面から滲み出る。 なんだか,苦しそうだなあ。 フェティズムに傾いている自分を意識しているのだろうか。 『三水と・・・』という作品をコンスタントに書ければ良いのだろうが・・・・。 「まず,女に火をつけてみる」は,結局,写真を焼いたのだ。なんてことない。 「よろぼう」という言葉をご存じだろうか? こんな風に出てくる。「地に立っているというよりも,宙に浮いているような『よろぼう』感じなのだ」 |
05/10/15 |
| 『剣客商売 春の嵐』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1978年10月25日:¥1100:東部台文化会館 |
| 平成5年1月の32刷。 |
★★★ |
| 〜秋山大治郎を名乗る侍が松平定信の家臣を殺害する。田沼意次の屋敷の門番をも殺害。大治郎には,アリバイがあった。団子坂の道場では,首を吊ろうとした菓子屋の息子,芳次郎が住みついた。岡場所の女に振られて,恋敵に一矢報いたいと願うものであった。松平定信の控え屋敷が襲われ,松平側は犬猿の仲の田沼の息が掛かった大治郎の仕業に間違いないと橋場の道場を襲うが,小兵衛に撃退されてしまう。そんな中,内藤新宿の傘屋の徳治郎が大治郎を名乗る侍の住処をつきとめる。小兵衛は,そこが,紀伊から吉宗と共に江戸に出て,大道場を構えた剣客・戸羽の隠居宅であることを知り,孫がそこに住みついていることを知る。探りに行った小兵衛の後をつけた戸羽平九郎の弟子は捕らえられ,平九郎は一橋家に起居を始める。秋山親子がからくりをしったと考える次期将軍・家済の実父・一橋治済は,戸羽平九郎に秋山親子を倒して,江戸から出るように依頼する。小兵衛は大治郎の外出を止め,平九郎を追い,平九郎は小兵衛を狙うすれ違いが生じる。岡場所にいることをつきとめたのは,芳次郎であり,芳次郎の一突きが平九郎の体勢を崩し,小兵衛をして平九郎を打ち倒させた。一橋は,田安家の跡取りを白河に追い払い,自分の子を将軍の養子にし,邪魔な田沼と松平を共倒れさせようと画策していたのであった。田沼はこれを公にせず,不問とすることを決断する。大治郎と三冬の子が間もなく,生まれる。〜 |
| 第1話を読んで,吃驚。話が終わらないじゃないか。まあ,長編も悪くない。政治が絡むのはやむを得ないが,面白くもない。 書いておこう・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/15 |
| 『不思議の国のレイチェル』:エミリー・ロッダ:さくまゆみこ・訳:杉田比呂美(すぎた ひろみ)・絵:あすなろ書房:2004年12月15日:¥1300:長生村文化会館 |
| 原題“PIGS MIGHT FLY” |
★★★★ |
| 〜レイチェルは風邪でベッドから出られず,何か面白いことはないかと不満たらたら。絵を描くことを仕事にしているサンディーさんが遊びに来て,空に豚が飛び,少女がユニコーンに乗った少女の絵を置いていった。気が付くと,レイチェルはパジャマのまま,ユニコーンに乗っており,空には豚が飛んでいる。ユニコーンは,とある家の前で停まり,中にはいるよう促す。そこには忘れっぽい妻と怒りっぽい夫が暮らしている。超常気象の豚嵐が来ると「ぽく」なると云うのだが,レイチェルを何度も20年前にいなくなった姪と勘違いするのだ。アウトサイダーだと判ると,家に帰れるように協力してくれる申し出る。翌日,十度の嵐が昼頃に来ると云われている中,レイチェルと男性は,アウトサイダーを雇っていた銀行の支配人を訪ね,下宿を訪ね,昼休みはいつも図書館にいたと判明する。アレグサンダーというアウトサイダーが読んでいた本が縄跳び歌の書かれた本だと判った時,ついに豚嵐がやってくる。慌てて車に乗ろうとしたレイチェルを追い掛けてきた若き司書の女性は,トラックに乗り込まなくてはならないと思い詰める。若き司書は20年前の豚嵐の時に行方不明になったグロリアだった。豚に乗って空を飛べば帰れると理解したレイチェルは,必死で豚に乗り,外から持ち込んだ水筒の栓を締め,家のベッドに帰り着く。絵を置いていったサンディーさんこそが,アレグサンダーで,彼は魔法瓶に超常現象が起きている時の空気を持ち帰り,面白いことを起こしていたのだった。〜 |
| ローワン・シリーズとも,デルトラ・シリーズとも違い,ほのぼのとした話。 疲れ気味の時には,元気になれる。 豚が木に登る・より,豚が空を飛ぶ・の方が楽しそう。 |
05/10/14 |
| 『曹操残夢 魏の曹一族』:陳舜臣(ちん しゅんしん):中央公論社:2005年7月25日:¥1700:市立図書館 |
| 読むのに苦労した。 |
★★★ |
| 〜物語は,曹操が崩じて,丕が王位を継ぎ,漢から帝位が禅譲される場面から始まる。次席にあった曹植とは子供の頃から仲が良かったが,王位・帝位を巡って取り巻きが争い,植は酒乱を装って,難を逃れる。兄の妻で死を賜った夫人は実は生き延びていた。白馬寺の教え(仏教)に帰依し,存霊として,位を譲った漢の最後の皇帝である山陽公の近くに庵を構えていた。植も再会を果たすが,病を発する。丕が40で急死すると,その子・叡が帝位を継ぐが,在位10年で急死。跡取りは8歳の幼帝となり,軍事を掌握していた司馬懿が実権を握り,司馬氏が後に帝位を簒奪する。三国時代の蜀が降ったのは魏の時代,呉が降ったのは司馬氏が建国した晋の時代であった。その晋も八王の乱で衰退に向かう。この間,曹操の従妹の息子・曹宙が,呉・遼東・倭を巡り,情報を収集した。阿毎胡先(あめごせん)と知り合ったのが呉であり,倭に渡り,気質穏やかで,清潔である倭に渡り住む決心をする。曹の姓を捨て,本来の秦に戻した。〜 |
| これは小説なのだろうが,書き下ろしではなく,連載なので,何度も同じ話が繰り返される。例えば「曹操には男子が25人いた」「丕と植は詩文という共通の趣味を持ち,心が通じた」「司馬懿は耄碌を装っていた」「呉の人口は少なかった」「死せる孔明,仲達を走らせる,と云われるが・・・」などなど,一冊にまとめるなら,加筆・訂正というか,訂正・加筆が必要だろう。 見たこともない人名漢字が多くて,最初はフリガナを付けてくれるが,同じ章では二度と出ない。それが読み辛い原因だ。大した登場人物ではないと,フリガナだけ読んで,次に出てくる時は前のページから探さなくてはならない。疲れる原因。 「ちなみに・・・」で始まる蘊蓄が随所にちりばめられている。・・日本の元号「昭和」は『書経』尭典篇の「百姓昭明 協和万邦」から。「百姓」は「」ひゃくしょう」でなく「ひょくせい」即ち「一般の人々」の意味。他にも多数あるが,登場人物の口を通しても語られる「阿毎(あめ)とは天という意味らしい。よいではないか」等と。 著者はもう80歳になる。元気だなあ。 |
05/10/11 |
| 『剣客商売 待ち伏せ』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1978年4月15日:¥1100:東部台文化会館 |
| 平成4年9月の29冊。 |
★★★ |
| 〜高利貸しの残した1500両の使い道が一つ,100両を小兵衛の弟子で,新宿(にいじゅく)で道場をやっている男に貸してやった。討たれるつもりで敵討ちに臨む仇が小兵衛に立ち合いを求めたり,大治郎と真剣の立ち合いを冥土の土産にしたい病身の剣客がいたり,大治郎に知り合いの剣客の暗殺を頼む奴がいたり・・・・そして・・・・三冬の妊娠が発覚する。〜 |
| 9冊目,複雑な絡みが出来てきた。この本は平成の刷りで,綺麗なので,読んでいて楽しいのかも知れない。 書いておこう・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/10 |
| 『剣客商売 狂乱』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1977年5月10日:¥850:市立図書館 |
| 男を食い物にする元武家の女,自分を強いと思いこんだ男。 |
★★ |
| 〜高利貸しの残した1500両の使い道が見つからない。〜 |
| 8冊目で,話が淋しい人々に向いてきた。かつての弟子が何名か出てくる。三冬がちょっとした活躍をしたり,手裏剣遣いのお秀が活躍したりと工夫。 書いておこう・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/10 |
| 『じっくり挑戦 おとな愉快団!のブログ入門』:アーク・コミュニケーションズ編:インプレス:2005年9月8日:¥1300:市立図書館 |
| 携帯から,アップできる点が凄いね。 |
★★★★ |
| 〜ブログとは何か。基礎講座。付録が,「おとな愉快団!の はじめてのブログ」で,無料のエキサイトブログを使って,ページを作り,携帯での更新方法も教える。〜 |
| 「鬱陶しい」感じは消えていないが,まあ,やってみるかと思い,早速つくってみた。 IDにはrootという文字は使えない。そりゃ,そうかも知れない。管理者のIDに「root」は使うからなあ。朝,目が覚めて,IDはどうしようと考え『ルートサン』が良いと思ったのだが,駄目だった。しかし,URLには使えた。 書いておきますね。http://root3.exblog.jp/です。続くか否かは判らないけど。 若い人も,このMOOKを手を出すだろうか? 本当に必要な部分は,付録。 |
05/10/09 |
| 『どろぼうの神さま』:コルネーリア・フンケ:細井直子(ほそい なおこ):WAVE出版:2002年5月1日:¥1800:市立図書館 |
| 途中までは,読みにくい本だった。 |
★★★ |
| 〜11のプロスパーと5つのボーは両親を失って伯母に引き取られるはずだったが,ヴェネツィアへ来て孤児たちと映画館に住む生活を送っていた。妹がヴェネツィアのことを子によく話していた事を思い出した伯母は,ヴェネツィアの探偵・ヴィクトールに捜索を依頼した。閉鎖された映画館を孤児に紹介した「どろぼうの神さま」・スキピオは時々,盗んだ品を子らに渡し,それを土産物店主バルバロッサに売って生活をしていた。そのバルバロッサから,伯爵を紹介され,若い女性が持っている木彫りの翼を盗み出そうとする。企ては女性カメラマン・イダに露見され,取引の申し出を受ける。子どもが大人に,大人が子どもに入れ替わるメリーゴーランドの部品を渡す代わりに,メリーゴーランドの在処をつきとめようとするものだった。その計画が進展中,兄弟は伯母に発見され,可愛らしい弟だけを伯母は引き取ろうとする。希望を失った兄は,ヴェネツィアの有力者である父を持つスキピオは早く大人になりたかったし,バルバロッサに「代金は偽札で」と持ちかけられた伯爵は若返りたかった。彼らの望みが叶えられた時,富を求めてバルバロッサが現れ,ボーよりも幼くなってしまう。ボーは傍若無人さを伯母に嫌われ孤児院に入れられそうな所をヴィクトールとイダに救われ,バルバロッサはスキピオの提案で伯母の養子になり,スキピオはヴィクトールの助手となり,ヴィクトールはバルバロッサの店番をしつつ,イダの家に定期的に通う様なる。兄弟と浮浪少女はイダの下に引き取られ,学校に通い始めるが,仲間の二人の男の子は自立の道を模索する。バルバロッサの盗癖が明るみに出て,寄宿舎に入れられ,そこで同級生を手下に遣って「どろぼうの神さま」と呼ばれるようになる。〜 |
| いやあ〜長い・・・・・。子どもは読み切れないだろう。大人が読む子ども向けファンタジーかな? 時代は現代,場所も実在。違いは,子どもと大人が入れ替わるメリーゴーランドの存在の有無だけだ。 ドイツ人がヴェネツィアを舞台に物語を創る。不思議な気がするけど,ヴェネツィアはオーストリアと因縁が深いから,ドイツ人から見ると,不思議の舞台になるのかも知れない。 |
05/10/07 |
| 『剣客春秋 女剣士ふたり』:鳥羽亮(とば りょう):幻冬舎:2003年5月25日:¥1400:駅前学習プラザ |
| 第2作,坂口の配下の甘酒売り弥八,シャボン玉売り佐太郎が加わる。 |
★★★ |
| 〜千坂藤兵衛の道場に16の娘と10の少年が,敵討ちの助太刀を求めて現れる。彼らの父は,かつての藤兵衛の弟子だったが,簡単に助太刀を引き受けるわけにはいかない。どう考えも,仇討ちが果たせるとは思えないからだが,駿河・浜島藩の内紛が裏にありそうだからだ。敵は,山颪という秘剣を遣う手練れ,左手一本で首筋を切り落とす。姉弟には,突きと肩口への切り込みだけを叩き込む。御家騒動には関わらす,姉弟の敵討ちだけを約束する。藤兵衛が仇の正面に立ち,太刀筋をかわし,仇を討たせる。里見は,彦四郎が好きなことを祖父に認め,なぜか気持ちは落ち着いた。〜 |
| なるほどね,うまく筋が通っている。やっぱり,助太刀なんてものは,簡単には引き受けられないだろう。16の娘は里見に刺激され,剣の修行を開始する。いやいや,武家の娘は大変だ。ようやく,話が繋がったぞ。 |
05/10/06 |
| 『戦争のつくりかた』:リボン・プロジェクト:マガジンハウス社:2004年7月27日:¥600:同僚個人所蔵 |
| 300円で頒布する小冊子のままであれば良かったのに・・・ |
★ |
| 〜「武器を持って自衛隊が外国へ行くようになる」「攻められそうになる前に,こちらから攻める」「戦争はごく少数で決定される」「マスコミは政府に都合の悪いことは言わない」「普段から訓練に参加させられる」「学校で良い国民とは何かを教える」「街角に監視カメラがつけられる」「軍隊が土地や財産を自由に使用する」「税金が増え,社会保障費が減る」「憲法が改正される」「戦争で死ぬ人には栄誉が与えられる」「一番大切なのは命ではなく,国となる」「だから,大人に何か変だよ,どうにかしなくちゃ,と言いましょう」〜 |
| まあ,最悪のシナリオと申しましょうか・・・。しかし,村上龍が「半島を出よ」が現実の日になることはないのだろうか? あの本の方がよっぽど現実味がありますよ! |
05/10/05 |
| 『絶海にあらず 下』:北方謙三(きたかた けんぞう):中央公論社:2005年6月25日:¥1800:長生村文化会館 |
| 純友は死んでいなかった?! |
★★★ |
| 〜追捕海賊使として内海・九州の水師を手なずけ,太政大臣の藤原忠平が財を築くための唐物(磁器や書物・織物)を積んだ舟だけを襲うようになる「海は誰のものでもない」というのが水師と純友主張である。私財を築き権力を盤石のものとしようとする藤原北家のやり方に同族ながら反感を抱く。海賊が出なくなると追捕使の役目も終わり,伊予掾の任も解かれる。それまでに伊予に勢力を築いてあった。大宰府こそが京の手先で,眼前の敵であるという認識から,壱岐・対馬にも拠点を作り,大宰府の舟を破壊し,直接釜山浦での唐物の仕入れを開始する。対決は必定となり,大宰府を攻め,これを破壊する。伊予の波止浜に帰ったところを焼き殺された・・・のではなく,中国の寧波にも館を作り,釜山・五島・内海を使って,民が必要とする物資を流通させていた。〜 |
| 純友は死んでいなかった・・・という想像。どうでしょう。 上巻は面白かったが,この下巻は時間が空いたせいか,読みにくい。何故だろうと考えたのだが,時が変わっても改行無しに段落替えで住ませたり,誰が言ったか語らずに会話に入っていくので,{だれ}が{だれ}に言った言葉?と戸惑わせる。水滸伝の方が登場人物が多いので丁寧に書いている気がする。投げやりな描き方が後半では伝わってくる。藤原純友に目をつけるとは流石だが,水滸伝から発展した発想ですかね。 将門伝説は関東周辺に残されているが,純友伝説が瀬戸内や九州,壱岐・対馬に残されているのだろうか? |
05/10/03 |
| 『剣客春秋 里見の恋』:鳥羽亮(とば りょう):幻冬舎:2002年12月10日:¥1400:長生村文化会館 |
| これが,シリーズ第1作。 |
★★★ |
| 〜里見が危急を救った若者は,吉野彦四郎。料亭の息子だが父が誰だか解らぬ内,博打打ちの手先にされてしまう。北町奉行の大草の隠し子だと知った里見の父,藤兵衛は,彦四郎は人質に取られたのだと判断し,同心でかつての弟子・坂口と連絡を取り,救出と捕り物を同時に実行する。彦四郎は見所がある。〜 |
| なるほどね・・・・そういう設定であったか。 でも,随分簡単に二人は引き合うようになっちゃうのね。藤兵衛は,腰が重くてなかなか動かないので,話がややこしくなる。「剣客商売」の小兵衛はの読みを外すことなく,あっという間に事件を解決しちゃう。短編と,書き下ろしという違いがあるからね。 |
05/10/02 |
| 『剣客商売 天魔』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮文庫:1988年9月25日:¥480:長生村文化会館 |
| 文庫版で,挿絵がないのが淋しいが,シリーズ最高傑作ではないか?(全部,読んではいないが) |
★★★★ |
| 〜小兵衛の隠宅が「響庵」と名付けられ,旧友の形見として脇差しを手に入れる。小兵衛が化け物と恐れたのが,笹目千代太郎。四谷の弥七の出番が少なく,大治郎も三冬も純情で,「毛饅頭」で笑わせてくれる。〜 |
| 4冊目,絶好調ですね。 煙管の話はでてくるのに,煙草をやる場面はない。 書いておこう・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ 狂乱がみつからないよ〜。 |
05/10/01 |
| 『冷たい密室と博士たち』:森博嗣(もり ひろし):講談社ノベルズ:1996年7月5日:¥800:東部台文化会館 |
| 犀川と萌絵が謎解き,萌絵は二十歳。 |
★★ |
| 〜N大の低温実験場で実験中,密室となっている搬入口と準備室で大学院生の男女が刺殺された。防寒スーツを着ていた二人が,相前後して出入りするのが観察されている。警察が捜索中に出入りできない機械室で2年前に失踪した大学院生が白骨死体として発見される。手がかりを求めて萌絵が研究所に侵入すると,実験場に追いつめられ,冷却装置が作動する。観測室の端末で萌絵は犀川にメールを送って救出されるが,その後,教授が絞殺死体として実権準備室で,女性助手によって発見される。最初に殺された男女は婚約中であった。犯人は・・・教授と助手であった。この二人は実は父娘。2年前に失踪した大学院生と助手は恋人関係にあったが,今回被害者になった大学院生に暴行を受け,それを婚約者にも得意気に語っていた。被害者二人の婚約発表を実験後にやろうとして,教授に相談し,非常口を使って男と教授,女と助手が入れ替わり,ドレスに着替えてみんなの前に現れてサプライズにするという提案を教授が行い,スーツを脱がせてから殺害するというトリックを2度使用した。大学のワークステーションに侵入して,犀川と萌絵のメールを読んでいた教授は慌てて研究所に戻り,証拠となるかも知れないFDを奪って処分し,搬入口と準備室を移動できるクレーンを用いて首を吊り,意を汲み取った娘である助手は,父である教授を下ろし,クレーンも搬入室に移動して,秘密を守ろうとしたのだった。〜 |
| 読むのが結構,辛い話でした。「すべてがFになる」の1年後の事件という設定です。一番,不鮮明な設定は,非常口は午後5時以降に5秒以上開けられると警報が鳴るというもの。。。。空けた途端に発報するのが普通だよなあ。 犀川助教授は,新聞もTVもない生活をしているというのだが,森助教授自体がそういう生活をしているのだろうか。 萌絵が飼っている犬の名は,実際に森助教授の愛犬,トーマを使っている。 国立大学の先生にとって,学部生というのは飽くまでも「お客さん」で,マスターやドクター・コースの大学院生こそが身近な顔も見える学生なのだろう。まあ,工学部で大学院に行かない奴は「カス」としてしか考えられないのかも知れない。大学って言うのは不思議な世界だね。 この本の履歴がわかりました。千葉県立中央図書館に入り,それが茂原市の総合学習センターへ移り,そごう跡地のビルに入った駅前学習センターへ行っている。 |
05/10/01 |
| 『剣客商売 隠れ蓑』:池波正太郎(いけなみ しょうたろう):新潮社:1976年10月20日:¥850:東部台文化会館 |
| いささか,マンネリ。 |
★★ |
| 〜大治郎と三冬の甘い結婚生活はあまり描かず,父子で解決する事件多し。〜 |
| 7冊目と言うことで,いささかマンネリ気味。 書いておこう・・・1:剣客商売 2:辻斬り 3:陽炎の男 4:天魔 5:白い鬼 6:新妻 7:隠れ蓑 8:狂乱 9:待ち伏せ 10:春の嵐 11:勝負 12:十番斬り 13:波紋 14:暗殺者 15:二十番斬り 16:浮沈 番外1:黒白(上) 番外2:黒白(下) 番外3:ないしょないしょ |
05/10/ |
★★ |
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最終更新日 : 2005.10.31
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